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2013年05月07日

2013年読書目録(5~8月)

326.「新島八重 おんなの戦い」福本武久、角川、5月1日                 *
 : 新島八重の人生を4期に分けて伝える。1)生い立ちから会津の城での官軍との戦い、2)新島襄の妻として、同志として同志社大学の立ち上げ、3)日清・日露戦争の負傷者に対するボランティア活動の草分けといえる看護活動、4)晩年の茶人としての生活。
327.「歴史を考える」前川貞次郎、ミネルヴァ、5月1日                   *  (8)
 : ヨーロッパにおける世界史像、とりわけキリスト教世界史像、その批判としての近代的世界史像、19世紀ヨーロッパの世界史像批判
328.「世界の歴史別巻 世界史の諸問題」筑摩編集部、5月1日
 : 近代歴史学の諸問題、ヨーロッパ・中国・イスラム・日本人の歴史観、ロストウの歴史理論と唯物史観、時代区分に関する諸問題について論じる
329.「20世紀の歴史家たち」(1)日本編上、近谷明ほか編、5月1日
 : 情感には歴史家を収録、各人の略歴紹介から始まり、その展開した歴史学の特色・貢献について述べる

330.「日本論の視座」網野善彦、小学館、5月1日                   **  
 : 「日本」という国号、「天皇」という称号は、いつから使われるようになったのか、「日本島国論」「水田中心史観」「単一民族・単一国家論」に疑問を突き付ける
331.「二十世紀をどう見るか」野田宜雄、文春文庫、5月1日             *
 : 「21世紀への展望を得ることの難しさ」を、1)1991年のソ連消滅、2)ケインズ主義福祉国家の行き詰まり、3)大変動のきっかけとなるIT化・グローバル化の進展に求める
332.「図書館戦争」Ⅰ・Ⅱ、有川浩、アスキーメディアワークス、5月1日
333.「窯変 源氏物語」1~3、橋本治、中央公論、、5月2日             ***
334.「イメージの誕生」中沢和子、NHK,5月3日                    *
 : サブタイトル「0歳からの行動観察」。子どものごく日常的な行動を観察・分析し、子どもの内部に成長し続けるイメージを描く
335.「アレクサンドリア」E・M・フォスター、晶文社、5月3日              *
 : 2250年にわたる一都市の栄光と衰亡のさまを手短にまとめる
336.「人間精神進歩史」1・2、コンドルセ、岩波文庫、5月3日
 : 人間精神の未来の進歩として、1)諸国民の間の不平等の打破、2)同一民族の内の平等の進歩、3)人間の真の完成を挙げる
337.「窯変 源氏物語」4~14、橋本治、中央公論、5月5日             ***
338.「終戦後日記」Ⅰ~Ⅳ、徳富蘇峰、講談社、5月6日                **  (4)
 : 戦争中主戦論を唱えた蘇峰は、戦犯として裁判に掛けられることを覚悟する。そのために、日本の立  場を擁護するためにその主張をまとめることを考える。結果的には極東軍事裁判で裁かれなかった蘇峰 は、100年後の日本国民に向けて自分の主張をまとめることを決意する。終戦の3日後から1947年7月ま でかけ、戦後の世相の変化を織り交ぜながら書かれたのが本書
339.「プラハの妖術師」E・M・クロフォード、国書刊行会、5月6日           *
 : クロフォードの代表作。冬のプラハの錯綜した迷路に繰り広げられる、愛のゴシック・サスペンス
340.「知の挑戦」E・O・ウイルソン、角川、5月7日                    *  (24)
 : サブタイトル「科学的知性と文化的知性の統合」
341.「笑いと忘却の書」ミラン・クンデラ、集英社、5月8日
342.「戦争責任」家永三郎、岩波、5月8日                         **  (27)
 : 戦後40年目にして書かれた多角的・総合的「戦争責任論」。ヤスパースの4つの責任、1)法律的、2) 道徳的、3)政治的、4)形而上学的に対し、法律上と政治上・道徳上の責任とに大別し、形而上学的責任 については最後に言及するにとどめる、としている。しかし、論述の中では、どの観点で戦争責任を論じ  ているのかがわからなくなり、戦後の戦争責任論混迷の一因を作っている書
343.「もうひとつの中世のために」ジャック・ル・ゴフ、白水社、5月8日         *  (5)
 : サブタイトル「西洋における時間・労働そして文化」
344.「発明マニア」米原万理、文春文庫、5月8日
 : 2003~6年「サンデー毎日」に連載された119の発明を単行本化したものの文庫化
345.「連戦連敗」安藤忠雄、東大、5月8日                          *
 : 2000年秋東大大学院での5日の連続講義に加筆して単行本化
346.「日本昔話集成」1・2(1)、関圭吾、角川、5月8日                  *
 : 第一部、動物昔話、83型変形をふくみ96、第二部、本格昔話(1)186型変形をふくみ226
347.「イングランド社会史」エイザ・ブリックス、筑摩、5月8日               *
 : 「過ぎ去った時代それぞれの全体像」をふたたびよみがえらせるよう努めたイギリス通史としての社会 史
348.「懐かしい日々の対話」多田富雄、大和書房,5月10日               **  (4)
 : 10人との対談を収録。言葉を失う前の最後の対談集
349.「マキャベリ的知性と心の理論の進化論」Ⅰ・Ⅱ、A・ホワイトソン編、ナカニシヤ出版、* (7)
 : サブタイトル「人はなぜ賢くなったのか」「新たな展開」。ヒトをふくめた霊長類の知性は複雑な社会的環
 境を探ることへの対応であって、技術的環境への適応ではない
350.「学問の力」佐伯啓思、NTT,5月10日           
 : 著者の主観・経験に基づいて現代の学問について語り、おろし、手を加えたもの。今日の学問が活力・ 方向を失ったのかを分析
351.「ファロスの王国」エヴァ・C・クルーズ、岩波、5月10日                *  (6)
 : サブタイトル「古代ギリシャの性の政治学」。ギリシャが如何に男性中心の性原理で固まった社会で、  女性に対し差別的・抑圧的であったかを描く
352.「ワイマール文化」ピーター・ゲイ、みすず書房、5月10日              *
 : 文学・建築・美術・映像の分野で新しい芸術を生み出したワイマール文化はいかにして生まれ、成長し ていったのか。「黄金の20年代」を政治史の視点を超えて、文化史の側面から見直し、新たなワイマール 像を描く
353.「近代移行期の家族と歴史」速水融編著、ミネルヴァ、5月11日
 : 人口と家族を社会を構成する基層として設定し、近代以前のユーラシア社会において人口と家族がど のようにして社会の構造を規定し、またその変動がどのように関連していたのかを探る
354.「近代移行期の人口と歴史」 ”  ”  、 ”  ”  、”  ”
355.「歴史のための弁明」マルク・ブロック、岩波、5月11日                *  (1)
 : 「パパ、だから歴史が何の役に立つか説明してよ」。歴史家が何を目指し、どのような精神でこれを遂  行するかを説く
356.「歴史と啓蒙」ユルゲン・コッカ、未来社、5月11日
 : 論文集。啓蒙の立場からする、伝統史学の批判、およびとりわけ歴史学におけるポスト・モダンへの反 批判
357.「歴史の真実と政治の正義」山崎正和、中央公論、5月11日             *
 : 20世紀の100年は、政治家は過去の不正を糺す裁判官のように行動し、歴史家はそのための検察  調書として歴史を書いた
358.「女流誕生」金森敦子、法大、5月11日                          *
 : サブタイトル「能楽師津村紀三子の生涯」
359.「男を虜にする愛の法則」クロード、グリュデ、
 : サブタイトル「パリ高級娼婦館女主人の告白」
360.「宇宙のたくらみ」J・D・バロー、みすず書房、5月11日                 *  (3)
 : 本書の目的は、宇宙の構造が、われわれの思考や美的好みや事物の本質に関する理解に、どのよう な刻印を残しているかを探索すること
361.「多様化世界」フリーマン・ダイソン、みすず書房、5月12日              *  (12)
 : 「生命は無限に豊富で、したがって人間の運命には限界はない」
362.「東京・江戸案内」巻一~四、桜井正信編、八坂書房、5月13日           *
 : 1)名所編、2)歌舞伎と落語編、3)老舗と職人編、4)相撲と銅像編
363.「縄文謎の扉を開く」縄文文化輝く会、冨山房、5月13日                **
 : 縄文文化輝く会主催の「縄文文化講座」14人の講演を単行本化。土偶、土器、黒曜石、稲作、住居、
364.「縄文鼎談山内丸山の世界」小山修三編、山川出版社、5月13日          **
 : 縄文文化のイメージを塗り替えるほどの質と量を持った山内丸山遺跡を紹介。そのスケールの大き   さ、ハイテク(漆、ヒスイ、巨大建築)に圧倒される
365.「日本人意志の力」中西進、ウエッジ、5月14日                     *
 : 「内なる信念の貫徹」8人、「理想社会の実現に向けて」8人、「弱者を愛する心」8人を紹介
366.「縄文人の文化力」小林達雄、新書館、5月14日
 : 文化力、世界観、狩猟、経済力、起源、縄文と弥生、遺跡探訪
367.「縄文人追跡」小林達雄、日経、5月14日
 : Ⅰ、縄文人骨を読む、Ⅱ、縄文人の原風景、Ⅲ、日本人に刷り込まれた文化的遺伝子、Ⅳ、縄文人の 影を追って
368.「世界史の中の縄文」佐原真、新書館、5月14日
 : 第1章、世界史のなかの縄文、2章、戦争と暴力、3章、縄文の美・弥生の美、4章、考古学の歴史と現 代
369.「ジョンソン博士の言葉」ボズウエル、みすず書房、5月14日
370.「生命をめぐる対話」多田富雄、大和書房、5月15日                   *
 : 10のテーマをめぐる11人との対談集。「生命の意味論」が秀逸
371.「認知科学への招待」1・2、大沼由紀夫、研究社、5月15日               **
 : 1は、主として「認知科学の面白さの一端を読者に伝える」2は、「認知科学の諸分野を一とうり鳥瞰す る」
372.「宇宙に法則はあるのか」ジョン・D・バロー、青土社、5月15日             *  (2)
 : 初期条件・対称性の破れ・組織化原理・選択効果・人間の思考のカテゴリー、それら全てが、自然法則を増補する上で、必須の、他に還元できない役割を演じ、われわれの暮らすこの宇宙の像を決定している
373.「宇宙99%の謎」佐藤勝彦、実業之日本、5月15日                       (20)
 : サブタイトル「最新宇宙論が描く宇宙の真の姿」
374.「大学で何を学ぶか」浅羽道明、幻冬舎、5月15日
375.「恋愛の昭和史」小谷野敦、文春、5月16日                         *
 : 「恋愛」という概念は、いつから一般的になったのかから始まり、主として小説の中で表現された恋愛観の変遷をたどる
376.「テクストの快楽」ロラン・バルト、みすず、5月16日
377.「青空人生相談」橋本治、ちくま文庫、5月16日
 : 単行本の「親子の世紀末人世相談」を再編集し文庫化。
378.「遊星群」明治編、谷沢永一、和泉書院、5月16日                     **
 : サブタイトル「時代を語る好書録」。雑書とは、学会・文壇・ジャーナリズムでも一人前の本とは見做されず、いかなる書誌にも採られず、その価値を認められず、図書館における分類から外され、、何の本であるか判定するまでもないと放棄されている雑多な書物の総称である。その雑書を掘り出し紹介する
379.「遊星群」大正編                                          **
380.「活字狂想曲」倉阪鬼一郎、時事通信、5月17日                      **
 : 「これはまったく向いていない会社勤めを11年間続けた、ある現実不適応者の記録である」という
381.「世界文化小史」H・G・ウェルズ、講談社学術文庫、5月17日
 : 現代「A Short History of the World」。小説でも読むように、一気呵成に世界史を通読できるようにという目論見で書かれた
382.「文明化の過程」上・下、ノルベルト・エリアス、5月17日                  ** (16)
 : サブタイトル「社会の変遷/文明化の理論のための見取り図」
383.「幸福な田舎のつくり方」金丸弘美、学芸出版社、5月17日                *  (2)
 : サブタイトル「地域の誇りが人をつなぎ、小さな経済を動かす」
384.「フロー体験、喜びの現象学」M・チクロニトミハイ、世界思想社、5月18日       ** (23)
 : 「フロー体験」(=あることに没入し・高いレベルでの達成感・幸福感を味わう)とは何か、どのようにしたら人は「フロー体験」に入れるかを分析
385.「共同研究 転向」1~4、思想の科学研究会編、東洋文庫、5月18日         ** (19)
 : 1.「戦前篇 上」、2.「戦前篇 下」、3.「戦中篇 上」、4.「戦中篇 下」。1959年刊行原書の東洋文庫復刻版(2012年)
386.「日本昔話集成」第二部本格昔話2、関圭吾、角川、5月18日               *
 : 呪實、兄弟譚、大歳の客、継子譚、異郷譚
387.「対話 人間の建設」岡潔・小林秀雄、新潮社、5月18日                  *
 : 「数学といえども、感情の同調なしには成立しえない」「知性には感情を説得する力がない」「無明を抑えればやっていることが面白くなってくる」
388.「愛の矢車草」橋本治、新潮文庫、5月18日                          *
 : かなり変わった愛の形四つを描いた短編集
389.「生命とは何か」金子邦彦、東大、5月19日                          ** (17)
 : サブタイトル「複雑系生命論序説」
390.「総力戦と現代化」山之内靖ほか編著、柏書房、5月19日                     (3)
 : 1992~4年にかけて、第二次世界大戦期の日本および現代日本についての共同研究を実施。「総力戦と現代化」「ナショナリティの脱構築」はその成果
391.「戦後の歴史学と歴史意識」遠山茂樹、岩波、5月19日                   *  (8)
 : 1.日本近代史を中心に、2.歴史研究者・教育者を主題、3.歴史学研究会の動向中心、4.著者の主観・能力が影響
392.「愛の帆掛舟」橋本治、新潮文庫、5月19日                          *
 : 「愛の矢車草」の続編。4編の異常な愛の裏事情を描く
393.「歴史の文体」ピーター・ゲイ、ミネルヴァ、5月19日                     **
 : 皮肉屋ギボン、信仰の人ラルケ、自由主義者マコーレー、詩人プルクハルトの4人を対象に「歴史の文体」を分析。歴史的真理を正確に伝えるという目的によってスタイル(文体)の選択が行われる。スタイルは科学する歴史家の芸術である
394.「民のモラル」近藤和彦、山川出版、5月19日                         *
 : サブタイトル「近代イギリスの文化と社会」。「女房売ります」「食糧一揆」などいままであまり触れられていなかったイギリス社会史を紹介
395.「日本中世の非農業民と天皇」網野善彦、岩波、5月20日                 **
 : 中世の非農業民および天皇について、1956~82年にかけて書いた論文・レポートに大幅に手を入れて単行本化
396.「古代オリエントの生活」生活の世界史1、三笠宮崇仁他、河出、5月20日        *
397.「黄土を拓いた人びと」生活の世界史2、三田村泰助、河出、5月20日           *
398.「ポリスの市民生活」生活の世界史3、太田秀通、河出、5月20日              *
399.「おばさん雀、ヨーロッパに飛ぶ」天野雀句、星雲社、5月20日
 : 驚くべき情報・内容の乏しさ
400.「知性の限界」高橋昌一郎、講談社現代新書、5月20日                    * (4)
 : サブタイトル「不可測性・不確実性・不可知性」
401.「それでも建てたい家」宮脇檀、新潮社、5月22日                        * 
 : 1988年から3年にわたり「小説新潮」に連載されたものの単行本化。25年間の設計者としての経験・知識を生かしたオリジナリティ豊かな内容
402.「転向」5・6、戦後上・下、思想の科学研究会編、東洋文庫、5月22日           *
403.「ナショナリティの脱構築』酒井直樹編、柏書房、5月22日                   * (2)
 : 「総力戦と現代化」の姉妹編。第一部「ナショナリズムとコロニアリズム」第二部「表象としてのナショナリティ」、第三部「ナショナリティの現在」
404.「歴史学の擁護」リチャード・J・エヴァンス、晃洋書房、5月22日            *** 
 : 本書は、欧米で、過去に関する知識に到達することが可能なのか、という懐疑と不安にこたえるために書かれた
405.「文明開化と民衆意識」ひろた・まさき、青木書店、5月22日
 : 本書は、日本民衆の思想形成を主要な観点として、「文明開化」の意味を検討するという狙いで書かれた
406.「歴史への問い/歴史からの問い」、岩波、5月22日                    *  (3)
 : 岩波講座社会科学の方法Ⅸ
407.「コスモス・オデッセイ」ローレンス・M・クラウス、紀伊国屋、5月22日          * 
 : 宇宙の誕生(ビッグバン)から地球に生命が発生した経過、将来、太陽が死に絶え、地球に生物がいなくなるという
408.「人はなぜ感じるのか?」ビクター・S・ジョンストン、日経BP,5月22日
 : 脳に組み込まれた情熱と情報によって、人間は自分の手の届かぬ宇宙にまで探求の手を広げてきた。今、私たちの感動的な心が自分の内部を見渡し、それ自身を理解するようになって、人間は新しい時代の夜明けに立とうとしている
409.「日本昔話集成」第二部本格昔話3、関圭吾、5月22日                  *
410.「 ”    ”   」第三部笑話昔話1、” ” 、  ”  ”                   *
411.「 ”    ”   」  ”   ”  ”  2、” ”、5月24日                   *
412.「東京庶民生活誌研究」小木新造、NHK,5月24日                    ** (6)
 : 明治初年~22年前後までの旧東京15区内の庶民生活について、その基盤となる衣・食・住、その生産面・社会面教育面・娯楽面など、庶民生活総体の有機的関連を明らかにしようとする史学研究
413.「東京の社会経済史」石塚裕道、紀伊国屋、5月24日
 : 本書は明治維新で首都となった東京が、富国強兵策の下で、次第に近代都市へと発展し、急速に資本主義化を奨めていく50年を描く
414.「東京時代」小木新造、NHK,5月24日                             *
 : 「東京庶民生活史」姉妹編。基本内容は同一であり、読みやすく簡略化して編集
415.「日本近代都市論」石塚裕道、東大、5月24日
 : サブタイトル「東京1868-1923」。19世紀後半の横浜と東京の都市史をとりあげて、この2都市の動きを”窓口”に、天皇制国家の形成史を追跡した
416.「日本の近代化と民衆思想」安丸良夫、平凡社、5月24日                  *
 : 「この小論は、日本近代社会形成過程における広範な民衆の自己形成・自己鍛錬の過程と意味を、民衆的諸思想の展開のうちにとらえようとするものである」
417.「タックス・ヘイブン」志賀櫻、岩波新書、5月24日                       
 : 不思議なことに「タックス・ヘイブンの闇」とほとんど同じ内容
418.「アフリカ女性の民族誌」和田正平編著、明石書店,5月24日            **
 : 「狩猟民と牧畜民」「女系と母系」「単婚と複婚」「王権社会の女性と婚姻」「ジェンダー観と性文化」など
419.「四十路越え」湯山玲子、ワニブックス、5月24日
 : 「四十路と容姿」「四十路とセックス」「健康」「美容」「ファッション」「仕事」
420.「シリーズ世界史への問い1 歴史における自然」岩波,5月25日          *
421.「  ”       ”     2 生活の技術・生産の技術」 ” 、 ”
422.「  ”       ”     3 移動と交流」         ”  、 ”
423.「  ”       ”     4 社会的結合」         ”  、 ”
424.「  ”       ”     5 規範と統合」         ”  、 ”
425.「日本の想像力」中西進編、JDC,5月26日                       *
 : 国際日本文化研究センターにおける共同研究「日本の想像力」の研究成果をまとめたもの
426.「国家を築いたしなやかな日本知」中西進、ウエッジ、5月26日           *
 : 月刊誌『ウエッジ」に2004年12月ー2006年12月まで連載された「日本のたくらみ」の単行本化
427.「ドリームハウス」小林信彦、新潮社、5月26日
428.「この時代小説を読まずに死ねるか」別冊宝島289、5月26日           *
 : 200冊超えの傑作時代小説を紹介
429.「渇く大地」犬養道子、中央公論、5月26日                       **  (6)
 : サブタイトル「人間の大地第二部」。アフリカ各地を度々訪れて得た現場感覚と大局的見地でアフリカ問題をレポート
430.「アフリカの風に吹かれて」藤沢伸子、原書房、5月26日               *
 : サブタイトル「途上国支援の泣き笑いの日々」。スーダン、ザンビア、ジプチ、シエラレオネの状況報告
431.「裸のアマン」アマン(口述)、早川書房、5月26日
 : サブタイトル「ソマリア少女の物語」
432.「シリーズ世界史への問い6 民衆文化」岩波、5月28日               *
433.「  ”      ”      7 権威と権力」 ” 、  ”
434.「  ”      ”      8 歴史のなかの地域」”  、”               *
435.「  ”      ”      9 世界の構造化」 ”  、 ”                *
436.「  ”      ”     10 国家と革命」  ”  、5月29日             *
437.「日本の社会史第一巻 列島内外の交通と国家」岩波、5月29日          *
 : 従来の「畿内国家の成立・拡大を基軸とする単一国家・単一民族・単一文化観への批判の上に立って地域史を重視し、しかもそれらを孤立したものとしてではなく、周辺世界との関連においてとらえること」を主眼として編集された全8巻の「日本の社会史」シリーズ
438.「  ”    ” 第二巻 境界領域と交通」  ”  、  ”  ”              *
439.「  ”    ” 第三巻 権威と支配」  ”  、  ”  ”                 *
440.「  ”   ”  第四巻 負担と贈与」  ”  、  ”  ”                 *
441.「  ”   ”  第五巻 裁判と規範」  ”  、  ”  ”
442.「  ”   ”  第六巻 社会的諸集団」 ” 、5月30日                 *
443.「  ”   ”  第七巻 社会観と世界像」”、  ”  ”                  *
444.「文明としてのヨーロッパ 伝統と革命」S・N・アイゼンスタット、刀水書房、5月30日 *
 : さまざまな文明の一つとして、ヨーロッパを特殊に成立させた要因を分析
445.「地球の復活」レスター・R・ブラウン、東洋経済、 ” ”                  *
 : 「持続可能な社会建設」の提案。生物資源・石油・食糧・人口の危機を乗り越える社会を目指して
446.「和の構造」向坂寛、北樹出版、  ”  ”                          *
 : サブタイトル「ギリシャ思想との比較において」。日本人に欠けている重要な一面は、言論によるソクラテス的吟味。ギリシャ語の人(=アンドローポス)は、あくまで理性・コトバを持つ人であり、日本語の「ヒト」は、人一般をさす
447.「東京都の百年」石塚裕道、山川出版、  ”  ”
448.「漆の文化」室瀬和美、角川選書、5月31日                        **
 : サブタイトル「受けつがれる日本の美」。縄文時代の漆製品から始まり、漆の木・樹液・木地・塗り・東西交流の歴史・代表的作品など幅広く漆について伝える
449.「住まい方の思想」渡辺武信、中公新書、  ”  ”                    *
 : 本書は、「住宅が本来持っている、決して社会に包括され得ぬ”私”の拠点としての役割に対する認識を深めるのにささやかな刺激になればよいと願って」書かれた
450.「岩波講座世界歴史1 世界史へのアプローチ」岩波、6月31日           **  (12)
451.「  ”    ”     2 オリエント世界」  ”  、  ”  ”
 : 「ティグりス河流域から地中海に至るまでの地域、エジプト・ナイル河地方、イランにおいて展開した古代諸文化・諸文明の歴史」
452.「  ”    ”     3 中華の形成と東方世界」 ”  、 ”  ”            ** (8)
 : 「黄河のほとりに悠久の中国文明が興り、始皇帝が天下を統一して郡県制を行い、度量衡・車軌・文字を一つした」という定説に疑問符をつける
453.「  ”    ”     4 地中海世界と古典文明」 ”  、 ”  ”
454.「日本の社会史第八巻 生活感覚と社会」岩波、6月1日                 *
 : 衣・食・住さまざまな動作、病気や身体障害、自然や神々との人間のかかわり方などをめぐって、日本人の生活感覚を分析
455.「新版 江戸風物詩」川崎房五郎、光風社、6月1日
 : 第一部「江戸の四季」、第二部「江戸っ子と食べ物」、第三部「隅田川物語」
456.「ヨーロッパ退屈日記」伊丹十三、文春、6月1日                      *
 : 「洋酒天国」「婦人画報」に連載したエッセイの単行本化
457.「岩波講座世界歴史6 南アジア関係、東南アジア世界の形成と展開」岩波、6月1日 *
 : 南アジアと東南アジアをユーラシア大陸の二つの「世界」としてとらえ、その成立過程と両世界間の交流の諸様相を明らかにする
458.「  ”    ”    7 ヨーロッパの誕生」  ” 、 ”  ”                 **
 : 4世紀ー10世紀「古代後期」「中世初期」を取り上げ、ヨーロッパ世界が大きな転換をしていく姿を描く
459.「  ”    ”    8 ヨーロッパの成長」  ” 、 ”  ”                 *
 : 中世史学の発展により、従来の見解は再検討・再構成を余儀なくされた。そうした学会の動向を反映して描くヨーロッパ像
460.「  ”    ”    9 中華の分裂と再生」 ” 、  ” ”                 * (10)
 : 内在的変化論と外在的変化論の折衷として3世紀~7世紀の中国の歴史を読み解く
461.「  ”    ”   10 イスラーム世界の発展」 ” 、 ”  ”               *
 : 7~16世紀までのイスラーム世界の成立と発展の歴史
462.「 ”     ”   11 中央ユーラシアの統合」 ” 、 ”  ”               **
 : 前近代の「ユーラシア世界史」のうち「文明国」と地域の枠を超えてユーラシアをつなぎ、世界史を世界史たらしめてきた中央ユーラシアの歴史
463.「 ”    ”    12 遭遇と発見ー異文化への視野」 ” 、 ”  ”          * (3)
 : 15・16世紀における諸発見様相を概括、その発見をもたらした種々の旅をその経過と言説に即して分析
464.「 ”    ”    13 東アジア・東南アジア伝統社会の形成」 ” 、 ” ”      * (4)
 : 16-18世紀の東アジア・東南アジアの動きを、世界史的な共時性を視野に入れつつ描く
465.「 ”    ”    14 イスラーム・環インド洋世界」 ” 、 ”  ”            * (5)
 : 「イスラーム世界」を陸の地域、「環インド洋世界」を海の地域、16-8世紀に両者の相互補完関係と地域の様々な展開を描く
466.「 ”    ”    15 商人と市場ーネットワークの中の国家」 ” 、 ”  ”      * (13)
 : 地域・時代・歴史的背景に応じて種々異なる「証人と市場」の姿をスナップショット的に捉えた画像を次々と並べる
467.「 ”    ”    16 主権国家と主権」 ” 、6月3日                   * (6)
 : 1490~1780年に至るヨーロッパの政治・社会・文化を問題史的にとらえようとする巻
468.「 ”    ”    17 環大西洋革命」 ” 、 ”  ”                     * (8)
 : 産業革命、アメリカ独立革命、フランス革命、ラテンアメリカ諸国の独立などを「環大西洋革命」という枠組みでとらえる
469.「 ”    ”    18 工業化と国民形成」 ” 、 ”  ”                  * (6)
 : 「長い19世紀」、ヨーロッパ内部の大変貌とヨーロッパのヘゲモニーのもとにもたらされた地球規模の大きな変化を描く
470.「 ”    ”    20 アジアの近代、19世紀」 ” 、 ” ”                * (7)
 : 国家・民族・帝国・植民地・戦争・革命など「アジアの近代」を考えることは、「アジアの現在」を考えることでもある
471.「 ”    ”    5 帝国と支配」 ” 、6月5日                       * (4)
 : 「帝国」の支配を古代の遺産ととらえるならば、世界はいかなる様相を呈するのか、、その試みの一つ
472.「 ”    ”    19 移動と移民」 ” 、6月26日                     * (6)
 : 「地域を結ぶダイナミズム」
473.「旅する江戸絵画」金子信久、ピエ・ブックス、6月2日                    ***
 : 「紀行図を見る楽しさ」「いにしえびとの旅」「都市の幸せ」「新しい世界像」「鎌倉・江の島に遊ぶ」「「異国」を見る」など
474.「石はきらい、石は不思議」堀秀道・中沢新一ほか、IMAX,6月2日            **
 : サブタイトル「津軽石の旅」
475.「春情 蛸の足」田辺聖子、講談社、6月2日                          *
 : 食べ物が登場する8短編
476.「戦場の博物誌」開高健、講談社文芸文庫、6月2日
 : 新潮文庫「歩く影たち」を底本とする短編集
477.「本人の人々」南伸坊、マガジンハウス、6月4日                        **
 : 本人に扮してとった写真を見ながら、本人の身になって書いた文章を集めたもの
478.「江戸の町は骨だらけ」鈴木理生、桜桃書房、6月4日                     *
 : 1部、「骨」を中心に江戸・東京の都心部の寺院の特徴、2部、江戸時代の寺院のことを中心に描く
479.「お世継ぎのつくりかた」鈴木理生、筑摩、6月4日                       *
 : サブタイトル「大奥から長屋まで、江戸の性と統治システム」
480.「それからはスープのことばかり考えて暮らした」吉田篤弘、暮らしの手帖、6月4日   *
 : サンドイッチ・スープ・古い映画を中心とする小説
481.「岩波講座日本歴史1 原始および古代1」岩波、6月5日                   * (8)
482.「 ”      ”    2 古代2」 ” 、 ”  ”                           *
 : 古代国家の形成、群集墓と古墳の終末、大化の改新と東アジア、律令制の形成、記紀神話の形成
483.「 ”      ”    3 古代3」 ” 、 ”  ”
 : 律令国家の権力構造、奈良時代の政治過程、平安初期の政治改革、文芸の創始と展開
484、「 ”      ”    4 古代4」 ” 、 ”  ”
 : 貴族政権の権力構造、院政と治承・寿永の乱、神仏習合、国風文化の創造と普及
485.「 ”      ”    5 中世1」 ” 、 ”  ”                           * (15)
 : 鎌倉幕府と公家政権、守護地頭制の展開と武士団、鎌倉仏教とその革新運動、荘園制の展開、中世における漂泊
486.「 ”      ”    6 中世2」 ” 、 ”  ”                           *
 : 鎌倉後期の政治過程、南北朝内乱、鎌倉時代の対外関係と文物の移入、内乱期の社会変動、中世寺社勢力論
487.「メデューサの知」高山宏、青土社、6月5日
 : 本書は「アリス狩り2」として出版された「目の中の劇場」に続く「アリス狩り3」。「メデューサの鏡」エピソードの現代的解釈に関わっていく
488.「辺境の風景」中野美代子、北大選書、6月12日                   **
 : サブタイトル「日本と中国の国境意識」
489.「アジアのなかの日本史2 外交と戦争」東大、6月13日               *  (8)
490.「  ”       ”    3 海上の道」  ” 、 ”  ”                 *  (2)
491.「  ”       ”    4 地域と民族」 ” 、 ”  ”                 *  (2)
492.「  ”       ”    5 自意識と相互理解」”、 ” ”               *  (2)
493.「  ”       ”    6 文化と技術」 ” 、 ”  ”                    (3)
494.「アジア間貿易の形成と構造」杉原潔、ミネルヴァ、6月14日            ** (12)
495.「岩波講座日本史7 中世3」6月14日                          *  (12)
496.「 ”     ”   8 中世4」 ”  ”                            *  (12)
497.「 ”     ”   9 近世1」 ”  ”                            *  (13)
498.「 ”     ”  10 近世2」 ” 15日                          *  (15)
499.「 ”     ”  11 近世3」 ”  ”                                (4)
500.「人間の科学と人文科学」G・ギュスドルフ、法律文化社、6月15日
 : 基礎的人間学の構築を目指すため、さまざまな人間認知学・哲学を損なっている状況を告発
501.「ひょうたん漫遊録」中野美代子、朝日選書、6月15日                *
 : 1980年に書かれた中国人の”空間意識”を論じたものを集め単行本化
502.「龍の住むランドスケープ」中野美代子、福武書店、6月15日            *
 : サブタイトル「中国人の空間デザイン」。「中国の山水画にはどうして地平線が引かれていないのか」と「どうして山のてっぺんにまで陰線を引くのか」
503.「宇宙の旅200億年」森本雅樹、岩波、6月15日                    *
 : 宇宙の始まり、大きさ(奥行き)から宇宙の終わりまでを描く
504.「薬菜飯店」筒井康隆、新潮社、6月15日                         **
 : 7編の短編を収録
505.「又蔵の火」藤沢周平、文春、6月15日                          **
 : 5編の短編を収録
506.「武州公秘話」谷崎純一郎、中公文庫、6月15日                   *
507.「くの一忍法帖」山田風太郎、講談社、6月15日                    *
508.「岩波講座世界歴史22 産業と革新」6月16日                    * (4)
509.「  ”     ”    23 アジアとヨーロッパ」 ”  ”                   (5)
510.「  ”     ”    24 解放の光と影」 ”  ”                   * (4)
 : 1930-40年代
511.「  ”     ”    25 戦争と平和」 ”  ”                     * (10)
 : 未来へのメッセージ
512.「  ”     ”    26 経済成長と国際緊張」6月17日             * (5)
 : 1950-70年代
513.「  ”     ”    27 ポスト冷戦から21世紀へ」 ”  ”              (6)
 : 1980年代ー
514.「  ”     ”    28.普遍と多元」 ”  ”                       (7)
 : 世界文化に向けて
515.「柳生忍法帖」上・下、山田風太郎、講談社、6月17日               **
516.「岩波講座日本歴史12 近世4」6月18日                      * (2)
517.「  ”      ”   13 近世5」 6月19日
518.「  ”      ”   14 近代1」 ” 18日                     * (12)
519.「  ”      ”   15 近代2」 ”  ”                       *
520.「  ”      ”   16 近代3」 ” 19日
521.「  ”      ”   17 近代4」 ” 6月20日
 : 日露戦争、朝鮮・台湾併合
522.「  ”      ”   18 近代5」 ” 19日
523.「  ”      ”   19 近代6」 ”  ”
524.「  ”      ”   20 近代7」 ”  ”
525.「  ”      ”   21 近代8」 ”  ”
526.「  ”      ”   22 現代1」 ”  ”                           (12)
527.「  ”      ”   23 現代2」 ”  ”
528.「  ”      ”   24 別巻1」 ”  ”                         *
 : 「戦後日本史の展開」
529.「  ”      ”   25  ” 2」 ”  ”
 : 「日本史研究の方法」
530.「  ”      ”   26  ” 3」 ”  ”
 : 「日本史研究の現状」マイナス50℃の世界」米原万理、角川文庫、6月19日
531.「こころのかたち」なだいなだ、毎日、6月18日                      *
532.「カルテの余白」  ”  ”  、 ” 、 ”  ”
533.「どうしたらいいの」 ”  ” 、ファラオ企画、 ”  ”                   *
 : 読者相談。「小さな問題に大きく悩まねばならないのが、現代である」
534.「信じること、疑うこと」 ”  ”、径書房、6月19日                    *
 : 季刊誌「いま人間として」に連載したエッセイに単行本化
535.「マイナス50℃の世界」米原万理、角川文庫、6月19日
536.「旅べたなれど」なだいなだ、毎日、6月19日                       *
537.「おやじの説教」 ”  ”  、潮出版、6月19日                      *
 : 「婦人と暮らし」に一年間にわたり連載されたエッセイの単行本化
538.「こころ・いのち・人間」 ”  ” 、岩波、6月20日                     *
 : 「こころの病」姉妹編。人間を見つめる多彩な視点。6人の講演を収録
539.「娘の学校」 ”  ” 、中央公論、6月20日                        *
 : 4人の娘たちが大きくなった姿をイメージしながら、校長として語りかける。「やさしいことを書くのと、優しく書くことのちがい」を知ってもらいたい
540.「続・娘の学校」 ”  ” 、中央公論、6月20日                      *
 : 初刊の3年後に書かれた
541.「娘の学校 同窓会」 ”  ” 、南想社、6月20日                   *
 : 続編の10数年後に書かれた
542.「童話ごっこ」  ”  ”  、筑摩、6月20日                       **
 : 「最近のサラリーマンときたらぜんぜん想像力がない」「このままでは世の中滅んでしまうかと心配」そうしたなかで「父が子に童話を語って聞かせる運動が盛んになってきた」
543.「砂時計の書」E・ユンガー、人文書院、6月21日                   **
 : サブタイトル「時間と時計をめぐる文明論」。砂時計のみならず、日時計・水時計・火時計・花時計・歯車時計について述べる
544.「未来志向の憲法論」ドイツ憲法判例研究会、信山社、6月21日          *  (51)
 : ドイツ憲法判例研究会の共同研究の出版。共同テーマは「科学技術・環境」「未来志向の憲法論」
545.「憲法改正問題」全国憲法研究会編、日本評論社、6月21日            *  (62)
 : サブタイトル「いま憲法学から改憲論議を問う」
546.「現代日本文化論10 夢と遊び」河合隼雄・山田太一編、岩波、6月22日    *
 : <ゆるみ>と<すきま>、都市、スポーツ、広告、狂言、折り紙など色々な場での「夢と遊び」
547.「  ”    ”   11 芸術と創造」 ” ” 、横尾忠則編、 ” 、 ”  ”      *
 : 日本語、美術、芸術、歌舞伎、絵画、詩
548.「  ”    ”   9 倫理と道徳」  ” ” 、鶴見俊輔編、” 、6月24日      *
 : 基本的に宗教に頼らずに、人間はどのように倫理と道徳に迫れるのか
549.「  ”    ”   12 内なるものとしての宗教」 ” ” 、村上陽一郎編、6月26日 ** (20)
 : 大半の日本人は、その宗教を問われると「無宗教」と答えるが、それは無神論なのか?日本人は、一神教的な神は信じていないが、「お天道様」は見ているという感じでの信仰は持っているのではないか
550.「  ”    ”   4 仕事の創造」 ”  ” 、内藤克人、 ” ” 、6月27日    *
551.「  ”    ”   6 死の変容」  ”  ” 、柳田邦男編、” ” 、 ”  ”      *  (3)k
552.「  ”    ”   7 体験としての異文化」 ”  ” 、養老孟司編、” ” 、 ” ” *  (7)
 : 多田富雄の「間の構造と発見」が秀逸
553.「  ”    ”   2 家族と性」  ”  ” 、大庭みな子編、 ” ” 、”  ”
554.「  ”    ”  13 日本人の科学」 ”  ” 、佐藤文隆編、 ” ” 、6月28日 *  (8)
555.「  ”    ”   3 学校のゆくえ」 ”  ” 、灰谷健次郎編、 ” ” 、”  ”   *
 : 基本的に全ての著者が、空理空論をふりまわさずに、自分の体験に基づいて学校論を展開している 
556.「  ”   ”    1 私とは何か」  ”  ” 、中沢新一編、 ”  ” 、7月3日  *  (23)
 : 中沢新一の「敗戦後の私」、河合隼雄の「「私」探し」が秀逸
557.「時計と文化」C・M・チポラ、みすず書房、6月22日                   *
 : 1300-700年の(機械)時計の発達の歴史。14・15世紀は公共時計、16・17世紀は家庭用時計・懐中時計の時代。 中国と日本の時計への対応の違いも分析
558.「ヘソの詩」無著成恭、毎日、6月22日                           **
 : 「無著成恭の詩の授業」の姉妹編。冒頭の「ヘソの詩」から生まれた沢山の「ヘソの詩」から始まり、授業中に生まれた数多くの詩を紹介
559.「桜姫東文章」国立劇場芸能調査室、日本芸術文化振興会、6月22日
560.「軍師二人」司馬遼太郎、講談社、6月22日                        *
 : 関ヶ原の戦い前後を時代背景とする8篇の短編小説集
561.「冬の鷹」吉村昭、毎日、6月22日                              *
 : 「解体新書」翻訳を中心とした前野良沢、杉田玄白、その二人を取り巻く人間模様を描く
562.「死神伝奇」早乙女貢、光風社、6月22日
563.「歴史の中の憲法」上・下、家永三郎、東大、6月23日                  *
 : 明治憲法・現日本国憲法の成立の経過、その内容と運用状況(主としていかに権利が侵害されているかの観点で」を分析
564.「憲法理論の再創造」辻村みよ子・長谷部恭男編、日本評論社、6月23日      *
 : 「論争憲法学」「憲法の歴史と比較」「国家と自由」をテーマに「法律時報」に掲載された研究成果の単行本化
565.「日本近代化と宗教倫理」R・N・ベラー、未来社、6月24日               ** (13)
 : 日本が非西洋の国で唯一近代化をなし得た原因を、徳川時代に確立した価値観(政治価値・宗教的価値)に求める
566.「中世の説話」松原秀一、東京書籍、6月24日                       *
 : サブタイトル「東と西の出会い」。ヨーロッパの説話で日本の説話と類似の説話を取り上げる
567.「日本近代の新しい見方」E・O・ライシャワー、講談社現代新書、6月25日      *
 : 西洋以外で唯一近代化を成しとげた日本。「封建制」ならびに「心学」に西洋との共通性を見る
568.「大理石の断崖の上で」E・ユンガー、岩波、6月26日
 : 1939年発表。ナチスの暴虐に対する抵抗文学として有名
569.「時代の壁ぎわ」E・ユンガー、人文書院、6月26日                    *
 : 現代を地球史的・生物史的大転換期にあるとの直観を語る書
570.「剣鬼と遊女」山田風太郎、廣済堂文庫、6月26日
 : 6編の短編小説集
571.「岩波講座世界歴史21 イスラーム世界とアフリカ」6月26日              *
572.「味な旅・舌の旅」宇能こう一郎、JTB,6月26日
573.「柳生武芸帳」天の巻、五味康裕、廣済堂、6月26日
574.「鬼平犯科帳」池波正太郎、文春、6月26日
575.「憲法の歴史と比較」比較憲法史研究会編、日本評論社、6月27日 ** (11)
 : 1992年から5年間にわたる研究会で発表された論文の単行本化
576.「国家と自由」樋口陽一ほか、6月27日
 : サブタイトル「憲法学の可能性」。「法律時報」の持ち回り連載の単行本化
577.「古本屋探偵の事件簿」紀田順一郎、創元推理文庫、6月27日    **
 : 本の探偵4部作、「殺意の収集」「書鬼」「無用の人」「夜の蔵書家」を収録
578.「贅沢貧乏」森茉莉、新潮社、6月27日                   **
579.「放射する思い」高橋たか子、講談社、6月28日             **
 : このテーマは、埴谷雄高への手紙の質問に集約されている。1)小説はどこからどのように表れてくるのか、2)小説、音楽、絵画などの芸術は全て、同じところから現れてくるのではないでしょうか、3)「私」の中に人類全体がありますね、4)あの人たち(三島由紀夫、川端康成)はなぜ死んだのでしょう、5)言語阿頼耶識についてどう思われますか
580.「無著成恭の詩の授業」太郎次郎社、6月28日              ***
 : 「山びこ学校」「続・山びこ学校」に続く、第三の実践記録
581.「憲法」Ⅰ・Ⅱ、杉原康雄、有斐閣、6月28日                **  (48)
 : Ⅰ「憲法総論」、Ⅱ「日本国憲法の諸規定の解釈」
582.「学問のすすめ」梅原猛、集英社、6月29日                 *   (9)
583.「日本学事始」 ”  ” 、  ”  、 ”  ”                  **  (19)
584.「異文化遊泳」Ⅰ、青木保、新曜社、” ”                   *
 : オーストラリア・アデレイドでのエスプレッソの話から「異文化遊泳」文化多元主義の旅が始まる
585.「誠実と日本人」相良亨、ぺりかん社、” ”                  *
 : 「誠実であればよいのか」、この伝統が「人間であること」の重さ・尊さに対する積極的な関心の希薄さとなり、今日の様々な問題が、生まれていると考える
586.「「パサージュ論』熟読玩味」鹿島茂、青土社、6月29日          **  (1)
 : ベンヤミンという天才的詩人哲学者の情動性と哲学的認識を同時的に視野に収めること、詩を捨象した哲学はまったく意味を持たないということを主張
587.「猫の水につかるカエル」川崎徹、講談社、6月29日
 : 「傘と雨靴」「猫の水につかるカエル」
588.「明治物売図案」三谷一馬、中公文庫、6月29日              *
589.「父、こんなこと」幸田文、新潮文庫、6月29日                **
 : 「父 その死」「こんなこと」
590.「九段坂から」岩城宏之、朝日、6月29日
591.「ジャパニーズ・スマイル」中島みゆき、新潮社、6月29日
592.「論争憲法学」杉原泰雄、「ほか、日本評論社、6月30日          *  (5)
 : 1987年から足掛け7年にわたった研究会の発表論文の単行本化
593.「憲法理論の50年」樋口陽一編、日本評論社、6月30日          *  (17)
 : この本全体を一読することによって、50年間の憲法状況と理論動向の概観を掴むことができるようになる
594.「憲法改正の争点」渡辺治編著、旬報社、6月30日             ** (45)
 : 戦後の憲法改正案をできる限り集めて収録、憲法改正の動きに込められたねらいと目指した国家構想の変化を知り、現代の改憲の狙いを正確に知るために作られた
595.「夢の国日誌」小山政弘、風媒社、6月30日
 : サブタイトル「北の僻地暮らしたより」
596.「もっとしっかり日本人」永六輔、ヴィレッジブックス、6月30日
 : NHK[視点・論点」の単行本化
597.「ヨーロッパぶらりぶらり」山下清、ちくま文庫、6月30日           **
598.「銀河忍法帖」山田風太郎、角川文庫、6月30日               *
599.「万葉代匠記」契沖、岩波、6月30日
600.「コーヒーハウス」小林章夫、駿駿堂、6月30日                *
 : サブタイトル「都市の生活史ー18世紀ロンドン」。17世紀後半・18世紀、イギリスの政治・経済・文化に大きな影響を与えたコーヒーハウスの盛衰・その果たした役割を分析
601.「古事記伝」一~四、本居宣長、岩波文庫、7月1日              *  (10)
 : 30年以上の歳月をかけて完成させた17巻に及ぶ宣長の代表作であり、ここに国学は確立した
602.「憲法」第三版、佐藤幸治、青林書院、7月1日
603.「 ” 」第四版、長谷部恭男、新世社、7月1日
 : 大学の教科書として書かれているので、一般的・平板的で掘り下げに欠ける
604.「 ” 」第五版、芦部信喜、岩波、7月1日                        (7)
 : 本書は1985年から4年間NHK放送大学テキストとして使用されたものに大幅に手を加え単行本化
605.「 ” }第四版Ⅰ・Ⅱ、野中俊彦ほか、有斐閣、7月1日            ** (34)
 : Ⅰ「憲法総論」「基本的人権」、Ⅱ「統治機構」
606.「ハーバード 白熱日本史教室」北川智子、新潮新書、7月1日       **
 : ガチガチの理系の学生が、日本史専攻の大学院に行き、博士号を取り、いきなりハーバードで教鞭をとるようになったいきさつ、また「レディ・サムライ」「キョウト」の授業を、学生が殺到する大人気コースに仕立て上げた内容を紹介
607.「異化の理解」P・ラビノー、岩波現代選書、7月2日               *
 : モロッコでのフィールドワークを通じての「異文化の理解」をめぐる事例と考察
608.「境にいて」高橋たか子、講談社、7月3日
 : 自薦小説集の4つの巻末に書いたエッセイとそれと同時期に書き残したことを一気に書いたエッセイを集めたもの
609.「踊る島バリ」東海晴美ほか、パルコ出版、7月3日               *
 : サブタイトル「聞き書き・ガムラン奏者と踊り手たち」。6人の語り手からの聞き書きに、豊富な写真を添えて、バリの踊りと音楽を眼前に再現させる
610.「私の一代の思い出」砂沢クラ、みやま書房、7月3日              *
 : 著者の書いたアイヌ語・日本語併記の自伝を「ユーカラ集」「私の一代の思い出」「アイヌの先祖の実話」に分けてまとめる
611.「蟹の脚が痒くなる季節」西園寺公一、講談社、7月3日             *
 : 約30年にわたる中国での中国料理賞味経験を生かし、主だった中国料理を地域別に整理して紹介、ほぼ中国全土を網羅
612.「仏教の思想1 知恵と慈悲<ブッダ>」増谷文雄ほか、角川、7月3日   *  
 : ヤスパースの「枢軸時代」: 現代では、新しい時代の枢軸時代、新しい思想が求められている
613.「  ”  ”  2 存在の分析<アビダルマ>」桜部建ほか、 ” 、” ”    *  (1)
 : アビダルマ、小乗仏教の集大成を行うと同時に、それを出発点として大乗仏教が生まれてくるという意  味で極めて重要である
614.「  ”  ”  3 空の論理<中観>」梶山雄一ほか、 ” 、 ”  ”      *  (1)
 : ブッタの「無記」は、求道者の内心を外道の形而上学的偏見を引き離し、苦悩からの脱却を可能にす   る「八聖道」の実践に専念させようとする利他の念願にもとづいていた。ナーガージュナの「空観」はは、  ブッタの「無記」の理論的再現であったのだ
615.「  ”  ”  4 認識と超越<唯識>」服部正明ほか、” 、 ”  ”      *  (4)
 : テーゼ(正)としてのアビダルマ、アンチテーゼ(反)としての中観、ジンテーゼ(合)としての唯識
616.「  ”  ”  5 絶対の真理<天台>」田村芳朗、 ” 、 ”  ”        *  (3)
 : 天台思考をめぐる残された課題は、普遍的真理の統一性・具体性と純一性・生成性とがともに十全に発揮されされつつ止揚・統合されねばならないということである。しかし、インド・中国では、これは成し遂げられなかった。この止揚・統合、鎌倉仏教の登場により初めてもたらされた。親鸞は「相対の上の絶対」をとなえた
617.「  ”  ”  6 無限の世界観<華厳)」鎌田茂雄ほか、 ” 、 ” ”     *  (4)
618.「  ”  ”  7 無の探求<中国禅>」柳田聖山ほか、 ” 、 ”  ”     * (10)
619.「  ”  ”  8 不安と欣求<中国浄土>」塚本喜隆、 ” 、 ”  ”     *  (3)
 : 中国浄土教、その基礎教学を提供した鳩摩羅什、浄土教を発案した曇鸞、それを完成させた道籜・善導
620、「  ”  ”  9 生命の海<空海>」宮坂宥勝ほか、 ”  、7月4日     *
 : 空海と最澄の対比を中心として、空海ならびに密教の謎に迫る
621.「  ”  ” 10 絶望と歓喜<親鸞>」増谷文雄ほか、” 、  ” ”      *
 : 親鸞を「教行信証」(主著)と師法然との対比により、描く
622.「  ”  ” 11 古仏のまねび<道元>」高崎直道ほか、”、 ” ”       *
 : 有名な「心身脱落」は師如浄の「心塵脱落」の聞き間違え、名利と愛欲を超越した高僧のイメージ「泥のなかに咲く蓮の花」
623.「  ”  ” 12 永遠のいのち<日蓮>」紀野一義ほか、”、 ” ”       *
 : 宗祖としての日蓮ではなく<中世の典型的な日本人としての日蓮>に焦点を当ててその実像に迫る。評価の大きく分かれる日蓮像を描く
624.「世間にひと言心にふた言」永六輔、知恵の森文庫、7月3日
625.「雨森芳洲」上垣外憲一、講談社学術文庫、      ” ”            *
 :中国語・朝鮮語を自在に操る対馬藩の儒者を朝鮮通信使は高く評価した。文化・民族の平等理念をもって外交交渉に当たった芳洲の人生を紹介
626.「新編 オランダ正月」森銑三、岩波文庫、7月4日                 *
 : 「オランダ正月」とは、太陽暦で正月を祝うというよう学者たちの新年会をさす。江戸時代に活躍した50余名の伝記
627.「新版 体系憲法事典」杉原康雄編、青林書院、7月5日             **  (73)
 : 1968年刊行「体系憲法事典」の目的「体系的な大辞典として、教科書にみられる理論的体系を前提にしながら、これに配列された項目は、それぞれの執筆者により、通説的立場を基本として解説されているから、事典と教科書と双方の特色をあわせもつ」は踏襲し、40年ぶりに全面的に改訂
628.「人喰いの神話」W・アレンズ、岩波、7月5日                    *
 : サブタイトル「人類学とカニバニズム」。本書の目的は、1)食人の例と文献記録を批判的に検討する、2)それを通じ人類学の機能・役割を理解する
629.「時間の比較社会学」真木悠介、岩波、7月5日                  **  (9)
 : 死の恐怖とそれにともなう生の虚無とは、特定の時間意識の型を前提としている。人生が完結して充実いうる時間の構造をとりもどしえたときにはじめて、われわれは近代の自我の根底を吹きぬける不吉な影から最終的に自由になるだろう
630.「貧者の核爆弾」中村正軌、文春、7月5日                     **
 : リビアの化学兵器工場を秘密裏に急襲する作戦を描くサスペンス
631.「記憶の繪」森茉莉、ちくま文庫、7月5日                      *
 : 自伝的エッセイ
632.「海鳴り忍法帖」山田風太郎、講談社、7月5日
633.「一言絶句」永六輔、知恵の森文庫、7月5日                    *
 : 1988年永六輔を選者として生まれた新文芸「創句」、5年続き、その間の名句を「一言絶句」として単行本化したが、本書はその文庫化
634.「とらわれる生き方、あるがままの生き方」大原健士郎、講談社、7月5日
 : 「あるがままに生きる」の続編。「とらわれ」からの脱却、「あるがまま」に受け入れる心を、「生きる目標」があればたいていに苦難に耐えられる、と説く
635.「恋文物語」池内紀、新潮社、7月5日                         *
 : 西洋の国・時代を超えた20のラブレターをめぐる物語。
636.「続・朝日連峰だより」西澤信雄、山と渓谷社、7月6日               *
 : サブタイトル「あるナチュラリストの小屋番日記から」
637.「セルバンテスまたは読みの批判」カルロス・フェンテス、水声社、7月6日   *
 : 現代メキシコ最大の小説家が描くセルバンテス論の白眉
638.「必笑小咄のテクニック」米原万理、集英社新書、7月6日             *
 : 小咄の笑いのパターンを分析・分類し、小咄のつくり方・話し方を説く
639.「事物の声絵画の詩」杉田英明、平凡社、7月7日                  *
 : アストラーベ、コンパス、浴場の壁画、酒杯の絵、柄絨毯、噴水、イスラム世界における文学と美術の相互交流を扱った研究がほとんど存在しないという空隙を補填するという意図で書かれた本
640.「現代国家と人権」佐藤幸治、有斐閣、7月7日                    **  (26)
 : 人権に関する論文の中で、人権に関する基礎理論的なものを選んで収めたもの
641.「近代国民国家の憲法構造」樋口陽一、東大、7月7日
642.「老いて、わがままに生きる」大原健士郎、講談社、7月7日
 : 高齢者の「わがままな生き方」とは、高齢者だけに許される「あるがままの生き方」ということなのである
643.「鏡の国のアリス」ルイス・キャロル、偕成社、7月7日
 : ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」に続く童話第二作
644.「玉磨き」三崎亜紀、幻冬舎、7月7日                          **
 : 20年間の取材生活で経験した不思議な仕事など6編を収録
645.「食べる韓流」高根恵子、リーダーズノート、7月7日
 : 韓国料理の紹介と作り方(レシピ)
646.「シナ人の思惟方法」中村元、春秋社、7月8日                    **  (3)
 : シナ人の思惟方法の特徴として、具象的知覚の重視、抽象の思惟の未発達、個別性の強調、尚古的保守性、現実主義的傾向を挙げることができる
647.「無門関」西村恵信訳注、岩波文庫、7月8日                      *
 : 「碧巌録」「従容録」とならぶもっともよく知られた宋代禅宗の公案集。
648.「禅語百話」佐藤俊明、現代教養文庫、7月8日                     *
649.「イザベラ・バードのハワイ紀行」平凡社、7月8日                   *
650.「アサイラム・ピース」アンナ・カバン、国書刊行会、7月8日
651.「現代国家と司法権」佐藤幸治、有斐閣、7月11日                  **  (23)
 : 憲法訴訟論の内最広義の憲法訴訟論プラス違憲審査基準論のアプローチで書かれた
652.「憲法的思惟」蟻川恒正、創文社、7月11日                      **
 : 第二次世界大戦中宗教的理由により国旗掲揚行事への出席を拒否した子どもの裁判で、その「知性と精神」は合衆国憲法によって保護すべきものにあたるとの理由で「無罪」を言い渡したジャクソン判事の思考の本質に迫る
653.「権力への懐疑」長谷部恭男、日本評論社、7月11日                **  (12)
 : 本書のめざすところは「憲法学のメタ理論」の確立
654.「なぜ「表現の自由」なのか」奥平康弘、東大、7月11日               *  (15)
 : 「表現の自由」は普及、広く定着していると同時に、たくさんの問題を抱えている。道徳的・哲学的レベル、憲法論的レベルを中心に論じる
655・「自由とは何か」遠藤比呂通、日本評論社、7月11日                 *  (18)
 : サブタイトル「法律学における自由論の系譜」。5論文を収録
656.「古事記 いのちと勇気の涌く神話」大塚ひかり、中公新書、7月11日       *
 : 古事記の言葉にある「原点の力強さ」「神話の底力」
657.「現代法哲学講義」井上達夫編、信山社、7月12日                  **  (13)
 : 法哲学は具体的・現実的な問題に取り組むうえで、最終的に避けて通れない原理的な問題を考察する理論的・実践的営為である
658.「現代の貧困」井上達夫、岩波、7月12日                        **  (28)
 : 天皇制(同質社会の神話)、会社主義(中間共同体の専制)、55年体制(コンセンサスの専制)、三種の神器、「関係の貧困」「共同体の貧困」「合意の貧困」を打破する武器としてのリベラリズム
659.「リベラルな共同体」小泉良幸、勁草書房、7月12日                  **  (12)
 : サブタイトル「ドオーキンの政治・道徳理論」。本書の執筆動機は、1)自由とは何かを憲法学的に問う際の一つの視座を確保する、2)価値をめぐる議論を理性的・公共的に行うことができることを、示す
660.「比較不能な価値の迷路」長谷部恭男、東大、7月12日                *
 : サブタイトル「リベラル・デモクラシーの憲法理論」
661.「臨済録」朝比奈宗源訳注、岩波文庫、7月12日
662.「普遍の再生」井上達夫、岩波、7月13日                         **  (42)
 : 「普遍を探る権力の恣意と、普遍を殺す知性の恣意、現代を支配する両者は同根である。力への深き欲動である
663.「法という企て」井上達夫、東大、7月13日                         *  (1)
 : 「法とは何か」に対する本書の回答を一言で要約するなら「法とは「正義への企て」である」
664.「ロールズの憲法哲学」大日方信春、有信堂、7月13日
 : ロールズの正義論は分配の正義論
665.「法の支配」阪本昌成、勁草書房、7月13日                        *
 : サブタイトル「オーストリア学派の自由論と国家論」。「法の支配」とは、国家が法律を制定するに当たって私たちを匿名の存在として扱うというルールに従うことをいう。ハイエクを中心とした議論
666.「見えない博物館」池澤夏樹、小沢書店、7月14日                    *
 : 前半は、1974年「ユリイカ」連載の「サーカム・ナヴィゲーション」、後半は1975年「見えない博物館」
667.「三彩の道」加藤卓男、学生社、7月14日                           *
 : サブタイトル「奈良三彩の源流を探る」。正倉院に57店の唐三彩がある。この源流は、ペルシャの技術で、これが唐に伝わり発展し、さらにこれが日本に伝わり独自の発展を遂げ、日本で制作されたもの
668.「アジアのなかの日本」飯塚浩二、中央公論、7月24日                  **
 : 1960年出版。アジアと日本、東洋と西洋、アジア研究、アジアのナショナリズムを論じる
669.「趙州録」秋月龍珉、筑摩、7月15日                              **
670.「従容録」原田弘道、大蔵出版、7月15日                           ***
 : 「碧巌録」(1125年)(臨済宗)と並ぶ「従容録」(1224年)(曹洞宗)。現代語訳で生き生きと、禅の世界を伝える
671.「修証義」7月15日                                         *
 : 「正法眼蔵」から編纂された独立の経典。曹洞宗の在家達はいかにすべきかの教化の基準制定
672.「現象学的社会学の応用」アルフレッド・シュッツ、お茶の水書房、7月15日
 : 10編の論文を収録。文学、音楽、神話、そして実際の社会問題と取り扱っている話題は多岐を極める
673.「民主政の規範理論」毛利透、勁草書房、7月16日                        (6)
 : サブタイトル「憲法パトリオティズムは可能か」。現代において可能な民主政についての規範的理論を探求する
674.「法的思考とはどのようなものか」田中成明、有斐閣、7月16日              * (12)
 : 法的思考における議論は一般的な実践的議論の一特殊例と見る基本的立場ー法的思考
675.「立憲主義と民主義」阪口正二郎、日本評論社、7月17日                 * (15)
676.「あるがままに老いる」大原健士郎、毎日新聞、7月17日                  *
 : 1996年12月ー2001年2月「毎日ライフ」に連載したものの単行本化
677.「陶磁の道」三上次男、中公・美術出版、7月17日
 : サブタイトル「東西文明の接点を訪ねて」。エジプト、アラビア半島、トルコ、地中海、メソポタミア、ペルシャ、インド、東南アジア
678.「南島文学発生論」谷川健一、思潮社、7月17日                      ** (6)
 : 1987年9月ー1990年7月まで「現代詩手帖」に「南島歌謡論」として掲載されたものの単行本化。南島の呪謡・呪歌は記紀の作られた8世紀以前にさかのぼりうる。日本本土の「古代以前」の社会を照射する力をもっている
679.「西行花伝」辻邦生、新潮社、7月17日                             *
680.「六祖壇経講話」上・中、山田無文、春秋社、7月17日                   **
 : 達磨から六代目の祖慧能(638-713)が晩年に説いた説法集。善の根本的法理を示したもので、その後禅宗は5派に分かれたが、その5家の宗旨の拠り所は全部この「六祖壇経」の中にある
681.「環境倫理のラディカリズム」谷本光男、世界思想社、7月17日              * (21)
 : 環境問題を様々な角度、生命、倫理、ライフ、内在的価値、リベラリズムなどの切り口で検討
682.「憲法学の基本問題」小林直樹、有斐閣、7月18日                     ** (51)
 : 前篇で憲法の理論と実用(解釈と政策)、後篇で憲法と人権と国家という基礎概念の分析・検討
683.「法的思考」亀本洋、有斐閣、7月18日
 : 本書は、「法的思考」というテーマに関して、1985-2000年にかけて法律雑誌・専門書等に発表した12の論文を収録して単行本化
684.「人権・国家・文明」大沼保昭、筑摩、7月18日                        ** (17)
 : サブタイトル「普遍主義的人権観から文際的人権観へ」
685.「人格権法概論」五十嵐清、有斐閣、7月18日
686.「裁判官ホームズと”プラグマティムズ”」金井光生、風行社、7月18日          *  (6)
 : サブタイトル「<思考の自由市場>における調和の霊感」
687.「新環境倫理学のすすめ」加藤尚武、丸善ライブラリー、7月18日
 : 「環境倫理学のすすめ」の14年後に書かれた新編
688.「お吟さま」今東光、講談社文庫、7月18日
689.「真昼の星空」米原万理、中公文庫、7月19日                         *
690.「イコ」宮部みゆき、講談社ノベルズ、7月19日
691.「楽園」上・下、宮部みゆき、文春、7月21日                          ***
692.「岩波講座文学1 テクストとは何か」兵頭裕己、7月20日                  *
 : 新しい世紀を迎える<文学の研究はいかなる方向に向かうのか。文学の研究とは、誰が、誰のために、何のために、何を行うことなのか。この講座はこのような問いに正面から立ち向かおうとする
693.「 ”     ”  2 メディアの力学」小森洋一、7月20日                   *
694.「 ”     ”  3 物語から小説へ」沼野允義、7月20日                  *
695.「誰か」宮部みゆき、実業之日本社、7月21日                          *
696.「道元禅師の典座教訓」菅原昭英監修、駒沢学園、7月21日
 : 食の大切さを諄々と説き、調理する者と摂取する者の心得を懇切丁寧に伝授
697.「ヒトのオスは飼わないの?」米原万理、文春文庫、7月21日                **
 : 猫・犬好きにはたまらないエッセイ集
698.「学道用心集」篠原壽雄、大原出版、7月22日                         *
 : サブタイトル「道元 学習と修行のこころ」。学道に関する10か条の教えを示した書。「心身を決択するに、自ずから両般あり、参師問法と功夫座禅なり」
699.「環境の倫理」上・下、シュレダー=フレチェット編、晃洋書房、7月22日          * (20)
 : 4部12章構成。1981年出版。環境問題の解明にとって基本的に重要なテーマと論点を取り上げている
700.「民族とナショナリズム」アーネスト・ゲルト―、岩波、7月22日
 : ナショナリズムがきわめて特殊な種類の愛国主義であり、近代世界でしか優勢にならない特定の社会的条件下でののみ普及し支配的となる
701.「岩波講座文学4 詩歌の饗宴」松浦寿輝、7月22日
702.「 ”    ”  5 演劇とパフォーマンス」兵頭裕美、7月22日                *
703.「 ”   ”   6 虚構の楽しみ」冨山太圭夫、7月22日
704.「オリガ・モリゾーナの反語法」米原万理、集英社文庫、7月22日              **
705.「孤宿の人」上・下、宮部みゆき、7月23日                            **
706.「ディープ・エコロジーとは何か」アルネ・ネス、文化書房博文社、7月23日       *** (23)
 : サブタイトル「エコロジー・共同体・ライフスタイル」
707.「倭国と極東のあいだ」大沼保昭、中公、7月23日                       *
 : サブタイトル「歴史と文明のなかの「国際化」」
708、「東京裁判から戦後責任の思想へ」大沼保昭、東信堂、7月23日
 : 期待外れ!戦争責任の分析が不明確(法的責任・政治的責任・倫理的責任・形而上学的責任の区分)なため、戦後責任論も不明確で説得力を欠く
709.「岩波講座日本文学と仏教第9巻古典文学と仏教」永井義憲、ほか、7月23日      *
710.「損害賠償から社会保障へ」加藤雅信編、三省堂、7月23日
 : 損害賠償~社会保障~総合救済システムへ
711.「岩波講座文学7 つくられた自然」冨山太圭夫ほか、7月23日               *
712.「 ”     ”  8 超越性の文学」沼野允義
 : 宗教文学、夢と狂気、難民文学
713.「 ”     ”  9 フィクションか歴史か」兵藤裕己、7月23日
 : 歴史とフィクションのかかわりを根底から問いかえすことでポスト近代の歴史の語らい方も見えてくるに違いない
714.「碧巌録」上・中・下、末木文生士編、岩波、7月24日                      *
 : 臨済宗を中心に禅門で重んじられてきた書。北宋初期に雪賓が古則百則に(じゅ)を付したものに北宋末に
715.「朽ちてゆくまで」宮部みゆき、カッパ・ノベルズ、7月24日                   *
716.「あっかんべえ」宮部みゆき、PHP,7月25日
717.「鳩笛草」宮部みゆき、カッパ・ノベルズ、7月26日                       **
718.「六祖壇経講話」下、山田無文、春秋社、7月26日                    *** (14)
719.「岩波講座文学10 政治への挑戦」松浦寿輝、7月26日                   *
720.「 ”     ”  11 身体性と性」小森陽一、7月26日
721.「 ”     ”  12 モダンとポストモダン」小森陽一、7月26日              **
 : 「既知のように語っていいのだろうか」高山宏が秀逸
722.「中村元選集第1巻 インド人の思惟方法」春秋社、7月26日              **  (4)
723.「 ”   ”    3巻 日本人の思惟方法」 ” ” 、 ”  ”                **  (3)
724.「 ”   ”    4巻 チベット人・韓国人の思惟方法」、 ” ”                   (3)
725.「 ”   ”    5巻 インド史Ⅰ」 ” ”、 ”  ”                       *  (6)
726.「書物から読書へ」ロジェ・シャルチェ編、みすず書房、7月26日             *
 : 「書物を読むという行為の長い歴史とその開かれた可能性」を研究する集会で発表された9論文と座談会の記録
727.「読書の文化史」ロジェ・シャルチェ、新曜社、7月26日                   *
 : 「「アナール」の伝統にたいする批判的忠誠の立場に立ちつつ、作品や表象やプラチックの理解を、それらが意味づけ構築している社会世界のもろもろの区分と密接に関連づけるための方式と再定式化することこそが、本論の望むところである」
728.「中村元選集第6巻 インド史Ⅱ」春秋社、7月26日                     *  (4)
729.「 ”   ”   7巻   ” ” Ⅲ」  ”  、 ”  ”                       * (6)
730.「 ”   ”   8巻 ヴェーダの思想」 ” 、7月28日                    ** (8)
731.「修証義のこころ」西川玄吾、右文書院、7月27日                      *
732.「日本庶民生活資料集成第19巻 南島古謡」外間守善編、三一書房、7月28日   ** (6)
 : 奄美諸島、沖縄諸島、宮古諸島、八重山諸島の古謡を収録
733.「琉球神道記」弁蓮社袋中、7月28日
734.「定本琉球国由来記」外間守善編、角川、7月28日                     *  (4)
 : 1713年琉球国王の命をうけて編纂されたものであり、内容は琉球王国内の旧記集
735.「沖縄文化論叢1 歴史編」新里恵二、平凡社、7月28日                  *
 : 本論叢は、明治以降今日までに発表された論文の中から学史上、研究上重要と思われる論文を抽出し収録
736.「岩波講座文学13 ネイションを超えて」小森洋一、7月28日
737.「 ”     ”  別巻 文学理論」沼野允義、7月28日
738.「南島歌謡」小野重朗、NHK,7月28日                             *
 : 沖縄の歴史から入り、南島歌謡の歌形や音律上の克明な分析により島々の歌謡系譜を整理、叙事・抒情歌謡の発生と機能を探り、代表例を豊富にあげて紹介する
739.「中村元選集11 ゴータマ・ブッタ」春秋社、7月29日                    *
740.「法句経」引田弘道、7月29日
741.「鈴木正三道人全集」鈴木鉄心編、山喜房仏書林、7月29日               *
 : 第一部伝記集、第二部著作および拾遺集「盲案杖」「万民徳用」「二人比丘尼」など
742.「一遍上人語録」高野修編著、岩田書院、7月29日                      *
 : 原文対照現代語訳版。一遍の心は、一切のはからい(自力我執)をやめて、すべて弥陀の本願のままにただ愚かな凡夫のままに念仏することを勧める。名号=念仏こそ絶対不二の仏体であるという、根本的信念を確立し、そこから出発して思索し、行動する
743.「日本国憲法論」佐藤幸治、成文堂、7月29日                            (7)
744.「財産権の領分」中島徹、日本評論社、7月29日                       *
 : サブタイトル「経済的自由の憲法理論」。「社会経済構造の改革は憲法論の主題たりうるのか」
745.「岩波講座日本文学と仏教第一巻 人間」水野弘之、7月30日               *
 : 「聖徳太子」論が従来の定説を打破する力作。法隆寺再建の理由は、梅原説に軍配をあげるが
746.「新版宮古史伝」慶世村恒任、冨山房、7月30日                       *
 : 宮古の創世神話から、上代―現代にいたる宮古の歴史・習俗などを記録、巻末に民謡を収録
747.「与論島の生活と伝承」山田実、桜風社、7月30日                      *
 : 与論島の伝承(神話・昔話)と生活習俗を記述
748.「ブラニーとゾーイー」J・D・サリンジャー、新潮社、7月9日                 *
749.「伝馬町から今晩は」山田風太郎、河出文庫、7月10日                   **
750.「柳生十兵衛死す」上・下、毎日新聞、7月10日                        **
751.「無月物語」久生十蘭、現代教養文庫、7月10日                       *
752.「この荒々しい魔術」スチュアート、筑摩、7月9日                       *
 : 英米で女性読者に最も人気のある著者のベストセラー
753.「<写真と絵画>のアルケオロジー」伊藤俊治、白水社、7月10日            **
 : サブタイトル「遠近法、リアリズム、記憶の変容」
754.「憂い顔の童子」大江健三郎、講談社、7月30日                       **
755.「中村元選集第10巻 思想の自由とジャイナ教」春秋社、7月31日           ** (16)
756.「 ”   ”    12巻 ゴータマ・ブッタⅡ」     ”  、 ”  ”
757.「 ”   ”    13巻 仏弟子の生涯」       ”  、 ”  ”
758.「 ”   ”    14巻 原始仏教の成立」     ”  、  ” ”              *
759.「江戸百景」田中優子、朝日、7月31日                             **
760.「理由」宮部みゆき、朝日、7月31日                               *
761.「ドリーム・バスター」1・2、宮部みゆき、徳間、7月31日
762.「烈しい生と美しい死を」瀬戸内寂聴、新潮社、7月31日                   **
763.「中村元選集第9巻 ウパニシャッドの思想」春秋社、8月1日               ** (12)
 : ウパニシャッドは単なる古典ではない、現代に生きている。ソクラテス以前のギリシャ哲学との驚くべき共通性を持って現代ヨーロッパにつながっている
764.「 ”     ”  15巻 原始仏教の思想1」  ”  、8月1日                *  (7)
 : 仏教思想には長い発展の歴史がある。その最初期においては、何が説かれていたのか、それを明らかにしたいという試みが、本書
765.「 ”    ”   16巻 原始仏教Ⅱ」     ”  、  ” ”                 *  (6)
766.「 ”    ”   17巻 原始仏教の生活原理」 ” 、 ” ”                    (4)
767.「 ”    ”   18巻 原始仏教の社会思想」 ” 、 ” ”                    (4)
768.「わたしの外国語学習法」ロンブ・カトー、ちくま学術文庫、8月1日            ** (2)
 : 20か国語をマスターした通訳の体験的「外国語学習法」
769.「性の政治学」ケイト・ミレット、ドメズ出版、8月2日                      *
 :性革命は、父権制に終止符を打ち、男性優位主義のイデオロギーを撤廃する。性革命は基本的に、政治革命であるよりは、文化革命である
770.「言語と行為」J・L・オースティン、大修館、8月2日                      * (14)
 : 1955年ハーバード大学「ウイリアム・ジェームズ記念講義」、この問題に関するオースティンの残した最新のもの
771.「浮城物語」矢野龍渓、岩波文庫、8月2日                           *
 : 明治23年執筆。南洋に進出、英国・オランダ相手に、ジャワ・スマトラなどの経略を試みるという政治小説
772.「南洋の大波瀾」末廣鐡腸、、筑摩、8月2日
 : スペインの植民地となったフィリピンの独立運動を助ける、日本人主人公を中心とした政治小説
773.「岩波講座日本文学と仏教第2巻 因果」末木文美士、8月2日               * (2)
 : 日本霊異記、源氏物語、今昔物語、因果物語、南総里見八犬伝、東海道四谷怪談などを取り上げ因果を論じる
774.「 ”       ”     ”  3巻 現世と来世」田村晃祐、、8月2日
 : 浜松中納言物語、宝物集、往生伝、栄花物語、などにみられる輪廻転生、来栖願望、地獄と極楽などを論じる
775.「 ”       ”     ”  6巻 経典」小林芳規、8月2日
 : 法華経の訓読の変遷、華厳・涅槃・浄土・三部経など
776.「メディア学の現在」岡満男他編、世界思想社、8月2日                     * (20)
777.「メディアの文明史」ハロルド・A・ハニス、新曜社、8月3日
 : サブタイトル「コミュニケーションの傾向性とその循環」
778.「岩波講座日本文学と仏教第8巻 仏と神」藤井正雄、8月3日
 : 神仏習合、キリスト教と近世・近代日本人、新興宗教(生長の家)に見る神と仏
779.「メディアの時代」ゲーリー・ガンハート、新潮選書、8月3日                     (7)
780.「メディア・リテラシー」菅谷明子、岩波新書、8月3日                       * (4)
 : 「ニュースは「現実」を伝えるものと思っていたが、自分で記事を書くとんでもない間違いだと気が付いた。」
781.「メディア・リテラシーの現在と未来」鈴木みどり編、世界思想社、               * (28)
782.「メディアと日本人」橋元良明、岩波新書、8月3日
783.「ステップファーザー・ステップ」宮部みゆき、講談社、8月3日
784.「大庭みな子の雨月物語」集英社、8月4日                        **
 : 大庭みな子の現代語訳による「雨月物語」「春雨物語」
785.「百物語」杉浦日南子、新潮文庫、8月8日                         *
786.「ラディカル・エコロジー」キャロリン・マーチャント、産業図書、8月10日       *  (25)
 : サブタイトル「住みよい世界を求めて」。ラディカル・エコロジー、ディープ・エコロジー、スピリチュアル・エコロジー、ソーシャル・エコロジー、エコフェミニズムについて述べる
787.「世界を織りなす」アイリーン・ダイアモンド他編、学芸書林、8月11日            (6)
 : サブタイトル「エコフェミニズムの開花」。本書収録の大半の論文は、1987年「エコフェミニストの視点ー文化・自然・理論」会議で発表されたもの
788.「風紋」大庭みな子、新潮社、8月14日
 : 最後の作品集
789.「初めもなく終わりもなく」大庭みな子、集英社、8月17日                *
 : エッセイ集。源氏物語に関するエッセイが多いが、共感できる内容がほとんど
790.「岩波講座日本文学と仏教第四巻 無常」佐竹昭広、8月17日            *
 : 万葉集、方丈記、好色一代女、愚管抄、平家物語、新古今和歌集、西行、徒然草などを通じてみる無常
791.「 ”    ”      ”    五巻 風狂と数寄」柳田聖山、” ”
 : 新猿楽記、仏教歌謡、世阿弥の能楽論、狂雲集、おくのほそ道、良寛詩集、ささめごと、南方録にみられる風流と数寄
792.「 ”    ”      ”    七巻 霊地」華園聡麿、 ” ”
 : 1)日本における霊地と霊場、2)信仰と霊験の諸相、3)霊地と文学、4)聖地と巡礼
793.「 ”    ”      ”    十巻 近代文学と仏教」田丸徳善、 ” ”
 : 夏目漱石、宮沢賢治、山頭火と放哉、泉鏡花、岡本かの子、丹羽文雄、清沢満之、鈴木大拙、小林秀雄、唐木順三、倉田百三などを取り上げる
794.「メディアの権力」1・2・3、ハルバ―スタム、サイマル出版、8月17日         ** (28)
 : 「権力としてのマスメディア」のアメリカにおける勃興をCBSテレビ、タイム誌、ワシントンポスト紙、LAタイムス紙の四大メディアを中心に記述
795.「「失われた20年」と日本経済」深尾京司、日経、8月17日              **  (8)
 : サブタイトル「構造的要因と再生への原動力の解明」。「失われた20年」を数値で分析しようとし、それはかなりの程度成功しているが、経済の捉え方が教科書的・硬直的であり、その提案する施策には同意で担い部分が多い
796.「パーソナル・インフルエンス」E・カッソほか、培風館、8月18日            *  (4)
 : サブタイトル「オピニオンリーダーと人びとの意思決定」
797.「マスコミュニケーションと社会的責任」ウイバー・シュラム、NHK,8月18日        (2)
798.「マスコミュニケーションの理論」マクウエール、新曜社、8月18日           *  (20)
799.「マルチメディア」アラン・ケイほか、岩波、8月18日
 : サブタイトル「21世紀のテクノロジー」。1990年UCLAで開催された第1回「マルチメディアに関する円卓会議」のレポート
800.「マスコミュニケーションの空間」R・K・デビス、S・J・バラン、松籟社、8月18日  **  (21)
 : サブタイトル「批判的空間のパースペクティブ」
801.「グローバル・コミュニケーション」ハワード・H・フレデリック、松柏社、8月18日
 : サブタイトル「新世界秩序を迎えたメディアの挑戦」
802.「メディア・イベント」ダニエル・ダヤーンほか、青弓社、8月18日                (4)
 : メディア・イベントはリミナルな空間の人びとを誘い集団的記憶(歴史)を形づくる。その定義から作用までを分析
803.「メディア・スタデイーズ」吉見俊哉編、せりか書房、8月19日             *
804.「新猿楽記」藤原明衡、東洋文庫、8月19日                       **
 : 王朝斜陽期の京の庶民生活を映し出す万華鏡
805.「本朝文粋」藤原明衡、岩波、8月19日                          **
 : わが国で初めて行われた文章の編纂書(後人の文章作成の手本)。詩文の精粋を収録
806.「戦後メディアの読み方」山中正則編、勁草書房、8月19日                   (4)
 : メディアと歴史と社会の相克に関して感ずる世代間の経験の断絶を少しでも埋めたいという狙いで書かれた本
807.「心理学大図鑑」キャサリン・コーリンほか、三省堂、8月19日             *
 : 「「心の探検の旅」の最高のガイドブック」(香山リカ)。体系的・総合的に心理学の発達の歴史を捉え、最新の心理学の到達点を紹介している。最大の欠点は、心理学の旧パラダイムに属する心理学にしか焦点を当てていないこと。このため東洋の伝統である無意識をふくめて心理をとらえる、あるいは統合心理学などについては一切触れていない
808.「メディア・リテラシー」渡辺武達、ダイヤモンド社、8月19日              *  (14)
 : サブタイトル「情報を正しく読み解くための知恵」
809.「メディア・リテラシーの社会史」冨山英彦、青弓社、8月19日
 : メディアの歴史と<私>との関係性の変容を追い、メディア・リテラシーの可能性を分析
810.「中村元選集第19巻 インドと西洋の思想交流」春秋社、8月20日         *  (6)
811.「 ”   ”    20巻 原始仏教から大乗仏教へ」 ”  、”  ”           *  (8)
812.「メディア批判」ピエール・プルデュー、藤原書店、8月21日              *  (6)
 : 原題「テレビジョンについて」。テレビ批判からメディア批判へ、そしてその再生を目指して
813.「広重 名所江戸百景」小学館、8月21日                         *
 : サブタイトル「秘蔵岩崎コレクション」
814.「中村元選集第21巻 大乗仏教の思想」春秋社、8月21日              *  (7)
815.「  ”    ”  22巻 空の論理」      ”  、 ”  ”               *  (5)
816.「  ”    ”  23巻 仏教美術に生きる理想」” 、”  ”               *  (6)
817.「沖縄文化論叢2 民族論Ⅰ」小川徹編、平凡社、8月21日              *  (6)
818.「 ”     ”  3  ” ” Ⅱ」 ”  ” 、  ”  、 ”  ”               *  (18)
819.「 ”     ”  5 言語論」外間守善編、 ”  、 ”  ”
820.「全国昔話集成15 奄美大島昔話集」田畑英勝編、岩崎美術、8月21日      *
821.「因果物語」一・二、吉田幸一編、古典文庫、8月21日
822.「行基の時代」金達寿、朝日、8月21日                           *
823.「閑居友」慶政上人、三弥井書店、8月22日                        *
 : 自己観照性を色濃く出している随筆風説話集、(上)21話、(下)11話、計32話
824.「アメノウズメ伝」鶴見俊輔、平凡社、8月22日                       **
 : 12のエッセイからなる。アメノウズメの神話から伸びてくる狭く細い道をたどる試み
825.「沖縄文化論叢1 歴史編」新星恵二、平凡社、8月24日                 *
826.「雲州往来」和泉書院、8月24日                                *
 : 平安後期の碩学藤原明衡の手になる「書状集」であり、「別名「明衡往来」「明衡消息」とも呼ばれている
827.「内破する知」吉見俊哉ほか、東大、8月24日
 : サブタイトル「身体・言葉・権力を編みなおす」。この狙いは成功しているのか?NOである。パラダイム転換の必要性認識が欠けているから
828.「釣人物語」林房雄、二見書房、8月24日                           *
829.「妖説太閤記」上・下、山田風太郎、角川文庫、8月24日
830.「ぺテルブルグ」上・下、ベルルイ、講談社文芸文庫、8月25日              *
831.「中村元選集第24巻 ヨーガとサーンキヤの思想」春秋社、8月25日          * (7)
 : 人間存在を中心として見た世界の根本原理として、精神と物質との二大原理想定した主要学派であるヨーガ学派とサーンキヤ学派の主要論点を一冊にまとめた
832.「 ”    ”   25巻 ニヤーヤとヴァイシェーシカの思想」 ” 、” ”          * (5)
 : インド論理学の諸相を著者なりに理解し、解明しようとした様々な論文を一冊にまとめたもの
833.「 ”    ”   26巻 ミーマンサーと文法学の思想」 ” 、 ”  ”           * (7)
 : インド文明の正統派バラモンたちの奉ずる代表的哲学学派ミーマンサー学派と文法学派
834.「 ”    ”   27巻 ヴェーダンダ思想の展開」  ”  、 ”  ”            * (7)
 : インド哲学の主流をなすヴェーダンダ哲学を自身の新しい研究を含めてまとめた
835.「 ”    ”   28巻 インドの哲学体系Ⅰ」  ”  、 ”  ”               * (4)
 : ヴェーダンダ学派のうちで特にシャンカラに由来する不二一元論派の大学者マーダヴァの著した「インド哲学」概説の邦訳
836.「 ”    ”   29巻   ”     ”   Ⅱ」 ”  、 ”  ”                * (2)
837.「本屋さんのアンソロジー」光文社、8月25日                          *
 : 10の本屋にまつわる短編小説を集めたアンソロジー。「7冊で海を超えられる」が秀逸
838.「さっさと不況を終わらせろ」ポール・クルーグマン、8月26日                ** (6)
 : 主張は簡明。「不況」は需要不足から生じる。「不況を終わらせる」には、大規模な「財政出動」が必要
839.「座右の書」原田かずこ、宝島新書、8月27日                         *
 : 2006年6月=2011年7月に「日刊ゲンダイ」に週一回連載されたものの単行本化
840.「べろべろの母ちゃんは」宇能こう一郎、出版芸術社、8月28日               *

計  515タイトル  558冊   メモ  1838ページ