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第一回「政府とも市場とも違う人々のオルタナティブ 連帯セクターとは」

 第一回はこのコースの狙いとするところの全体図を描くというのがテーマである。
 講師は連帯経済の歴史と概念を簡単に紹介後、市場経済・公共経済・連帯(共生)経済・の特徴と問題点と相互関係について触れ、メキシコ・チバス州での試みの事例紹介を行い、最後に連帯経済を目ざす将来の理念型として修正資本主義か新しい資本主義か、それともそれ以外かの選択肢を紹介し、講義を終える。
第一回: 講師 山本純一(慶応義塾大学環境・情報学部教授)2006年5月25日

* 独断と偏見
 第一回は、その狙いに対する達成度で評価すると、明らかに“失敗”であったことになる。
 第一回の目的を達成するには、次のように大きく流れを三つに整理かつポイントを明確にする必要があると思う。
第一の流れ: 市場対国家の歴史をその時代背景を含め簡潔にまとめる。市場と国家の成功と失敗の
ポイントを整理する。ヨーロッパとアメリカの共通点と相違点を明確にする。
 第一期: 「市場」(みえざる手)の優位: 産業革命による産業資本主義の勃興、小さな政府。
 第二期: 「国家」の登場(ケインズ主義): 大恐慌による失業という国家の失敗、社会主義国ロシア
の誕生を背景に、市場の失敗を予防・補正する国家の登場。
 第三期: 大きな政府(福祉国家)の失敗(財政破綻)を背景に新自由主義の台頭、小さな政府へ--規制緩和、ソーシャル・セーフティ・ネットのミニマム化。
 第四期(現在の転換期): インターネット革命による一つの世界市場の成立、社会主義(ソ連、東欧)
の崩壊、“市場原理主義”の嵐ーー市場の失敗の再顕在化。ーー新しい道の模索。ヨーロッパでの大きなコンセンサス“第三の道”。
第二の流れ: 「市場対国家」に対する別の選択肢「連帯(共生)」の歴史(理念と実践)。
  1)ワーカーズ・コレクティブ: 協同組合運動
  2)地域通貨
  3)フェアー・トレード
  4)----
   など各種運動を大きくパターン分類し紹介。
 第三の流れ: 自由学校の各回に紹介する事例は、第二の流れのどれに該当するのか。

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