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2014年01月08日

2014年映画鑑賞

1.「アンナ・ハレント」1月8日                   ***
 : 「アイヒマン裁判」を傍聴、アイヒマンを観察することによって、ナチの犯罪は人類の歴史上かってなかった新しいタイプであるという洞察にたどり着く。それは、「思考停止」により「凡人」が「大虐殺」を罪悪感なく平然と行うことを可能とするもので、それを作り出すのが全体主義である。同時に、ユダヤ人虐殺を600万人にまで増やした背景には一部ユダヤ人指導者のナチに対する協力があったと指摘した。このレポートが新聞に発表されると、アンナに対する非難が殺到、「アイヒマン擁護」「ユダヤ人に対する裏切り」との声が渦巻く。アンナは、こうした状況にもめげず、学者の使命は先入観にもとづく善悪の判断に囚われずに、真実に迫ることにあると説く。ハレントの主張を的確に捉え・表現した力作
2.「天国の門」1月7日                        **
 : 復刻版。3時間半におよぶ大作。19世紀後半のワイオミングを舞台に、牧場主たちと移民たちとの争いを描いた問題作。躍動感ある映像作りに徹する制作意図が具体的に表現された作品

3.「ビフォア・ミッドナイト」1月28日                 *
 : 会話の多さとワンカットの長さが際立つ作品。ロマンティック・ラブの壊れやすさ・持続の難しさを描きたかったが、それでは身もふたもないので、ハッピーエンドで終わらせた(振り出しに戻る)という映画
4.「小さなおうち」1月30日                      *
 : 当初観るつもりは無かったが、ベルリン映画祭に招待されたというので観た映画。日本人には、「こういう時代があったなあ」と感じさせる内容だが、外国人がどう感じるかに興味が湧いた
5.「ウルフ・オブ・ウオールストリート」2月3日          **
 : 詐欺まがいの株売買・酒・クスリ・女とハチャメチャなやり方でウオールストリートでのし上がった主人公の物語。FBIの捜査・訴追を受け服役、しぶとく反抗しまた甦るその姿はなぜか、清々しい。それは、リーマンショックは明らかな経済犯罪であるのに捜査も訴追も行われない病んだアメリカの姿と比較するからだろう。デカプリオは「偉大なるギャツピー」よりはずっといい
6.「オンリー・ゴッド」2月4日     
 : 舞台はバンコク?現役の警察官が仕置き人でもあるというストーリー
7.「アメリカン・ハッスル」2月4日                  **
 : 今年のアカデミー賞候補に全部門で挙げられた作品。詐欺師がFBIとの司法取引で囮捜査に協力させられ、絶体絶命のピンチをその天性の「詐欺能力」を発揮して脱するという良くできた娯楽映画
8.「ニシノユキヒコの恋と冒険」2月10日
 : どんなタイプの女性からも恋される主人公ニシノユキヒコの恋を描く。どんな女性からも恋されかつ振られるという主人公の姿を的確に映し出す。その魅力は、育ちの良さ、人の気持ちに対する鋭い感受性、優雅な立ち振る舞い。しかし、その魅力が自分だけに向けられたものでないと感じたとき女はーーー
9.「オンリー・ラバーズ・レフト・アライブ」2月10日
 : 数百年の生命を保ち現代に生きる吸血鬼の物語=大人の童話
10.「鉄くず拾いの物語」2月18日         *
 : ベルリン映画祭グランプリ(銀熊賞)をダブル受賞。素人の当事者に起こったことを再現させた映画。
11.「大統領の執事の涙」2月18日        **
 : 公民権運動に参加した人々に捧げられた作品。アメリカにおける黒人差別の歴史を中心に描かれたアメリカ現代史になっている。良く練りこまれた脚本によって見ごたえのある作品になっている。
12.「ダラス・バイヤーズ・クラブ」2月24日    **
 : アカデミー賞6部門ノミネート作品。エイズに感染、余命30日と宣告された主人公が、生き延びるためにあらゆる手を使って、アメリカで入手できない薬を集め、自分と他の患者の延命を図るという物語
13.「ブッダ」2月28日                **
 : 手塚治虫の原作に忠実な映画作りに好感が持てた。
14.「ホビット」3月4日                *
 : 第二作。丁寧に作った感がよし
15.「それでも夜は明ける」3月11日       ***
 : 原題「12 years a slave」。今年のアカデミー賞作品賞有力3候補「ゼロ・グラビティ」「アメリカン・ハッスル」の中では総合的な出来栄えで一歩抜けており、妥当な受賞
16.「ネブラスカ」3月13日             ***
 : アメリカの片田舎に住む庶民の家族が主人公。100万ドルのくじに当たったと思い込んだ父親に付き添い、息子が一緒に旅をし、父と子の絆を深め、人生の意味・幸福とは何かを問いかける映画。徹底的にシャビイな田舎町での庶民の生活を描きながら人間の普遍的なテーマに迫る。総合的な作品の出来栄えは「それでも夜は明ける」を上回る
17.「少女は自転車に乗って」3月25日     *
 : イスラム世界に生きるとは、どいうことなのかを、現代のサウジアラビアを舞台に女性の視点から描いた作品。その視点と具体性が新しかった
18.「ローンサバイバー」3月25日        **
 : 事実に基づいた作品。タリバンのリーダーを捕獲するという任務を帯びた海兵隊員4名が現地の一般人の命を助けるという決断をしたためタリバンの襲撃にあい、3名が死亡、1名が命を助けた現地人に助けられ辛うじて帰還するという物語
19.「アナと雪の女王」(字幕版)3月28日   **
 : 総合的に良くできたアニメ。今年のアカデミー賞受賞は納得。唯一違和感を感じたのは、アナと姉の女王が喋る英語。アメリカの典型的な庶民の英語だというのが、あまりにもアメリカ的
20.「アナと雪の女王」(吹替え版)4月11日  ***
 : 評判どうりの素晴らしい出来栄え、オリジナル版を完全に圧倒。特に素晴らしいのは、松たか子が歌う主題歌。世界中で高評価というのも納得。基本的にはオリジナル版(字幕)派だがこの映画に関しては、吹替え版が圧勝、オリジナル版は見る必要なし
21.「そこのみにて光り輝く」4月21日      ***
 : 不思議な映画。ストーリーそのものは、悲惨な内容なので普通は見終わった後、暗いイメージが残るが、この映画は明るい希望のイメージが残る。家族である、家族になるということの意味をよく突き詰めた作品
22.「神様がくれた娘」4月21日          **
 : 6歳程度の知能を持った父親が男手で娘を育てるが、出産時に死んだ母親の父が親権を主張・娘を連れ去り、娘を取り戻すために裁判に訴えるというストーリー。親子の絆・愛情とは何かを鋭く問い詰める
23.「過去の行方」5月7日             **
 : 妻が再婚を決めたため、離婚手続のため4年ぶりにイランからパリに戻ってきた家族(夫、妻、二人の子ども)と再婚相手とその子供の関係を描いた物語。愛憎取り混ぜた複雑な人間の関係を、この種の映画としては珍しくミステリータッチでまとめた佳作
24.「プリズナーズ」5月7日             **
 : アメリカの小さな町で起きた二人の少女の誘拐事件をめぐる物語。
25.「とらわれて夏」5月9日             ***
 : 母と息子の2人暮らしの家庭に刑務所から脱獄した殺人犯が5日間とどまった間の物語。人間の絆とは、人間の本性、幸福とは何かを鋭く問いかける
26.「テルマエ・ロマエⅡ」5月9日         *
 : テルマエシリーズ第二弾。気楽に笑わせてくれる良くできた娯楽映画
27.「WOOD JOB」5月12日            *
 : 三重県奥地の林業の実態を紹介、楽しく見れる映画
28.「チョコレート・ドーナツ」5月14日      ***
 : ホモのカップルが母親が薬物使用で収監されたダウン症の少年を引き取って育てるが、ホモに対する偏見からそれをやめさせようとする当局との対立を描いた物語。少年とカップルの心の交流、生まれた強い絆、少年の幸福ではなく、自分達の形式的正義を官僚的に求める当局と司法関係者との戦いをうまく描いて、ホモに対する差別とダウン症の少年にとっての幸福を保障しない不正義を糾弾する快作
29.「家族の灯り」5月14日
 : 「チョコレート・ドーナツ」と同様、家族とは何かを問いかける作品。場面転換もなく(1部屋の内部と道路から見たその部屋)、少ない登場人物の会話のみで構成されている。単調で、工夫に乏しく、したがって訴えかけてくるものの乏しかった
30.「ブルー・ジャスミン」5月19日        **
 : 羽振りのいい実業家の妻の座を射止めた贅沢好きのジャスミン、幸福の絶頂にあるように見えたが
夫のビジネスは詐欺まがいでおまけに浮気も数知れずという環境で心を病んでいく。ついに夫が逮捕され、全財産を没収・一文無しでただ一人の身寄りの妹のもとに転がり込み、再出発を図ろうとする物語。
誇り高く・虚栄心の強い女が、思いどうりにならない人生の壁に突き当たり病んでいく姿をうまく描いている
31.「アクト・オブ・キリング」5月19日      **
 : 1965~6年インドネシアで共産主義者と見なされた人々が大量に虐殺される事件が起きた。それを実行した人間は、英雄視されその罪を問われることもなかったし、自分たちの行為に対する反省もなかった。そして、事件の記録を自分たちが出演した映画をつくることで残そうということで映画撮影が始まる。その過程を映画にしたのが本作品。この映画を作るなかで、出演者たちの心境に微妙な変化が起き始める。
世界中で数多くの賞を獲得した話題作
32.「野のなななのか」5月26日         *
 : 本来のテーマ「人は人のつながりで生き生かされる」に、芦別紹介・反戦平和(北方領土)・反原発と盛り込みすぎて、テーマに集中できないという作品に仕上がる。本来のテーマに集中すればもっとインパクトのある映画になっているのにもったいない
33.「マンデラ」5月27日              *
 : マンデラ大統領が指導力を発揮した南ア独立の歴史を描いた映画。合格レベルに達してはいるが、この映画が描くべきポイントは、非暴力路線で運動を行ってきたマンデラが、武装闘争に転換する、そして再び非暴力路線に復帰するが、その再転換を何故行ったか。そこの突込みが不十分
34.「ドラッグ・ウオー」6月2日           **
 : 囮捜査で麻薬王を追い詰める警察の活躍を描いた香港映画。娯楽映画として良くできていて、楽しめた
35.「インサイド・ルーウィン・ディヴィス」6月10日  **
 : ルーイン・ディヴィスはフォーク歌手を目指す主人公の名前。歌手としての生活の場面の合間合間に歌が入り、歌手としてはやっていけないと暗示しながら映画は終わる。大きな物語がないがしみじみとした共感を生み出す映画。カンヌ映画祭の受賞作であることに納得がいく作品
36.「ポリス・ストーリー・レジェンド」6月10日     **
 : ジャッキーの映画である以上アクション場面が多いが、本映画は趣向を変えて、ストーリーをミステリー仕立てにして、深みを出すことに成功している
37.「万能鑑定士Q」6月13日              *
 : 「モナリザ」の日本公開に伴う警備のため「万能鑑定士Q」が選ばれ、特別訓練を受けるが、そこに待ち受けていた陰謀とは?観終ってもう一ひねり欲しかったと思わせる作品
38.「グランド・ブタペスト・ホテル」6月17日      **
 : 軽妙で粋な娯楽映画。しかし、「超おススメ」というにはパンチ力不足
39.「ノア」6月17日
 : 映画化に大いに期待して観たが、結果は「ガッカリ」。その理由は、基本的な部分で大きな違和感がぬぐえなかったから。それは、1)大洪水を起こした「神の意図」の解釈、2)時代考証。1)についての本映画でのノアの解釈は、「再スタートした世界には動物たちだけがいれば良い(罪深い人間はいらない)」であり、映画は「慈悲を持った人間は地球の再生に参加できる」。2)時代考証: ノアが使用する武器・道具は鉄製で火薬も使用し、農業の真似事もしている。人類が初めて鉄を使用したのはヒッタイト人で紀元前3千年ころ、火薬の使用はそれよりずっと新しい。農業を人類が始めたのは、メソポタミアで紀元前6~7千年前。
40.「私の男」6月19日                   **
 : 津波で家族を亡くした少女を、親戚の独身の男が引き取り、娘として育てはじめる。それが、いつの間にか、親子から男と女の関係になっていくというストーリー。日本映画にはあまりない毒のあるストーリーを浅野忠信と二階堂ふみが熱演
41.「春を背負って」6月23日               **
 : 立山の山荘を遭難者を救助しようとして死んだ父親に代わって息子が次ぐというストーリーだが、立山の自然の美しさと同時に厳しさを描き、爽やかな作品に仕上がっている
42.「ヴィオレッタ」6月23日                *
 : カンヌ映画祭で、芸術か児童ポルノかで賛否両論を引き起こした作品。
43.「トランセンデンス」6月30日
 : 見終わっての印象は「時間の無駄だった」。その最大の理由は、ストーリーが上手く流れていないこと。
人工知能の成否は「人間の意識をいかに定義するかである」というセリフはあるが、定義はされないままにストーリーは展開。コンピュータの中で生き返った主人公の博士の性格が一変したのは何故か?コンピュータが再生医療(ナノテクノロジー)技術を開発、分身作成などを行うが、なぜコンピュータにその技術開発が行えたのか?最後に博士は生き返るがそれはどうして可能だったのか?などなど、あまりにも?が多すぎて映画に没入できない、シナリオのお粗末さに呆れた
44.「her/世界で一つの彼女」6月30日         ***
 : これも人工知能(AI)をテーマとした作品。こちらは今年のアカデミー賞脚本賞を獲った作品だけに実にストリーが良く練られており、抜群の完成度。そのため、ともすれば荒唐無稽な話になりかねないテーマを、ヴァーチャル・リアリティーの持つ現実性と非現実性という本質的二面性、人間の絆(愛)とは何かを画面で語りつくしている。個人的評価は、アカデミー賞作品賞受賞「それでも夜は明ける」より上
45.「超高速!参勤交代」7月2日   *
 : 1年おきの参勤交代から戻った翌日に、福島の小藩に5日以内に江戸に出仕(参勤)せよという上意が届く。時間も金もない中で、間に合わなければお家断絶の危機に直面した藩が選んだ対策は「超高速!参勤交代」。娯楽映画として、自然に楽しめ、合格レベル
46.「罪のてざわり」7月2日       *
 : 中国映画。現代中国の断面を4つのストーリーで切り取り、中国の今を描く。一つ一つのストーリーがいかにもありそうな話と感じられ、中国社会への深い洞察が感じられた作品
47.「私の息子」7月7日         ***
 : 昨年度ベルリン映画祭金熊賞受賞作品。息子と母親との関係を主軸に、母親と夫・母親と嫁・息子と嫁の関係をからませ、思いのすれ違い・理解の難しさを上手く描き、親子とは・夫婦とは何かを鋭く問いかける作品
48.「マニフィセント」7月7日       ***
 : 「アナと雪の女王」に続くディズニーの新路線第二弾。いまだに興行収入トップを走り続け、大ヒットとなっている「アナと雪の女王」のヒットの根本的理由は、デイズニーのヒロイン像のパラダイム転換にある。それは、従来は「男性中心、女性は白馬の王子様の到来を待ち続け(受動的)、最後はロマンティック・ラブ賛美のハッピーエンドで終わる」。これを「男女平等、女性も主体的(能動的)に自分の個性を主張し未来を切り開いていく」に変更した。それを象徴するのが主題歌「Let it be!」。「マニフィセント」は、「悪の立場から見た「眠れる森の美女」」とディズニーは宣伝しているが、これは「まやかし」。「呪いを解くのは、白馬の王子のキス」ではなかった、というところに、新路線の神髄がある。そして、この新しいヒロインが目指すのは「共生社会」の実現。この路線は、観客の広い支持が得られる予感。アンジェリーナ・ジョリーの圧倒的な存在感が見もの
49.「怪しい彼女」7月14日        **
 : 韓国のエンターテインメント映画。ある時70歳の老婆が20歳の娘に逆戻り、夢・恋・家族との絆がどうなったかを描く。笑いあり、涙あり、エンディングも気が利いていて楽しめた
50.「リアリティーのダンス」7月14日   *
 : チリの巨匠ホドロフスキー監督の1920年代の軍事政権下での自伝的作品。想像的自伝と言われているが、創造的作品と理解した方が妥当かもしれない。基本テーマは独裁(イデオロギー)反対、「自由」謳歌であるが、この主旋律(特に自由}の打ち出しが弱いため、表現・描写での数々の工夫は見られるものの、作品全体の出来栄えは期待外れ
51.「マダム・イン・ニューヨーク」7月22日  **
 : 脚本が良く練りこまれていて楽しめる作品。中学の初等レベルの英語力でも豊かなメッセージを伝えることが出来、人に感動を与えられるというエンディングが圧巻。インド人の家族・アメリカの英会話学校に通う様々な国から来た生徒たちも良く描けていて、期待以上の出来栄え
52.「思い出のマーニー」7月22日      *
 : 日経の映画評の四つ星につられて観てしまったが「風立ちぬ」に続く駄作。映画評論家は、何故ジブリ作品に点が甘いのかを、改めて考えさせられた作品。絵はともかく、脚本のお粗末さが目立つ。主人公とマーニーとの友情、人間観察が浅くて、共感できないし、エンディングでどんでん返しと言いたいのかもしれないが、これは途中で簡単に想像できてしまった。「マニフィセント」とこの映画のどちらに多くの観客が入るか、日本の観客のレベルも問われている
53.「複製された男」7月25日
 : 自分とうり二つの人物がいることを知った主人公は、その人間に会いに行くがーーーーー。エンディングだけで盛り上げることを狙った映画だが、そのエンディングも描写不足で納得できず、盛り上がらない駄作
54.「二つ目の窓」7月28日    ***
 : 沖縄の自然を背景に物語はゆったりしたペースで始まる。最近の映画のペースに慣れてしまった者にはそのペースに戸惑いを覚える。しかし徐々にそのペースに慣れてくると映画の世界に入り込めて、物語も動き出し、それが恒久の自然の流れと一体化した人間の生活リズムであり、「滅ぶもの」と「滅ばないもの」を峻別していくリズムでもあることが体感できる。予想以上に多くの観客が入っており、この映画に対する評価の高さを示していた
55.「闇の後の光」8月4日
 : この映画のキャッチコピーは「メキシコの若き巨匠(カルロス・レイザダス)の代表作」。観終わっての感想は「ただの駄作」。最大の欠点は「何を訴えたいのか、全く不明である」こと。映画全体の構想力に欠けているのがその原因だと思われる。たぶんいくつかの映像が思い浮かび、それをつなぎ合わせたたら、この映画ができたということなのだろう
56.「るろうに剣心ー京都大火編」8月7日    **
 : 「るろうに剣心」シリーズ第二弾。このシリーズの最大の強みは、斬新で・スピーディーな殺陣の振り付け。第一作では、衝撃的だったが、今回もそのインパクトは変わらない。全体としての出来栄えも良く、充分楽しめる作品に仕上がっている
57.「消えた画ークメールルージュの真実」8月22日  ***
 : 「地上の楽園を実現した」というポル・ポトが実際に作り上げたのはどんな社会だったのか。ポル・ポトのウソを告発する政治的意図を持った作品。映画の画面は、ポル・ポト時代に撮られたフィルムとその当時の民衆の生活を再現するために、泥人形で人間をつくり彩色、それにマッチした背景をジオラマで再現したものを撮影したフィルムで構成されている。この画面構成は大きな効果をあげ、成功している。民衆の生活を実写で再現した場合は、その悲惨さに観客は生理的拒否反応を起こし、作品の主張を素直に受け入れがたかった可能性が高い。結果的に実写を選ばなかったことにより、観客は画面に示された民衆の生活を素直に受け入れ、淡々としたナレーションと相まって、映画の主張に共感を示しやすかったのだと思われる。全ての面で良く練り上げられて、完成度の高い力作
58.「ローマ環状線ーめぐりゆく人生たち」8月29日   **
 : ローマ環状線の周りで繰り広げられる人生模様を描く。約10のローマ市民の平均からはかけ離れていると思われる人生に焦点を当て、ローマの懐の深さを描くことに成功している。
59.「収容病棟」9月1日                    *
 : 精神病院に収容(監禁)された患者の日常を撮影した中国のドキュメンタリー映画。延々と続く病院内のカットで患者の異常性・正常性が見ている観客の中で揺らいでくる。そこで、患者の大半は喧嘩が原因で違法に精神病院に強制収容された人たちであり、長期に収容されているうちに本当に精神を病んでくるという事実が明らかにされる。
60.「ケープタウン」9月4日                  ***
 : 若い女性の連続殺人事件、ストリートチルドレンの失踪を捜査するケープタウン警察が行き着いたはーーーーー。スリリングなストーリー展開で完成度の高いエンターテインメント映画に仕上がっている
61.「るろうに剣心ー伝説の最期編」9月18日       **
 : 「るろうに剣心」」三部作の最終作。映画の半分は殺陣のシーン。この映画が到達したスピードあふれる新しい殺陣を凌駕することは当分難しいだろ
62.「めぐり逢わせのお弁当」9月22日           **
 : インドではお弁当を運ぶサービス(自宅にとりに行き、職場に届けて、食後回収し、自宅に戻す)が普及しており、誤配の確立は600万分の1という信頼度を誇る。ここで起きた誤配からお弁当を作った主婦と定年まじかの男やもめの勤め人との手紙のやり取りが始まりーーー。現代インド事情を上手く織り交ぜながら人間の感情の起伏を楽しく描いている
63.「柘榴坂の仇討」9月22日                 **
 : 井伊大老の護衛役の武士が桜田門で主人を暗殺され、切腹も禁じられ、犯人の首を挙げることを命令される。事件から13年後、幕府も彦根藩も消滅し明治5年になっても、犯人を追い続ける主人公。そしてついに最後の1人にめぐり逢いーーー。時代劇というよりは、人間ドラマ。
64.「ジャージー・ボーイズ」9月29日    ***
 : クリント・イーストウッド監督作品。ストーリー(脚本)・音楽・演出全てにわたり良く練り上げられ、映画の楽しさ、醍醐味を味わわせてくれた。特に音楽好きにはたまらないだろう。
65.「猿の惑星」9月29日           ***
 : これも非常に完成度の高い作品。社会・家族のつながり、信頼とは、人間の人間たる所以とは?人間の類人猿に対する優位性という常識を揺るがし、あらためて考えさせる強いインパクトを与える。
66.「悪童日記」10月7日           ***
 : 第二次世界大戦末期のドイツの占領下にある東欧の国を背景に、母の祖母に預けられた双子の男の子の日記(世界的ベストセラー作品)を映像でたどる。悲惨な環境を生きぬくために悪行をふくめて強く生き抜こうとする二人の少年の姿を、淡々と描く。
67.「ミリオン・ダラー・アーム」10月7日  ***
 : 実話に基づく物語。LAの破産の危機に瀕した興業企画エイジェントが巨大な人口を抱える野球未開発国インドに目をつけ、1年以内に大リーグ選手を発掘・育成するという約束で資金を提供してもらいーー。シナリオが良く練られており総合的完成度の高い作品。
68.「蜩の記」10月7日            ***
 : 黒澤明監督のチームで働いた「黒澤組」の作品。ある事件の責任を取り、藩史を完成させるため10年後の切腹を命じられた武士と、あと3年で切腹という時点で監視に送り込まれた若い武士。この事件の解明に武士の家族・農民との交流をからませてストーリーは展開する。
69.「レッド・ファミリー」10月9日       **
 : 北朝鮮から韓国に潜入した工作員で構成する偽装家族(レッド・ファミリー)が隣の年がら年中喧嘩ばかりしている家族の自由さにいつしか憧れるようになりーーーー。コミック風味付けで見せる北朝鮮批判。
70.「ふしぎな岬の物語」10月17日     **
 : 一つ一つはどうでもいいともいえるエピソードを積み重ねで作られた作品。観終わった後に「温かさ」が残る映画。
71.「ウイークエンドはパリで」10月20日  ***
 : 子育ても終わり、定年間近なイギリス人の夫婦が結婚30周年記念にパリに出かけ、様々な心の揺れを描く作品。残された人生をどう過ごすか、夫婦の絆・家族の絆は?脚本が良く練りこまれており、完成度の高い作品。
72.「リスボンに誘われて」10月20日    **
 : スイス人の教師がふとしたきっかけで独裁政権下のポルトガルでレジスタンス運動に参加した若者たちに興味をもち、リスボンに行き、当事者たちに面会し、事実を突き止めていくというミステリー仕立ての作品。
73.「まほろ駅前狂騒曲」10月21日     **
 : まほろ駅前で便利屋を営む二人の若者を中心とする物語。現代の世相を上手く切り取ったエピソードを重ねて作られた作品。観終わった後に残る印象が悪くない。
74.「不機嫌なママにメルシイ」10月27日  **
 : 本人も家族も「オカマ」だと思っていた息子が、実は「オカマ」ではなかったというストーリー。フランスで大ヒットした作品。フランス人の「笑いのツボ」を研究するための好作品。
75・「祝宴!シェフ」11月7日          **
 : 台湾映画。借金返済のために料理経験のない鉄人の娘が、亡き父の料理を思い出しながら、全国宴席料理大会に出席し優勝賞金獲得を目指すという物語。3鉄人を登場させ中国料理の神髄(宴席料理と家庭料理)だけではなく、人生哲学も交えて物語にふくらみを出している。笑いが多いのも良い。
76.「マダム・マロリーと魔法のスパイス」11月7日  **
 : フランスの片田舎にあるミシェラン一つ星のレストランの前に、インドからやってきた一家がインド料理レストランを出すところから物語が始まる。映画の出来栄えは合格レベルに達しているが、物語展開がやや単調・笑いが乏しいため「祝宴!シェフ」に軍配を挙げる。
77.「イコライザー」11月10日         **
 : ワシントン演じる凄腕の元CIAエージェントが主役のアクション映画。相手を瞬殺する圧倒的な格闘力が売りのアクション場面が新鮮で楽しめる。
78.「福福荘の福ちゃん」11月14日     **
 : 女の子にもてない歴30数年の主人公福ちゃんを取り巻くほのぼのとした人間模様を描く作品。
79.「天才スピヴェット」11月17日      *
 : アメリカの片田舎の牧場で育った10歳の少年がスミソニアン協会主催の賞に応募し、永久機関の図面で見事に賞を射止めるというストーリー。少年の育った環境・貨車に無賃乗車してのワシントンDCまでの旅・受賞スピーチとその後のマスコミの過熱取材。ユーモアを進行のつなぎにしているところが良い。
80.「100歳の華麗なる冒険」11月18日  ***
 : 100歳の老人を主人公に養老院からの脱出後の冒険に100年間の人生の冒険を重ねて描いた作品。その人生が世界史になっており、ユーモアたっぷりにストーリーが展開するこじゃれた映画になっている。
81.「エクスペンダブルズ3」11月18日   **
 : シリーズ第三弾。ストーリーよりもアクションという趣旨で愉しく見れる作品に仕上がった。
82.「愛しのゴースト」11月20日
 : タイで歴代興行収入一位をあげている作品。作品としては完成度は低く、出来がいいとは言えないが、タイ人のメンタリティを理解するには良い映画。
83.「西遊記」11月25日            ***
 : ストーリーも良く練りこまれ、特撮も素晴らしく、完成度の高い娯楽映画に仕上がっている。
84.「6才のぼくが大人になるまで」11月25日  ***
 : 主人公の少年が6才から大学生になるまでの12年間をその家族をふくめて実際に12年かけて撮影したという稀有な映画。監督が脚本も担当、ストリーも良くできており、素晴らしい映画になっている。
85.「フューリー」11月28日          ***
 : 今年度アカデミー賞最有力候補と宣伝している作品。第二次大戦末期、アメリカ軍の一台の戦車がドイツ軍の大軍に立ち向かいその進軍を食い止めたというストーリー。良くできた戦争映画だが、観終わった後、作られた感が強く残った。
86.「インターステラー」11月28日      ***
 : 地球の気候変動による食糧危機により地球は滅亡の危機に直面する。人類が宇宙に移住し生き延びるために適した星を求めて最後の探索隊が派遣される。総合的な映画の出来栄えは「フューリー」より上。相対性理論・ワームホール・ブラックホール・宇宙の特異点・量子力学などの言葉が飛び交うが、監修者に宇宙物理学の権威を起用しているためか、違和感なくストーリーを楽しめた。
87.「寄生獣」12月2日             **
 : 原作漫画の実写版。原作のイメージ道理に実写化に成功しており、楽しめる。
88.「シャトーブリアンからの手紙」12月11日  **
 : ドイツ軍占領下のフランスでレジスタンスによるドイツ人将校暗殺に報復するためシャトーブリアンの収容所の政治犯27人が処刑される前に手紙を書くことを許されるのが、タイトルの由来。人間の誇りと勇気を讃えた作品。
89.「ゴーン・ガール」12月12日       ***
 : 一ひねりも二ひねりもある良く練り上げられたシナリオで上級の娯楽映画に仕上がっている。ミステリー・仮面の夫婦・マスコミの影響力を逆手に取った情報操作の三本柱で組み立てられたストーリー、日本の作家には期待できないエンターテインメント性。
90.「ホビット 決戦の行方」12月16日   **
 : 「ホビット」三部作の完結編。さすがに最終作であり、三部作の中で一番の出来。戦闘場面が多く、かつ力が入っており、見ごたえもあった。
91.「チェイス」12月17日           **
 : インドの娯楽映画であり、歌あり踊りありの基本形は変わらないが、その中身・スタイルが世界レベルに進化。
92・「物語る私たち」12月19日        ***
 : カナダの女性映画監督の作品。自分自身の家族の歴史をたどるドキュメンタリー映画を撮るうちに自分が父の子でないという真実に出会い、今は亡き母の秘密にたどり着く。この映画の魅力は、それぞれの家族(父は脚本家・俳優、母は女優、実父はプロデューサー)に自由に語らせて家族の全体像を観客にイメージさせ、家族とは何かに迫っていく点とドキュメンタリー映画における真実とは何かという点を同時に描いている点。家族の秘密がわかった後の父と娘(監督)の関係が爽やかでかつ温かく、気持ちの良いエンディングになっている。
93.「バンクーバーの朝日」12月22日    **
 : 戦前バンクーバーに実在した日本人2世の野球チームを取り上げた作品。映画の主要テーマは、体力の勝る白人チームに如何に日本人チームが立ち向かうかということと、より重要なのは日本人への差別が強まる環境下で差別にどう立ち向かうか(日本人1世と2世、日本人とカナダ人、カナダ人同士)を複眼的に描くこと。作品全体をロー・キイ(声高にならずに抑えて)で描くことによって、監督の伝えたいことを観客に受け入れさせることに成功している。
94.「郊遊(ピクニック)」12月24日
 : 観る人によって良否の評価が大きく二分される台湾映画。全体としてセリフが少ない上に、無言でかつ動きのほとんどない無意味とも思えるロング・ショットが多用され、何を伝えたいかが分からない駄作と判断する。
95.「ブリキの太鼓」12月26日   ***
 : ディレクター・カット版で3時間弱の30年以上前に制作された作品。ナチス台頭化のポーランドを背景に「差別」と「男と女」を主要モチーフに「人間の本質」に迫る。主人公に3歳で成長が止まり、常にブリキの太鼓を手放さない男の子を据え、21歳になるまでの舞台回しをさせているのも秀逸。映画全体としてのまとまりも良く、現在でも全く古い映画とは感じさせない。歴史的名作との評価が高いのもうなずける。
96.「みんなのアムステルダム国立美術館へようこそ」12月27日 ***
 : 2003年から2008年までの5年間をかけて全面改装する予定だった美術館が、改装に10年間を要してしまった顛末を描くドキュメンタリー映画。外部との関わりでは、1日に1万人以上のサイクリストが美術館内の道路を利用していたためその利便性を守るべきだとの強い主張との折り合いをどうつけるかという民主主義の問題、許認可を巡る役所の官僚主義、内部的には意思決定者の優柔不断、意思決定者・設計者・施行業者・工事管理者とのコミュニケーションの拙さを遅れの原因として取り上げる。そして当然美術館である以上、展示室のデザイン・色彩・展示方法・膨大な数の展示品から何を選んで展示するかなどの内幕も紹介。観終わっての総合的印象として残るのは、「何事も結局は人間がやることであり、何をやってもやる人間の個性・能力が出る」ということ。
97.「毛皮のヴィーナス」11月30日  **
 : 「マゾヒズム」の語源となったマゾッホの自伝的小説に着想を得て書かれた古典劇の映画化にポランスキー監督が妻である実力派女優のエマニュエル・セニエとマチュー・アマルリックを起用して挑戦する。倒錯した劇の世界と現実の世界の境界が消えていく不思議な体験を観客に突きつける。

2014年狂言鑑賞

1.「萬狂言 冬公演」国立能楽堂、1月5日           **
 : 「鍋八撥」野村万蔵、野村太一郎、野村万禄、「酢薑」野村萬、小笠原匡、「蝸牛」野村万禄、吉住講、野村万蔵
2.「1月横浜狂言堂」横浜能楽堂、1月12日          *
 : 「伯母ヶ酒」野村太一郎、野村万蔵、「悪太郎」野村万禄、野村万蔵、山下浩一郎
3.「2月横浜狂言堂」、2月9日                   *
 : 「佐渡狐」竹山悠樹、内藤蓮、月崎晴夫、「泣尼」石田幸雄、中村修一、月崎晴夫
4.「3月横浜狂言堂」、3月9日
 : 「土筆」山本則孝、山本泰太郎、「禰宜山伏」山本則孝、若松隆、高沢皆生
5.「4月横浜狂言堂」、4月12日
 : 「文山賊」月崎晴夫、竹山悠樹、「鈍太郎」石田幸雄、深田博冶、高埜和憲

6.「5月横浜狂言堂」5月11日                   **
 : 「杭か人か」野村万蔵、「鎌腹」小笠原匡
7.「6月横浜狂言堂」6月8日                    **
 : 「瓜盗人」茂山あきら、「二人大名」茂山宗彦、茂山逸平
   茂山逸平の解説・演技とも冴えがあってよかった
8.「7月横浜狂言堂」7月13日                   **
 : 「舟船」野口隆行、奥津健一郎、「犬山伏」野村又三郎、奥津健太郎、松田高義、野村信朗
   奥津健一郎は子役にもかかわらず、堂々たる演技で将来が楽しみ
9.「9月横浜狂言堂」9月14日                   **
 : 「文蔵」野村万蔵、野村拳之介、「咲嘩」野村太一郎、炭光太郎、野村万蔵
10.「11月横浜狂言堂」11月9日                  **
 : 「文相撲」山本則重、山本則秀、山本則孝、「鬼継子」山本泰太郎、山本凛太郎、「舞&解説」山本東次郎
11.「12月横浜狂言堂」12月14日                **
 : 「清水」茂山童司、井口竜也、「武悪」茂山七五三、茂山千五郎、茂山千三郎
  「武悪」は演者の熱演もあり楽しめた。

2014年01月23日

2014年読書目録(1~4月)

1.「しあわせの書」泡坂要夫、新潮文庫、1月2日      *
 : サブタイトル「迷探偵ヨギガンジーの心霊術」。文庫書下ろし
2.「日本の近世18 近代国家への志向」田中彰編、中央公論、1月3日  * (10)
 : 幕末~維新期の15年を中心に
3.「伝統都市1 イデア」吉田伸之編、東大(2010)、1月4日     **  (18)
 : 日本の城下町京都・横浜・東京など、海外の地中海都市・モスクワ・開京(朝鮮)・バスティード(南フランス)・中国の町屋など
4.「 ” ”  2 権力とヘゲモニー」” ”、 ” ”、       *  (5)
 : 日本: 武家地・長岡・金沢、外国: 革命前後のベルリン・アテナイ警察機構・フィレンツェ・宋代中国の租界・バクダート・ペテルブルグ

5.「 ” ”  3 インフラ」 ”    ” 、”  ”  、      *  (7)
 : 運河・橋・街路(道)・穴蔵・ロンドンの監獄
6.「 ” ”  4 分節構造」”    ”  ”  ”  、      *  (5)
 : 都市の分節構造: 江戸(浅草寺・新島原遊郭)、海外(マンチェスタ・ジェノヴァ・パリの街区・北京など)

7.「日本社会と生命倫理」小原信編、以文社、1月5日    **  (16)
 : 安楽死、生殖医学、脳死、臓器移植、ターミナル・ケアなどを例に生命倫理ついて考える
8.「バイオエシックスの基礎」H・T・エングルハート他、東海大、1月5日  *
 : バイオエシックスという主としてアメリカに育った倫理学の草創期から現在に至る全体像が分かるように企画された本
9.「病人と医者の人間学」近藤裕、春秋社、1月6日     ***  (24)
 : 日本の医学界の人間軽視を批判、健康の定義から始め、現場のあるべき医師像・患者像をふくめ、ホスピタルでホーリスッテイックな医療の実現を提案。WTO(世界保健機構)の健康の定義=” a state of
complete pshsical,mental and social well being"
10.「ロシアの声」トニー・バーカー、飛鳥新社、1月6日   *
 : ロシアに行って普通の民衆にインタビューして、ありのままの姿を本にまとめる」という当時ロシア事情通が絶対に不可能といった企画
11.「夢を食いつづけた男」植木等、朝日、1月6日      *
 : サブタイトル「おやじ徹誠一代記」。植木等が父親の一代記を語ったもの。大正デモクラシー僧、部落解放運動家、反戦家(投獄される)と数奇にみえて自分の信念を一貫して生きた、明るく、骨太な父親。この親にして、この子あり
12.「キルショット」エルモア・レナード、文春、1月6日     *
13.「中世武士団」石井進、講談社学術文庫、1月8日    *  (1)
 : 「近世武士団」は、主人の命令で新領地への転封に応じなければならなかった「鉢植え」武士であったが、「中世武士団」は転封なしの土着の武士であった
14.「黒船前後・志士と経済」服部之総、岩波文庫、1月8日 *
 : 「黒船前後」は木造帆船時代から鉄造・内燃機関船への移行の世界的展開を描き、「志士と経済」は維新の志士は全国を駆け回りながら、政治ネットワークだけでなく各地の物産交易のネットワークを作り上げたという
15.「黒船異変」加藤祐三、岩波新書、1月8日         *
16.「黒船前後の世界」加藤祐三、岩波、1月8日        *
 : ペリー来航と日米和親条約の締結、その背景としての中国での列強の行動(香港・上海)、アヘン戦争
17.「幕府衰亡論」福地源一郎、東洋文庫、1月8日      **
 : 勤王と外交(開国の外圧)。徳川最後の将軍慶喜の「内乱を避け、外国の植民地化を防ぐ」という英断が日本を救った
18.「幕末政治家」福地源一郎、東洋文庫、1月8日      *
 : 「幕府の滅亡は幕閣に人をえなかったからだ」という説が広く世に流布されている。この本はそれに対する反論、老中筆頭を15年以上勤めた阿部伊勢守など多くの人材を紹介する
19.「ジョセフ・ヒコ」近藤晴嘉、吉川弘文館(1963)、1月8日 *
 : 13歳で漂流しアメリカへ。アメリカへの帰化日本人第一号。1864年日本初の新聞「海外新聞」を発行し「新聞の父」とも呼ばれる
20.「シングルルームの生き方」小原信、新潮選書(1992)、1月8日
 : 原題日本の「小説の中の死生観」(6冊)を読み取ったもの。サブタイトル「シングルルーム文学の死生観」
21.「鶴見和子対話まんだら 上田敏の巻 患者学のすすめ」藤原書店(2003)、1月8日 *
 : 脳出血の後遺症で「もうあなたは歩けません」といわれた状態から、「目標指向的リハビリ」と「内発的発展論」が出会い「内発的リハビリテーション」が出現。「歩行可能」にまで回復
22.「このいとしきぼけ老人たち」浜田晋、日本看護協会(1982)、1月8日
23.「死なない身体」野村進、文春(1993)、1月9日       *
 : 医学の最新の成果: 救急救命センター・<性転換>、拒食・過食症、美容整形、老い、人工授精・代理母、などを報告
24.「ケインズかハイエクか」ニコラス・ワブショット、新潮社(2012)、1月9日  **
 : サブタイトル「資本主義を動かした世紀の対決」。第一次大戦後からリーマン・ショックに至るまでの100年にわたる両者の影響力を分析
25.「私一人」ローレン・バコール、文春(1984)、1月9日    *
 : 自伝
26.「地球の長い午後」B・W・ホールディス、早川ミステリー、1月9日
 : 1961年分載された5つの中編を1冊にまとめたもの
27.「移り住む魂たち」今福龍太、中公(1993)、1月9日
 : 移動する意識の描写としてのアメリカ日誌: ’90年代アメリカのオンザ・ロード
28.「楽天記」古井由吉、新潮社(1992)、1月9日
 : 「新潮」1990年1月~’91年9月号掲載
29.「草の花」福永武彦、新潮文庫(1956)、
30.「鶴見和子対話まんだら 武者小路公秀の巻」藤原書店(2004)、1月10日 ** (1)
 : 9.11後のアメリカは戦前の日本に似ていると指摘。世界平和のためには文化多元主義が重要だと主張する
31.「「頭脳国家」シンガポール」田村慶子、講談社現代新書(1993)、1月10日 *
32.「アンパンの丸かじり」東海林さだ夫、朝日(2006)、1月10日
33.「影が行く」P・K・ディック、創元SF文庫(2006)、1月10日
34.「一ぺんに春風が吹いてきた」宇能千代、中公(1989)、1月10日  **
 : 随筆と4編の短編小説を収録。作者のおおらかな世界に思わず引き込まれてしまう
35.「国連の再生と地球民主主義」武者小路公秀、柏書房(1995)、1月10日  * (12)
36.「石の叫びに耳を澄ます」板垣雄三、平凡社(1993)、1月10日    *
 : 1967年以降のパレスチナ問題および中東和平問題に関して書き留めた論説や評論の単行本化
37.「イスラーム誤認」板垣雄三、岩波(2003)、1月10日          *  (2)
 : 9・11以降の2年間にいろいろな雑誌や新聞に発表した文章に書下ろしを加え単行本化
38.「レバ刺しの丸かじり」東海林さだお、朝日、1月10日
39.「煤の中のマリア」石牟礼道子、平凡社、1月10日
 : サブタイトル「島原、椎葉、不知火紀行」
40.「医の倫理」中川米造、玉川選書(1977)、1月11日           **  (10)
 : 医療倫理の理論的研究の到達点と代表的理論の紹介、医療の基盤としての倫理性を明らかにする目的で書かれた本
41.「生命の終わり」J・レイチェルス、晃洋書房(1991)、1月11日     *  (4)
 : 伝統的見解は「無実の人間を意図的に殺す」ことを罪であるとしているが著者は「生を営んでいる(単に生きているのではなく)の生を破壊すること」が罪であるとし、この見解を「安楽死」問題に適用することを提案する
42.「ファンタジーの発想」小原信、新潮選書(1987)、1月11日       *
 : 「星の王子さま」「モモ」「はてしない物語」「銀河鉄道の夜」「ライオンと魔女 ナルタニア物語」などファンタジーのすすめ
43.「老人たちは今」浜田晋、日本看護協会、1月11日             *
 : サブタイトル「ある精神科診療所からのレポート2」
44.「どら焼きの丸かじり」東海林さだお、文春文庫(2013)、1月11日
45.「アニマの鳥」石牟礼道子、筑摩(1999)、1月11日
 : 島原・天草の乱の小説家
46.「貯水池に風が吹く日」アン・ピーティ、草思社(1993)、1月11日
 : 10篇の短編を収録
47.「上松松園全随筆集清眉抄・青眉抄その後」求龍堂、1月11日      *
48.「幕末の長州」田中彰、中公新書(1965)、1月12日            **
 : サブタイトル「維新志士出現の背景」
49.「町人考見録」三井高房、教育社新書(1981)、1月12日         *
 : 三井家二代目高平が語り、三代目高房が編んだ三井家の家訓。西鶴に「大商人の手本」と称された三井家の面目
50.「水と緑と土」冨山和子、中公新書、1月13日                 ** (4)
 : 「文明とは土壌の生産力の結果である。--そして土壌は森林と水が恵まれて豊かになる。」
51.「実録 風林火山」北影雄幸、光人社(2007)、1月13日          ***
 : サブタイトル「甲陽軍艦の正しい読み方」。「甲陽軍艦」成立の背景、信玄の氏・育ち、業績、好敵手謙信との戦い
52.「武士と文士の中世史」五味文彦、東大(1992)、1月13日        *
 : 鎌倉時代の後半、説話の時代が終るとともに文士もその存在価値を失う。文士の基盤である朝廷と貴族社会空滅化した
53.「東アジア共生への道」武者小路公秀編、大阪経済大(1997)、1月13日  (11)
54.「総特集 妻たちの歴史」伝統と現代編集部(1977)、1月13日
55.「漂泊される社会」関沼博、ダイヤモンド社(2013)、1月14日
 : 「自由」で「平和」な現代日本は、「周辺的な存在」が持っている社会に影響変動を引き起こす性質を失わせる「漂泊される社会」であると主張
56.「日本の男を食い尽くすタガメ女の正体」深尾葉子、講談社α新書(2013)、1月14日
 : タガメ女(=ガッチリと男を捕えてチューチューと男と社会的資源を吸い尽くし、カエル男を骨と皮だけにしてしまう)の生態を分析
57.「木星の月」アリス・マンロー、中公(1997)、1月14日       **
 : 2013年ノーベル文学賞受賞カナダの女流作家アリス・マンローの代表作。カナダの古き良き時代の香りを伝える短編集
58.「林檎の樹の下で」アリス・マンロー、新潮社(2007)、1月15日
59.「乞食大将後藤又兵衛」大佛次郎、徳間文庫、1月15日      ***
60.「鶴見和子曼荼羅Ⅰ 基の巻」藤原書店(1997)、1月15日    **  (20)
61.「  ”     ”  Ⅱ 人の巻」 ”  ”    ”  、  ”  ”     *
 : サブタイトル「日本人のライフヒストリー」。日本からカナダへの移民の調査、生活記録運動
62.「  ”     ”  Ⅲ 知の巻」 ”  ”    ”  、  ”  ”     *   (10)
 : サブタイトル「社会変動と個人」。社会変動と個人、好奇心と日本人
63.「  ”     ”  Ⅳ 土の巻」 ”  ”    ”     ”  ”     *   (18)
 : サブタイトル「柳田国男論」。柳田国男の世界、柳田国男の社会変動論、柳田国男の創造性
64.「  ”     ”  Ⅴ 水の巻」 ”  ”    ”  、  ”  ”     *   (13)
 : サブタイトル「南方熊楠のコスモロジー」
65.「ジャポンヤ」A・イブラヒム、第三書館、1月15日
 : サブタイトル「イスラム系ロシア人の見た明治日本」
66.「年報都市史研究1 城下町の原景」山川出版(1993)、1月16日
67.「 ”      ”  2 城下町の類型」  ” ”  (1994)、 ” ”
68.「 ”      ”  3 巨大城下町」  ”  ”   (1995) ”  ”
69.「 ”      ”  4 市と場」     ”  ”   (1996) ”  ”
70.「 ”      ”  5 商人と町」   ”   ”   (1997) ”  ”
71.「 ”      ”  6 宗教と都市」  ”  ”   (1998) ”  ”
72.「 ”      ”  7 首都性」    ”   ”   (1999) ” 18日
73.「 ”      ”  8 都市社会の分節構造」 ” (2000) ”  ”
74.「 ”      ”  9 東アジアの伝統都市」 ” (2001) ”  ”
75.「 ”      ” 10 伝統都市と身分的周縁」” (2002) ”  ”
76.「 ”      ” 11 消費の社会=空間史」 ” (2003) ”  ”
77.「 ”      ” 12 伝統都市の分節構造」 ” (2004) ”  ”
78.「これから3年日本と「地球経済」で起きること」浜矩子、実業之日本社(2013)、1月16日
 : 「誰が「地球経済」を殺すのか」続編。「座標軸本」
79.「ザ・ロスチャイルド」渋井真帆、ダイヤモンド社、1月17日     **
 : 世界を牛耳る金融帝国ロスチャイルド家のルーツを解き明かす
80.「新しい世界秩序をもとめて」武者小路公秀編、国際書院(1992)、1月17日 ** (10)
 : 1991年4月3-4日に行われた国際シンポジウム「新しい世界秩序をもとめて」の全記録
81.「新しい「日本のかたち」」武者小路公秀、藤原書店(2002)、1月17日  (1)
82.「東北アジア時代への提言 戦争の危機から平和構築へ」武者小路公秀、平凡社(2002)、” ”
 : 2003年3月立命館大学主催国際シンポジウム「21世紀東アジア平和構築と知己協力」の報告から主要論文を選び掲載
83.「人間安全保障論序説グローバルファシズムに抗して」武者小路公秀、国際書院(2003)**(23)
 : 安全保障を「人間」「民衆」「人民」の立場から研究するという新しい国際関係論、国際政治学の入門書
84.「人間の安全保障」武者小路公秀編、ミネルヴァ(2003)、1月17日   *  (10)
85.「鶴見和子曼荼羅Ⅵ 魂の巻 水俣・アニミズム・エコロジー」藤原書店(1998)、1月18日**(8)
86.「  ”     ”  Ⅶ 華の巻 わが生き相」藤原書店(1998)、1月18日  *
 : Ⅰおいたち、Ⅱ人をおもう、Ⅲきもの、Ⅳおどりその他の身辺雑記
87.「  ”     ”  Ⅷ 「虹」から「回生」へ」  ”  ”  (1997)、 ”  ”
 : Ⅰ歌集「虹」、Ⅱハドソン河の畔にて、Ⅲ歌集「回生」
88.「  ”     ”  Ⅸ 環の巻 内発的発展論によるパラダイム転換」  ”   ”  (1999)、” ” *
89.「気持ちのいい生活」鶴見和子他編、晶文社(1994)、1月18日      *
 : 1991~3年生命保険文化センター主催連続シンポジウム「気持ちのいい生活」の記録。外国人・老人・女・町づくりからの提案
90.「日本人の宗教心」門脇佳吉・鶴見和子編、講談社(1983)、1月19日  **  (9)
 : 日本人は無宗教であるという定説に、真っ向から反対。「宗教的なものが現代日本人の深層心理を決定的に支配しており、広い意味での宗教心が現代日本人のあらゆる行動の原動力となっている」と主張する
91.「年報日本都市史研究13 東アジア古代都市論」山川出版社(2005)、1月19日
92.「  ”       ”   14 都市の権力と社会=空間」 ”   (2006)、 ”  ”
93.「  ”       ”   15 分節構造と社会的結合」 ”  ”  (2007)、 ”  ”
94.「  ”       ”   16 現代都市類型の創出」  ”  ”  (2009)、 ”  ”
95.「  ”       ”   18 都市の比較史」      ”   ”  (2011)、 ”  ”
96.「  ”       ”   19 伝統都市論」        ”  ”  (2012)、 ”  ”
97.「折口信夫全集1 古代研究(国文学編)」中公(1995)、1月19日     **
 : 国文学の発生、短歌本質成立の時代、万葉集研究
98.「 ”     ” 2   ”  ” (民俗学編1)」”  (1995)、 ”  ”      *
 : 古代生活の研究、琉球の宗教、水の女、翁の発生、村々の祭りなど
99.「 ”     ” 3   ”  ” (  ” ” 2)」 ” ( ” ” )、 ”  ”      **
 : 神道に現れた民族論理、古代人の思考の基礎、古代における言語伝承の推移
100.「科学文明の負荷」玉野井芳郎、論創社(1985)、1月20日   ***  (20)
 : サブタイトル「現代と経済学の対話」。近経・マル経の共通の欠陥は廃棄物・廃熱の存在をその体系に取り入れることに失敗していること
101.「玉野井芳郎著作集3 地域主義からの出発」学陽書房(1990)、1月20日 * (5)
 : 「地域主義」「沖縄」
102.「南方曼荼羅論」鶴見和子、八坂書房(1992)、1月20日   *
 : 南方熊楠・柳田国男論
103.「中世のことばと絵」五味文彦、中公新書(1990)、1月20日
 : サブタイトル「絵巻は訴える」。絵巻を訴状として使用した事例
104.「藤原定家の時代」五味文彦、岩波新書(1991)、1月20日
 : 鎌倉初期の貴族文化こそ、その後の王朝文化の枠組みを作ったと言える。この時代の文化の特質を定家を中心に探る
105.「味と器の行方」北一明、生活ジャーナル(1988)、1月20日  **
 : 異色の陶芸家北一明の随筆と作品紹介、ならびにその作品に「人撰料理」を盛りつけ
106.「女人政治考」北一明、新泉社(1982)、1月21日       *  (3)
 : 腕力よりもマジックを怖れ、これを信頼する社会において、女性がこれにもとづいて規範を打ち立てたのが女治であった
107.「霊の島々」佐喜真興英、新泉社(1982)、1月21日      *
 : ノロ・ユタ・トキの三者を合して琉球民族の精神生活がある。ノロはその拠る処の官僚を通して他の二者を圧迫し、ユタは排他的行為を避け、専ら個人の主観にとりついて過ごし、トキはあるいはノロと手をとり、あるいはユタに類する口振りをもらしてその地盤を固めた
108.「新注 古事談」顕兼、笠間書院(2010)、1月21日       *
 : 鎌倉時代成立の歴史の秘話や意外なこぼれ話を収めた説話集
109.「国際化と食糧安全保障」武者小路公秀他、家の光(1991)、1月21日 ** (26)
110.「日本を開く」鶴見和子、岩波(1997)、1月21日
 : 1995年7月に4回にわたった、岩波市民セミナーで講義の単行本化。サブタイトル「柳田国男・南方熊楠・大江健三郎の思想的意義」
111.「ある伝統美への反逆」北一明、三一書房(1982)、1月21日   **
 : サブタイトル「焼きもの伝説訣別の美学」。
112.「口述の生活史」中野卓編、お茶の水書房、1月21日
 : 明治26年(1893)に瀬戸内水島灘の干拓地の村に生まれた一老婆からの聞き語りをまとめたもの。サブタイトル「或る女の愛と呪いの日本近代」
113.「女、八十歳の伝言」大塚久子、文化出版局(1983年)、1月21日  *
114.「武家事紀」上、山鹿素行、原書房(1982)、1月22日
 : 武将、武家政権、足利・織田・豊臣・徳川とその家臣、有力大名とその家臣
115.「 ”  ” 」中、 ”  ”  、  ”  (  ” )、 ”  ”
 : しゅような合戦、主要家法
116.「 ”  ” 」下、 ”  ”  、  ”  (  ” )、 ”  ”
 : 主要領国の城・地理・諸道具
117.「小国家の理念」ヴェルナー・ケーギ、中公(1979)、1月22日     *
 : 著者にとって小国家とは、地理的・政治的概念というよりは、すぐれて文化的概念である。この小国家理念は一つの精神的実存であり、伝統的ヨーロッパ文化のエートスをなすものであった。スイス・オランダ、プルクハルト、ホイジンガなどを取り上げながら、フランス革命とナポレオンの反革命、ドイツ統一国家の成立などの時代背景の下で国家の中央集権化・強大国化の中で中小国家の存立が脅かされてきた危機感を訴える
118.「エコロジーへのはるかな旅」ロバート・クラーク、ダイヤモンド社(1986)、1月22日  *
 : 女性初のMIT卒業生、偏見や差別と闘いながら「エコロジーの創始者」「家政学の母」として科学者として活躍したエレンスワロームの一生を描く
119.「いま、民衆の科学技術を問う」フォーラム・人類の希望編(1982)、1月22日 *** (21)
 : イリイチ「民衆による科学」、玉野井芳郎基調講演「経済学から物理学への設問」、槌田敦「われわれの生きる地球を考える」が秀逸
120.「日本文化論」石田英一郎、筑摩(1969)、1月22日
 : 1969年出版。時の流れを感じた一冊。弥生以降の日本の成り立ちを説く
121.「日本の軍隊」飯塚浩二、東大(1950)、1月22日
122.「誠実と日本人」相良亨、ぺりかん社(1980)、1月22日   *
 : 日本では、普遍的な理法を考えてゆくという伝統が薄く、日本人が倫理として重視する「誠実」。和辻・西田・徂徠にその具体例をみる
123.「女と刀」中村きい子、光文社(1966)、1月22日       *
 : 薩摩の下級士族の娘に生まれて、男尊女卑の中で成長、太平洋戦争に反対し、嫁から「鬼婆」と呼ばれてもその信じるところを曲げず、8人の子どもを育て上げた後70歳になって夫と離婚した、一本筋の通った一生を送った一女性の伝記
124.「無告の民」大石芳野、岩波(1981)、1月23日  **
 : 大江健三郎の序文が女性写真家大石芳野の人と仕事を良く伝えている。サブタイトル「カンボジアの証言」写真集
125.「日本中世の都市と法」佐々木銀弥、吉川弘文館(1994)、1月23日
 : 中世の市場法・都市法関係の論文8編を著者の生前の構成案にもとづいて編んだもの
126.「地域と共同体」中村尚司、春秋選書(1980)、1月23日
 : 本書が希求しているのは、現実との格闘を通じて新しい社会関係の形成に参画しようとする読者との対話。
127.「近世の儒教思想」相良亨、塙書房(1966)、1月23日
 : 近世(江戸)初期の儒学は「敬」を中心とするものであったが、それへの批判が起こり、「誠」中心に、そして幕末に「至誠」に至ったという特色を有する
128.「ふぞろいの林檎たち」山田太一、大和書房(1983)、1月23日
129.「パパラギ」ツイアビ、立風書房(1981)、1月23日   **
 : サブタイトル「はじめて文明を見た南海の酋長ソイアビの演説集」。パパラギ=白人
130.「母の歴史」木下順二、鶴見和子編、河出(1954)、1月23日  *
 : 紡績工場で生まれた4つのつづり方グループの文集「私の家」「私のお母さん」「母の歴史」「あたらしい感情」を収録して単行本化
131.「好奇心と日本人」鶴見和子、講談社現代新書(1972)、1月23日 *  (10)
 : 日本社会の緊張処理の型は「多重構造型」で、それを根底においてささえるのは旺盛な好奇心である。この好奇心こそ日本の「近代化」の一大推進力であった
132.「農業基本法の法律知識」島津嘉孝、育英堂(1963)、1月24日  *  (15)
 : 農業基本法の目的・目標・施策ならびに課題を解説する
133.「いま、日本の農業、農村は」農林統計協会(1994)、1月14日   *
 : サブタイトル「農業白書でみる「新政策」の現段階」
134.「農業白書平成8年度」農林統計協会(1997)、1月24日
135.「生態学概説」ホイッタカー、培風館(1979)、1月24日        *
 : 個体群が構成する連続体として群集をとらえ、生物群集と生態系についてのライフ・サイエンスの基礎を教える優れた入門書
136.「経済学の神話」ニコラス・ジョーレスク=レーゲン、東洋経済(1981)、1月24日 *
 : サブタイトル「エネルギー・資源・環境に関する真実」。熱も物質も不可逆的に散逸することを根拠にこれまでの成長論ならびに原子力・太陽エネルギー依存政策を批判
137.「小盆地宇宙と日本文化」米山俊直、岩波(1989)、1月24日    *  (4)
 : 遠野モデルとしての小盆地宇宙の文化を紹介、奈良、丹波(亀岡、篠山、峰山)、など平野宇宙に対する盆地宇宙を描く。明治以降の中央集権の行き過ぎを批判
138.「シングル・セル」増田みず子、福武書店(1986)、1月24日
139.「家族解散」糸井重里、新潮社(1986)、1月24日
140.「玉野井芳郎著作集1 経済学の遺産」学陽書房(1990)、1月25日  *
 : 「古典派経済学」「近代経済学」「マルクス経済学」経済学発展の歴史、経済体制論、主として「狭義の経済学」の解説、宇野経済学の功罪を論じる
141.「  ”      ”  2 生命系の経済に向けて」”(  ” )、  ”  ”   ** (10)
 : 「エントロピー経済学」(広義の経済学)に関する14の論文を収録
142.「  ”      ”  4 等身大の生活世界」” ” (  ” )、  ” 26日 ** (24)
 : 「狭義の経済学」の克服を目指して「広義の経済学」を提唱する。カール・ボランニーとイリイチを参考に独自の経済学の世界を切り開く
142.「シリーズプラグを抜く 経済セックスとジェンダー」山本哲士編、新評論(2003)、1月25日 *
 : イリイチの「シャドー・ワーク」「ヴァナキュラーなジェンダー」を中心に経済セックスジェンダーを分析
143.「紫匂い」立原正秋・加藤唐九郎、講談社(1981)、1月25日  *
 : 名陶工加藤唐九郎の対談から始まる
144.「漂泊と定住と」鶴見和子、ちくま学芸文庫(1993(1971))、1月25日  **  (14)
 : サブタイトル「柳田国男の社会論」
145.「エントロピーとエコロジー」槌田敦、ダイヤモンド社(1986)、1月25日
 : サブタイトル「「生命」と「生き方」を問う科学」
146.「エントロピーとエコロジー再考」柴谷篤弘、創樹社(1992)、1月25日
 : サブタイトル「生態系の循環回路」。対談集
147.「エネルギー 未来への透視図」 ”  ” 、日本書籍(1980)、1月25日
148.「地球生態学で暮らそう」     ”  ” 、ほたる出版(2009)、1月26日  *
 : 「地球生態学」の特色は、エントロピー論をベースに生態学に人間および人間社会をふくめているということ。半日自給農業を提案
149.「居酒屋社会の経済学」レオポルド・コール、ダイヤモンド社(1980)、1月26日
 : 現代の危機は、「臨界規模」を超えて巨大化していることにあり、人間の幸福を回復するためには「適正規模」への分割が必要であると主張
150.「転換期世界の理論的枠組み」Ⅰ・Ⅱ、武者小路公秀編、有信堂(1987)、1月26日
 : 国際政治理論は、実証的事例研究、システム論的研究、批判的分析研究、歴史的解釈学的研究にわかれる
151.「インド入門Ⅱ ドラヴィダの世界」辛島昇編、東大(1994)、1月26日
 : 従来インドの歴史を語るとき、中心的に取り上げられたのは、北部のアーリア系の人々の動向であった。最近の研究により、先住民のドラヴィダ系の文化・習俗が大きな影響を与えてきたことが判明してきたことに注目し、紹介する
152.「キッチン」吉本ばなな、福武書店(1988)、1月26日
153.「シリーズプラグを抜く2 近代知の反転」北沢方邦編、新評論(1983)、㋀26日 * (6)
 : 記号論批判
154.「  ”       ”  4 民衆による平和」藤原良雄編、 ”  (1984)、1月27日 *(6)
 : 1部:「民衆による平和」:イリイチ「沈黙の平和」が秀逸、2部:「しゃどー・ワーク」から「ジェンダー」へ
155.「 ”    ”臨時増刊号 <非行>・学校・家族」永畑道子編、”(1983)、1月27日
156.「食糧・農業・農村基本法解説」食糧・農業・農村基本法研究会編、大成出版(2000) * (15)
 : 逐条解説
157.「風船社会の経済学」サテイシュ・クマール編、ダイアモンド、1月27日  *
 : シユウマッハー思想(「スモール・イズ・ビユーテイフル」)に共鳴する8人が「小さいことはエコロジカル、精神的・充足的で調和がとれている」という主張をそれぞれの立場・専門で論じる
158.「よむ映画」正・続、鈴木陽子、西田書店(1992、2000)、1月27日   *
 : 「女と男の関係のあり方に納得のいかない思いを抱いている」著者が、映画を選び、具体例をあげて、それぞれの作品で「何が納得いかないのか」を分析し、その結論を「読んだ本からの引用で締めくくる」という凝った仕掛けになった映画批評
159.「与謝野晶子温泉と歌の旅」杉山由美子、小学館(2010)、1月27日
160.「おろか者たち」松田哲夫編、あすなろ書房(2112)、1月28日       **
 : 21人の作家の作品からの引用。「バカ」になることの大事さと面白さをを描く
161.「ヨーロッパ その歴史と精神」ブルンナー、岩波(1974)、1月28日
162.「エコロジー神話の功罪」槌田敦、ほたる出版(1998)、1月28日      *  (1)
 : リサイクル運動が、日本独自の資源回収システムを破壊している。太陽光・風力発電は効率が悪すぎて実用は無理。エコファシズムの危険を避ける必要があるなどを指摘する。大事なのは、自然の循環を豊かにすること
163.「環境保護運動はどこが間違っているのか」槌田敦、宝島社新書(2007)、1月28日 * (4)
164.「”むら”と人間の崩壊」足立生恒、三一書房(1973)、1月28日
 : 農地を売る農民、「農業近代化路線」の誤り、過疎問題を取り上げる
165.「地域の思想」増田四郎、筑摩叢書(1980)、1月28日       (6)
166.「家族の文化構造」川本彰、講談社現代新書(1978)、1月28日   *
 : ファミリィという言葉で「家」と「家族」の二つの意味を持たせて、ファミリィの文化構造論を展開
167.「地域分権の思想」玉野井芳郎、東洋経済新書(1977)、1月29日  * (8)
168.「食糧・農業・農村基本法の課題」農政ジャーナリストの会、農林統計協会、1月29日  *
169.「地方の時代」磯村英一、東海大(1980)、1月29日
 : サブタイトル「創造と選択の指標」
170.「平成25年度食糧・農業・農村白書」農水省編、日経、1月29日
171.「年報日本都市史研究17 遊郭社会」都市史研究会編、山川出版社(2010)、1月29日
172.「   ”       ”  20 危機と都市」  ”    ”  、” ”
173.「新石油文明論」槌田敦、農漁山村協会(2002)、1月29日  *  (11)
174.「CO2温暖化説は間違っている」槌田敦、ほたる出版、1月29日 * (10)
 : CO2と温暖化は関係があるが、科学的にデータを分析して判明したのは、温度変化が先行しそれに半年程度遅れてCO2量が変化するするという事実
175.「男の家政学」飯塚信雄、朝日選書(1986)、1月29日
 : 17世紀に出版されたオーストリア地方貴族ホーベルクの「家政書」を紹介。所領経営(農業、使用人管理)、家の管理(家事、妻・子の教育)、など12冊にわたる、百科事典に相当する大冊
176.「生物学から人間学へ」アードルフ・ポルトマン、思索社(1981)、1月30日
 : スイスの生物学者・思想家・芸術家でもあるポルトマンの自伝的著作
177.「民族と革命」マンワールアブデルマレク、岩波(1977)、1月30日
 : エジプトの社会学者である著者の「社会の弁証法」(全4冊)の第一刷目を訳したもの
178.「混沌の海へ」山田慶児、朝日選書(1982)、1月30日
 : サブタイトル「中国的思考の構造」。1975年筑摩より初出版
179.「マーサ・ヌスバウム」神島裕子、中公選書(2013)、1月30日    *
 : 新アリストテレス主義・政治的リベラリズム・コスモポリタニズムを標榜し、現代を代表する哲学者の人生と思想を伝える
180.「人はひとりで死ぬ」島田裕己、NHK新書(2011)、1月30日
 : サブタイトル「無縁社会を生きるために」
181.「「幸せ」の経済学」橘木俊昭、岩波(2013)、1月31日      (6)
182.「勝つための「反原発運動」入門」槌田敦、光雲社(1988)、1月31日  *
183.「暮らしの流儀」鶴見和子、はる書房(1987)、1月31日          *
 : 1部: 「地方の時代映画祭」講評、2部: 「老師」、3部: 「わたしの流儀」身辺雑記
184.「石油と原子力に未来はあるか」土田敦、亜紀書房(1978)、1月31日  *
 : サブタイトル「資源物理の考え方」
185.「雑木林の経済学」室田武、樹心社(1985)、1月31日           *
186.「地域学のすすめ」榛村純一、清文社(1985)、1月31日          *
 : サブタイトル「市政レポート「掛川事始」」
187.「ホピの太陽」北沢方邦、研究社(1976)、1月31日             *
 : サブタイトル「現代文明批判」
188.「神話的思考の復権」北沢方邦、田畑書店(1973)、1月31日
 : サブタイトル「管理社会批判」
189.「動機の文法」ケネス・パーク、晶文社(1982)、2月1日          **  (5)
 : 行為、場面、行為者、媒体、意図の5つの鍵言語を用いて動機付けのために言語記号が持つ潜在力の本格的研究
190.「平成22年度食糧・農業・農村白書のポイント」農林水産省編、佐伯印刷(2010) * (9)
191.「情報とエネルギーの人間科学」ジャック・アタリ、日本評論社(1983)、2月1日 ** (2)
 : 「言葉と道具」。道具=制度化された諸規範の総体。言葉=現実化されない創造力・コミュニケーションの総体。劇場社会VS相互充実社会
192.「人間学のすすめ」エーリッヒ・タッカー、思索社(1983)、2月1日      (6)
 : ボン大学における講義の単行本化
193.「人間の終焉」渡辺格、朝日(1976)、2月1日
 : サブタイトル「分子生物学者のことあげ」
194.「スティグマの社会学」アーヴィング・ゴッフマン、せりか書房(1984)、2月1日
195.「気とエントロピー」帯津良一・槌田敦、ほたる出版(1999)、2月1日    *
 : 「生命とは」「病気とは」。エントロピーと気。西洋医学と東洋医学、ホーリスティック医療とは
196.「女の男性論」大庭みな子、中公(1979)、2月1日          **
197.「ホピの国」青木やよひ、潮新書(1975)、2月2日           *
 : サブタイトル「砂漠のインディアンを訪ねて」
198.「井上ひさしの農業講座」井上ひさし編、家の光協会(1996)、2月2日
 : 生活者大学校の毎年1回の講義(1988年第1回~97年第10回)を加筆修正して単行本化
199.「産地直想」山下惣一、創樹社(2002)、2月2日            *
200.「自然産業の世紀」AMITA持続可能経済研究所編、創樹社(2006)、2月2日
 : 「自然産業」=自然資源を持続的に利用し発展させる多様な経済活動
201.「不幸は人生の財産」曽野綾子、小学館(2013)、2月2日      *
 : 47編の短編を収録
202.「アメリカ・メディア・ウオーズ」大沼朋子、講談社現代新書(2013)、2月2日   *
 : 毎日新聞連載(2009・2~2011・5、計11回)をベースに、その後の取材をもとに書き下し、単行本化
203.「動物という文化」日高敏隆、講談社学術文庫(1988)、2月3日  **
 : 「生物は単純なものから複雑なものへと進化していく」という定説化している見方を否定する。生物の生き方は等価でありそれはあたかも「文化」=生き方であると主張
204.「平生の心がけ」小泉信三、講談社学術文庫(1988)、2月3日   **
205.「若者と娘をめぐる民俗」瀬川清子、未来社(1972)、2月3日    *
 : 成人式の方式、若者組、村人足、宿入り、結婚、各地域の概観
206.「国家悪」大熊信行、潮出版(1969)、2月3日
 : サブタイトル「人類に未来はあるか」。原著は1957年発行
207.「ともに生きる」長洲一二・武者小路公秀、日本評論社(1989)、2月3日
 : 「1988年国連平和の集い国際シンポジウムー世界人権宣言40周年を記念して」の討論内容の単行本化
208.「口述の生活史」中野卓編、御茶ノ水書房(1977)、2月3日
 : サブタイトル「ある女の愛と呪いの日本近代」
209.「土は呼吸する」薄井清、教養文庫(1977)、2月4日          **
 : 土に宿る文明、土の生い立ち、土と農業、人間と土など
210.「メガ帝国主義の出現とイスラーム・グローバル現象」板垣雄三他、世界書院(2004) **(10)
 : 湾岸戦争以来文明戦争を遂行し続けるアメリカの特殊性を指摘。西欧の植民地化で一旦中断された「イスラム的グローバリゼーション」の再始動が始まっていると分析
211.「国際政治を見る眼」武者小路公秀、岩波新書(1977)、2月5日   *
 : サブタイトル「冷戦から新しい世界秩序へ」。1977年出版、その時点までの大戦後の国際政治の流れの整理がよくできている
212.「国を愛するということ」マーサ・ヌスバウム他、人文書院(2000)、2月5日
 : 1994年「ボストン・レヴィユー」の「愛国主義かコスモポリタニズムか?」特集をもとに単行本化。アメリカ的愛国主義の「まっとうさ」と「危うさ」の二面性をうまく分析している
213.「女性と人間開発」    ”      ”   、岩波(2005)、2月5日  **  (5)
 : 政治・経済ではなく哲学が具体的に女性に焦点を当てて公共政策として何を提案できるかを問う。著者の回答は、人間にとって中心的な10のケイパビりティ
214.「正義のフロンティア」  ”      ”   、法大(2012)、2月5日  **  (22)
 : ロールズをふくめて従来の正義論は未解決の三つの問題、1)障碍者、2)外国人、3)動物を残した。可能力(ケイパビリティ)アプローチによりその解決も可能と主張
215.「経済成長がすべてか?」”     ”   、岩波(2013)、2月5日   *  (4)
 : 「利益のための教育」VS「デモクラシーのための教育」=理性と想像力
216.「教育の誕生」フィリップ・アリエス、新評論(1983)、2月5日
 : 心性史とはなにか、避妊の起源、生と死への態度、家庭の中の子供、教育の問題などを扱う
217.「教室の危機」上・下、G・E・シルバーマン、サイマル、2月5日      *
 : 1966年から3年半にわたる調査・分析にもとづきまとめ、1970年アメリカで出版と同時にベストセラーになり、その後のアメリカの教育改革の引き金となった本
218.「イスラームとは何か」藤原良雄編、藤原書店(2002)、2月5日
219.「平和学講義」森利一・山田浩編、勁草書房(1980)、2月6日      *
 : 広島大学「大学における平和教育」の実践「戦争と平和のための総合的考察」の講義テキスト「平和研究ノート」を基本とし、修正を加えて単行本化
220.「復元江戸情報地図」吉原健一郎他編、朝日(1994)、2月6日     *
 : 安政年間(1854~60)の江戸の地図を明治以降に制作された実測図を参照しながら復元したもの
221.「感情と法」マーサ・ヌスバウム、慶大(2010)、2月6日          *  (9)
222.「叢書産育と教育の社会史1 学校のない社会学校のある社会」新評論(1983)、2月7日
223.「 ”   ”   ”    ”  2 民衆のカリキュラム学校のカリキュラム」”(  ” )、 ”  ”
224.「戦後日本思想体系14 日常の思想」高畠通敏編、筑摩(1970)、2月6日  *
 : 1970年の時点に立って、市民の連携と共同を未来に向けて作り出すことができるか?22名が寄稿
225.「婆のいざない、地域学へ」赤坂憲雄、柏書房(2010)、2月6日     *
 : 東北で河童を見たという婆から聞いた話から始まり、縄文までさかのぼり、また、定住より遊動をと呼びかける
226.「3・11から考える「この国」のかたち」赤坂憲雄、新潮選書(2012)、2月6日
 : 被災地をフィールドとした<歩く・聞く・見る>の実践を仲立ちとして、東北学を再建していくための試みの場としての本書
227.「日本人よ、覚悟はできているか」板垣雄三、KKベストセラーズ(1991)、2月6日 **
 : 9・11以後「イスラム原理主義」「テロ」という言葉が頻繁に使われているが、概念定義に混乱が見られることを指摘し、再定義を行う
228.「「対テロ戦争」とイスラム世界」板垣雄三編、岩波新書(2002)、2月7日  (3)
 : 日本は中東の石油への依存率が極めて高いにもかかわらず、中東理解が薄く、湾岸戦争の意味、それを踏まえた文明戦略の構築、情報力の強化ができていないと警鐘を鳴らす
229.「歴史の現在と地域学」板垣雄三、岩波書店(2002)、2月7日   *  (5)
 : 中東の地域研究を素材としながら、地域学に対する著者の考え方の輪郭を描いてみようとした本
230.「女たちがつくるアジア」松井やより、岩波新書(1996)、2月7日
 : 人身売買、虐待、「開発」侵略と闘う女たち。抵抗からオルタナティブ実践へ。豊富な事例を紹介しながら「女たちのアジア」の今をレポート
231.「人類に未来はあるか」ラッセル、理想社(1962)、2月7日      *
 : 広島・長崎・水爆、核兵器廃絶、世界政府の樹立による戦争のない平和な世界をつくろうという呼びかけ
232.「量子力学史」天野清、中公自然選書(1973)、2月7日
 : 1973年出版、ボルンの統一場理論まで紹介
233.「水平思考の世界」エドワード・デボノ、講談社(1969)、2月7日   (2)
 : 論理学・数学・コンピュータの物理的処理(=垂直思考)とは全く異なる生物学的情報処理(水平思考)。この水平思考は新しいアイディアを生み出すのに向いている
234.「老楽国家論」浜矩子、新潮社(2013)、2月7日     *  (3)
 : サブタイトル「反アベノミクス的生き方のススメ」
235.「なぜ日本は若者に冷酷なのか」山田昌弘、東洋経済(2013)、2月7日  *
 : 親依存できる社会が終りを迎えるとき、アンダークラス化した若者が大量に出現する
236.「新釈 にっぽん昔話」乃南アサ、文春(2013)、2月7日  *
 : 昔話を新しい読み物にという試み: 「さるとかに」「花咲かじじい」「一寸法師」「三枚のおふだ」「笠地蔵」「犬と猫とうろこ玉」
237.「図説世界文化地理大百科イスラム世界」フランシス・ロビンソン、朝倉書店(1988)、2月7日 *
 : 1)ムスリムの過去500年の歴史を理解する枠組み、2)ムスリムの生き方の紹介、3)イスラム世界を包括的に捉えるため視角提供
238.「昭和後期農業問題論集 土地価格論」阪本楠彦編、農山漁村協会(1972)、2月8日
239.「やきもの随筆」加藤唐九郎、徳間書店(1962)、2月8日  **
 : 実作者の立場からの「やきもの鑑賞」」論
240.「おかあさん疲れたよ」上・下、田辺聖子、講談社(1992)、2月8日
 : 作者が「私の昭和報告書」という小説
241.「第一次文明戦争」マフディ・エルマンジェラ、お茶の水書房(2001)、2月8日
242.「第二次文明戦争としてのアフガン戦争」” ”、 ”    ”    ”  、 ”  ”
 : 1990年夏~91年春にかけての「湾岸危機/戦争」に際して、メディアに発表した論説やインタビューを収録
243.「シリーズプラグを抜く3 フェミニズムの宇宙」青木やよひ編、新評論(1983)、2月9日  *
 : 前半の「新しい歴史学」アナール学派の主張をめぐるアナール学派リーダーの座談会ならびにゴフの論文が秀逸
244.「内発的発展と外向的発展 現代中国における交錯」鶴見和子他、東大(1994)、” ” *(1)
 : 鼎談(鶴見、宇野、清成)、江蘇省の事例が新鮮。出版後20年を経過しているので、現在江蘇省の事例がどうなっているのかが気になった
245.「エコロジスト宣言」アンドレ・ゴルツ、緑風出版(1983)、2月9日
246.「思想の冒険」鶴見和子・市井三郎編、筑摩(1974)、2月10日  **  (8)
 : 旧来の「近代化論」の主流は西欧社会をモデルとしてきた。これに対し、ソ連・アジア社会の伝統を踏まえた「近代化論」の理論構築を目指した「思想の冒険」
247.「唐九郎志野茶碗」加藤唐九郎、求龍堂(1974)、2月10日     *
248.「シリーズプラグを抜く6 性・労働・婚姻の噴流」横山紘一他編、新評論(1984)、2月10日
 : 共同幻想とジェンダー、性労働と<対幻想>、<対幻想>と経済セックス、<政治セックス>の<婚姻と労働>
249.「文化的脱植民地化」マフディエルマンジェラ、お茶の水書房(2002)、2月10日
 : 欧米の押しつける「西欧化としての近代化」に反対。日本を例にあげながら、多様な伝統文化を生かした近代化(グローバリゼーション)の道を探る
250.「世界のエリートが学んできた「自分で考える力」の授業」狩野みき、日本実業出版(2013)、”11日
 : ハーバード大学提唱「考え方のツボ」「クリティカル・シンキング」に著者の経験を加えて「自分で考える力」をつける方法を説く。ティピカルなハウツー本
251.「老いの才覚」曽野綾子、KKベストセラーズ(2010)、2月11日  *
 : 珍しい「読めるハウツー本」。その理由は、生き方の本質に関わることを中心に取り上げているから
252.「エントロピー読本Ⅲ エコロジーとエントロピー」大石すすむ編、日本評論社(1986)、” **(5)
 : 「エントロピー学会」第3回シンポジウム報告書
253.「  ”    ”   Ⅳ ガボロジーとエントロピー」橋本敬編、   ”    ” (1987)、”  * (4)
 : 「  ”      ” 」第4回シンポジウム報告書。イリイチの「価値解体論」、「廃棄物とエントロピー」論が良い。ガボロジー=ゴミ学
254.「  ”    ”   Ⅴ 地域自立を考える」日本評論社(1988)、2月11日
 : 「  ”     ”  」第5回シンポジウム報告書。
255.「 ”     ”   Ⅰ」日本評論社(1984)、2月11日
 : 「  ”     ”  」第1回シンポジウム報告書
256.「 ”     ”   Ⅱ エントロピー学会第二回シンポジウム」” ”(1985)、2月11日
 : エントロピーとは何か、エントロピー学会とは、が良くわかる
257.「 ”     ”   Ⅵ 地球汚染を止めるために」 ”  ”  (1990)、3月14日
258.「老いの発見1 老いの人類史」岩波(1986)、2月11日
259.「 ”   ”  2 老いのパラダイム」”(  ” )、 ”  ”
260.「 ”   ”  3 老いの思想」  ”  (1987)、 ”  ”
261.「 ”   ”  4 老いを生きる場」 ”(  ” ) 、 ”  ”
262.「 ”   ”  5 老いと社会システム」” (” )、 2月13日
263.「菅江真澄遊覧記」1~5、東洋文庫(1965)、2月12日
 : 三河国出身、天命3年(1783)信濃・越後を経て東北の旅に出て以来一度も故郷に戻らずに、文政12年(1829)角館で長逝するまで生涯を旅に送る。その紀行文をまとめたもの、その土地土地の暮らしぶりや各種伝承などを丁寧に拾っており、東寺の様子を知る貴重な資料になっている。
264.「 ”  ”  随筆集」       ”  (  ” )、  ” ”
265.「身分的周縁と近世社会1 大地を拓く人びと」後藤雅知編、吉川弘文館(2006)、2月11日 (6)
 : 2003年第三次「身分的周縁」研究会発足。1巻: 大地:山方の百姓、新田請負人、前地、浜子(塩田)、左官
266.「  ”       ”    2 海と川に生きる」斎藤善之編、     ”   (2007)、 ”  ”   (8)
 : 海士、水士、船大工棟梁、荷祖、など
267.「  ”       ”    3 商いがむすぶ人びと」原直史編、   ”   (  ” )、 ”  ”   (8)
 : 商人司と商人仲間、穀商人、青物商人、石灰商人、宿と口入、海産物問屋等
268.「良心の自由」マーサ・ヌスバウム、慶大(2011)、2月13日  *  (6)
 : サブタイトル「アメリカの宗教的平等の伝統」
269.「アメリカ・インディアン悲史」藤永茂、朝日(1972)、2月13日
 : サブタイトル「誇り高いその滅亡」。アメリカの建国は、無人のフロンティアを切り開いたというフィクションにより成り立っている。実際は先住民であるアメリカ・インディアンの虐殺の歴史だった
270.「自由の奪回」イヴァン・イリイチ、佑学社(1990)、2月14日  *  (6)
 : 「近代技術が各個人と政治的な相互関係を保って奉仕するような社会を”のびやかな社会”」と呼び、人間生活の多元的な均衡の概念を提案する
271.「生命系の危機」綿貫礼子、マンヴィエル(1979)、2月14日
 : 世界での農業による環境汚染(アメリカ、カナダ、イタリア、東南アジアなど)と日本の環境汚染(水俣病、PCB汚染)を紹介
272.「スモールサイジングの時代」清水忠男、日本経済評論社(1993)、2月14日
 : 従来の一流企業の条件は規模だったが、しかし今、スモール・サイジング、ネット・ワーキングそしてソフトの重要性が増し、パラダイムの転換が必要
273.「エコロジストの実験と夢」プリス・ラルモンド他、みすず(1982)、2月14日
 : エコロジストを代表するラロモンド、モスコヴィン、デュモンの3名にインタビューし、ヴィジョンとその実現に向けてての実践を問う。共通の基盤と各人の個性の違いがが浮かび出た好企画
274.「デモクラシーの未来」加藤節編、東大(1993)、2月14日
 : デモクラシーの過去・現在・未来をヨーロッパ(イギリス)とアジア(中国、タイ、韓国、日本)を例として展望する
275.「地域からの国際化」チャドイック・F・アルジャー、日本評論社(1987)、2月14日 * (2)
 : 本書の特色は、オハイオ州の首都コロンバスでの研究と実践を通して得られた「地域社会が国際化の主体となる」という点の報告にある
276.「幸せは南にあり」清原美禰子、時事通信(1983)、2月14日     (2)
 : 「主婦と生活」の編集長として行った20年にわたる人生相談を古今東西の箴言・格言などを利用しながら行った記録。タイトルとなった「幸せは南にあり」とは「幸せは皆身にありという先人の教え
277.「女のフィジオロジー」イヴォンヌ・ヴェルディエ、新評論(1985)、2月15日  *
 : サブタイトル「洗濯女、裁縫女、料理女」。ブルゴーニュの小村ミノの人々の民俗学的(やわらかい)記録。おしゃべりの効用:存在の哲学・世界観の提示
278.「女の文化人類学」綾部恒雄編、弘文堂(1982)、2月15日    *
 : 世界のさまざまな文化の”普通の女の一生”をレポーターが報告。採集狩猟民、島嶼珉、農耕民、牧畜民、近代産業社会
279.「女と男の時空1・2 ヒメとヒコの時代 原始古代上・下」藤原書店(2000)、2月15日  (10)
280.「 ”    ”  3・4 おんなとおとこの誕生 古代から中世へ上・下」”   、 ”  ”    (12)
281.「 ”    ”  5・6 女と男の乱 中世 上・下」  ”     ”  、  ”   ”        (10)
282.「 ”    ”  7・8 爛熟する女と男 近世 上・下」 ”   ”  、  ”   ”        (12)
283.「 ”    ”  9・10 鬩ぎ合う女と男 近代 上・下」 ”   ” 、  ”   ”         (11)
284.「 ”    ” 11・12・13 溶解する女と男 現代 上・中・下」 ” 、 ”   ”         (8)
285.「 ”    ” 別巻 年表 女と男の日本史」        ”   ” (1998)
286.「伝達か対話か」パウロ・フレイレ、亜紀書房(1982)、2月15日    *
 : 「銀行型教育」(断片的知識の詰め込み)VS「相互主体的関係性構築教育」(解放の実践としての教育)
287.「定年後のただならぬオジサン」足立紀尚、中公新書(2006)、2月15日
 : 「居場所・仕事・知恵と技・老い・専門家」という5つの切り口で定年シニアが「ただならぬオジサンオバサン」として日本社会を変えさせるパワーになれると主張
288.「人生余熱あり」城山三郎、光文社(2011)、2月15日
 : 老いるということは悲しむべきことではない。老後には自由が満ちている。完全燃焼を求めて生きる男たちの熱き姿を伝える
289.「人生を楽しむ」加藤仁、講談社文庫(2001)、2月15日
 : 「50歳からの人生を楽しむ法」(1997年出版)改題
290.「心の自立」堀田力、法研(1999)、2月15日
 : 「老い、死、介護、仕事、生きがい、家族、教育、社会のあり方」などの問題を「自立」をベースにして考える
291.「頑張って生きよう!ご同輩」高齢社会NGO連携協議会、博文館(2012)、2月15日
 : 65歳以上の定年退職者の自画像
292.「40代からの生き方上手になる本」田口誠弘、日本地域社会研究所(2012)、2月15日
 : サブタイトル「サラリーマンのための定年準備と地域生活の指南書」
293.「第二の人生、勝負の時である」堀田力、海竜社(2011年)、2月15日
 : サブタイトル「積極的に人生を拓く38の鍵」
294.「人生成熟へのヒント」堀田力・森村誠一、PHP(1996)、2月15日   *
 : サブタイトル「折り返しからの幸福生活学」
295.「男らしさの快楽」宮台真司他、勁草書房(2009)、2月15日
 : ポピュラー文化の事例を通して「男らしさ」の多様性・複雑性を三次元アプローチ(自己=身体性、集団=関係性、社会=超越性)で分析し、新しい時代に向けた「男らしさ」の再構成につなげることを企図
296.「子育てママのハッピー川柳」コンビタウン編、生活文化出版(2008)、2月16日  *
297.「リーン・イン」シェリル・サンドバーグ、日経(2013)、2月16日    **
 : フェースブックのCOO(女性)が書いた全米ベストセラー。一人一人が自分の人生で価値観・夢に沿った目標を決め、一歩を踏み出すことを勧める
298.「戦争していた国のおらが里」酒井キミ子絵文、桂書房(2012)、2月16日  **
 : 富山県の小農村に昭和3年に生まれた主婦が書き重ねてきた480枚以上の絵から280枚を掲載。もう日本のどこにも見ることができない懐かしい景色・生活がある
299.「ザ・ミッション」山本美香、早大(2013)、2月16日            *
 : 2012年8月シリアで政府軍の凶弾に倒れたフリー・ジャーナリスト山本美香の早大での最後の4回の講義の単行本化
300.「正義という名の凶器」片田珠美、KKベストセラーズ新書(2013)、2月16日  *
 : 女性精神科医が、世界と日本で振りかざされている正義を分析。「正義」の仮面に隠された怒りと羨望明るみにだす。
301.「性愛空間の文化史」金益晃、ミネルヴァ(2012)、2月16日
 : サブタイトル「「連れ込み宿」から「ラブホ」まで」
302.「本屋図鑑」得地直美、夏葉社(2013)、2月16日
 : 全国47都道府県の色々なタイプの本屋さんを紹介
303.「中継されなかったバグダット」山本美香、小学館(2003)、2月17日       *
 : 2003年イラク攻撃の2日前からバクダット入りし、自分の目で見た報道された真実と報道されなかった真実を綴る
304.「戦争を取材する」山本美香、講談社(2011)、2月17日
 : 子供向けに書かれた、戦争はなぜ起こるのか、どんなことが起こっているのか(戦場、難民の発生)、戦争ジャーナリストの仕事とは
305.「身分的周縁」吉田伸之他編、部落問題研究所(1994)、2月18日    *
 : 1990年発足の身分的周縁研究会の5回にわたる合宿研究会の瀬化をまとめて報告
306.「シリーズ近世の身分的周縁1 民間に生きる宗教者」高埜利彦、吉川弘文館(2000)、2月18日(2): 「身分的周縁研究会」(第二次)の成果の出版。神道者、神子、祭礼奉仕者、道場主、虚無僧、陰陽師など
307.「  ”          ”    2 芸能文化の世界」横田冬彦編、  ”  ” (” ” )、 ” ” * (4)
 : 楽人、能役者、書物師、伊勢太神楽、鉢叩、寺中、絵師、国学者
308.「  ”          ”    3 職人・親方・仲間」塚田孝 ”、  ”   ” (”  ”)、 ” ” * (5)
 : 鋳物師、金堀り、浦請負人、中間、相撲年寄り、非人
309.「  ”          ”    4 商いの場と社会」吉田伸之編、 ”  ” ( ” ” )、 ” ”、 *(6)
 : 松前問屋、材木屋、薬種仲買、皮商人、古着商人、床店商人、飴売り商人、在方市
310.「  ”          ”    5 支配をささえる人々」久留島浩編、” ”(”  ” )、2月25日  (7)
311.「  ”          ”    6 身分を問い直す」    ”   ” 、” ”(”  ” )、 ”  ”
312.「旧石器時代の社会と文化」白石浩之、山川出版社(2002)、2月18日
313.「村山さん、宇宙はどこまでわかったんですか?」村山斉、朝日新書(2013)、2月18日**(17)
 : 最新の宇宙論を易しく解説。ヒッグス粒子とは何か、宇宙の96%を占める暗黒エネルギーとは、宇宙誕生と今後宇宙はどうなるか、などを今まで読んだ本の中では最先端の話を最も詳しく説明。何がわかっていて、何がわかっていないかをはっきり言っているのが一つのわかりやすさの決め手になっている
314.「身分的周縁と近世社会5 知識と学問をになう人びと」吉川弘文館(2007)、2月19日 * (8)
 : 儒者、講釈師、神学者、俳諧師、都市文人、本屋、医者
315.「   ”        ”  6 寺社をささえる人びと」      ”   〝( 〝 )、   ”    * (6)
 : 和泉松尾寺の寺院社会、神人、山内の公人、在地社会の僧侶集団、神社と神職集団、札所
316.「   ”        ”  7 武士の周縁に生きる」     ”    ” ( ” )、 ”  ”    * (6)
 : 大庄屋、長崎地役人、藩医、抱え相撲、薩摩問屋、幕末の軍団
317.「   ”        ”  8 朝廷をとりまく人びと」     ”    ” ( ” )、 ”  ”    * (8)
 : 堂上公家の部屋住、摂家の家司たち、門跡に出入りの人びと、禁裏付武家、禁裏付大工
318.「   ”        ”  9 身分的関係を考える」     ”    ”(2008)、2月25日
319.「ブッダ」1~12、手塚治虫、潮ビジュアル文庫(1992)、2月20日    **
 : 厳しい修行・瞑想の末にブッダが発見した真理は、「人間の中に神がいる」であり「慈悲の大切さ」であった
320.「クオリティ・オブ・ライフ」マーサ・ヌスバウム、アマルティ・セン、里文出版(2006)、2月21日*(6)
 : 従来の豊かさへのアプローチ「GNP,功利主義」を否定し、「潜在能力(ケイパビりティ)=機能」が重要だと主張する。これは女性のジェンダー正義、政策アセスメントの評価にも役立つ
321.「ぼくの村は戦場だった」山本美香、マガジンハウス(2006)、2月21日    *
 : 戦場になっている現場からの報告。アフガニスタン、ウガンダ、チェチェン、コソボ、イラク
322.「人間この非人間的なもの」なだいなだ、筑摩(1972)、2月21日    **
 : 「人間的」という人間のイメージは現実の人間のしでかしていることが、いかに非人間的であっても、不変である。人間の自己認識の不十分さを指摘する
323.「エコロジー共働体への道」アンドレ・ゴルツ、技術と人間(1985)、2月21日  *
 : マイクロ・エレクトロニクス革命による飛躍的な生産性向上により、労働・資本・商品の論理を廃絶し、「自由な時間」が真の豊かさの尺度になる
324.「やきもの談義」白洲正子・加藤唐九郎、駿駿堂(1976)、2月21日   **
 : 対談の楽しさを満喫できる
325.「かまぐれ往来」加藤唐九郎、新潮社(1984)、2月21日          *
 : 自伝的エッセイ
326.「黄瀬戸」加藤唐九郎、賓雲社(1984)、2月21日
 : 著者の処女出版(1933年)の復刻版
327.「日本近代の軌跡1 明治維新」田中彰編、吉川弘文館(1994)、2月21日   (6)
328.「  ”     ”  2 自由民権と明治憲法」江村栄一編、”  ”(1995)、”  ” (2)
329.「  ”     ”  3 日清・日露戦争」井口和起、 ”  ” (1994)、2月21日
330.「  ”     ”  4 大正デモクラシー」金原左門編、” ”(  ” )、2月22日
331.「  ”     ”  5 太平洋戦争」由井正臣編、  ”  ”(1995)、 ”  ”
332.「  ”     ”  6 占領と戦後改革」中村正則編、”  ”(1994)、2月25日
333.「  ”     ”  7 近代の天皇」鈴木正幸編、 ”   ” ( ”  )、 ”  ”
334.「  ”     ”  8 産業革命」高村直明編、  ”   ” (  ” )、  ”  ”
335.「  ”     ”  9 都市と民衆」成田龍一編、 ”   ” (1993)、3月1日
336.「教室内カースト」鈴木翔、光文社(2012)、2月21日
 : スクール・カースト上位に共通するのは「にぎやか」「気が強い」「異性の評価が高い」「若者文化へのコミット」等の特徴。スクール・カーストはいじめと連動している。スクール・カーストは教師は「能力」の表れと考え積極的に評価するのに対し、生徒は「権力」と捉え否定的に捉えている
337.「中小企業ルネッサンス」清成忠男、有斐閣(1993)、2月22日
 : サブタイトル「市場経済の刷新と企業家活動」
338.「女性の歴史」上・下、高群逸枝、講談社文庫(1972)、2月22日  ***
 : 「原始、女性は太陽であった」と高らかに宣言。原始・古代は女権社会であった。しかし、大化の改新ごろから始まった父権社会への意向は室町時代に完了する。世の中の歪は大きくなり住みにくくなる。現在はこの個人我による父権社会が再び母性我的女権社会に戻り始める移行期にある
339.「冒険ダン吉漫画全集」1~4、島田啓三、講談社文庫(1976)、2月25日
 : 「少年倶楽部」昭和8年6月から14年7月まで連載の復刻単行本化
340.「おっちょこちょ医」なだいなだ、筑摩(1974)、2月25日         *
 : 初の子供向け小説
341.「三言でいえば」なだいなだ、毎日新聞(1980)、2月25日       *
342.「ワイン七つの楽しみ」なだいなだ、平凡社カラー新書(1974)、2月25日  *
343.「教育問答」なだいなだ、中公新書(1977)、2月25日
344.「何のために働くのか」寺島実郎、文春新書(2013)、2月25日
 : サブタイトル「自分を創る生き方」
345.「女神的リーダーシップ」ジョン・ガーズマ、マイケル・ダントニオ、プレジデント社(2013)、2月26日
 : 今男性的リーダーシップの問題点が顕在化している。威圧的・競争的・傲慢・差別的など。時代が求めるのは、寛容・協働的・平等的・謙虚な女神的リーダーシップだ
346.「女の歴史Ⅰ 古代1・2」P・シュミット=パンテル、藤原書店(2000)、2月26日  *  (14)
347.「 ”   ”Ⅱ 中世1・2」C・クラビシロ=ズュベール、”  ” (1994)、 ”  ”   *  (6)
348.「 ”   ”Ⅲ 16-18世紀1・2」A・ファルジュ、   ”  ” (1995)、 ”  ”   *  (9)
349.「 ”  ” Ⅳ 19世紀1・2」M・ペロー、G・フレス、 ”   ” (1996)、 ”  ”   *  (10)
350.「 ”  ” Ⅴ 20世紀1・2」F・ラポー、        ”   ” (1998)、 ”  ”   *  (10)
351.「「女の歴史」を批判する」G・デピュイ、M・ペロー編、”  ” (1996)  ”  ”
352.「日本婚姻史」中山太郎、パルトス社(1984)、2月26日   **  (2)
 : 1928年出版の復刻版。婚姻の形態は、1)共同婚、2)団体婚、3)略奪婚、4)売買婚、5)契約婚がある。時代を国初、奈良、平安、鎌倉、室町、江戸と区分しその歴史的変遷をたどる
353.「第二の性」上・下、ボーヴォワール、新潮(1997)、2月27日  **
 : 上巻: 歴史の初めから男女に序列がつけられ、法と慣習、神話を通じて女は劣った性とされてきた。下巻: 女が誕生して老いる体験の特性とその意味を探る。そして「女性の解放」が始まったと主張
354.「都市の民俗・金沢」金沢民俗を探る会編著、国書刊行会(1984)、2月27日
 : 会の機関誌「都市と民俗研究」発行(1976年)以来の活動の成果をまとめたもの
355.「十六島紀行・海女記断片」瀬川清子、未来社(1976)、2月27日  *
 : 「十六島紀行」は昭和14年の探訪記。「海女記断片」は昭和9年から戦後まで続いた山村・海村調査をまとめたもの。師の柳田国男に「女でなければ出来ない仕事というものが、まだ学問の方にも色々とある」と言わしめた
356.「恋愛論」高群逸枝、沙羅書房(1948)、2月27日  **  (6)
 : 多くの恋愛論のように自然現象(生殖)としてではなく、社会現象として恋愛を捉える試み
357.「権威と権力」なだいなだ、岩波新書(1994)、2月27日
358.「パパのおくりもの」” ” 、文春(1965)、2月28日  *
359.「鉛の夜」ハンス・サンヤーン、現代思潮社(1966)、2月28日
360.「エミリーへの薔薇・猟犬」ウイリアム・フォークナー、英宝社(1956)、2月28日
361.「芸術随想」小林秀雄、新潮社(1966)、2月28日   *
362.「スリーパーにシグナルを送れ」R・リテル、新潮文庫(1988)、2月28日  *
363.「シンデレラの罠」セバスチャン・ジャブリン、創元推理文庫(2012)、3月1日
364.「悪女について」有吉佐和子、新潮社(1978)、3月1日  **
365.「誇り高い少女」シュザンヌ・ウルドロ、論創社(2010)、3月1日
366.「ボッシュの子」ジュジアーヌ・クリューゲル、祥伝社(2007)、3月1日
 : サブタイトル「ナチス・ドイツ兵とフランス人との間に生まれて」
367.「ペスト王」ポオ、春秋社(1998)、3月1日
368.「眠りと死は兄弟」ピーター・ディキンスン、早川ミステリー(1974)、3月1日
369.「子供のうそ、大人の皮肉」松井智子、岩波(2013)、3月1日
 : 3~9歳の子どものコミュニケーション能力の成長を分析することにより、人間の話し手・聞き手としての文脈を整理し、言葉のウラ・オモテを読む力を解明
370.「女の歴史別巻1 女のイマージュ」ジョルジュ・デュビィ、藤原書店(1994)、3月2日  *
371.「グリーンマン」ウイリアム・アンダーソン、河出(1998)、3月2日
 : サブタイトル「ヨーロッパ史を生きぬいた森のシンボル」
372.「驟雨」吉行淳之介、新潮社(1954)、3月2日
373.「伝統と現代 昭和思想」磯田光一他、(1976)、3月2日   *
374.「 ”   ”  地名・町名を守る」谷川健一他、(1978)、3月2日
375.「 ”   ”  天皇制」神島二郎他、(1975)、3月2日     **
 : 巻頭座談会(芳賀登、神島二郎、後藤総一郎)が秀逸。種々の角度から、明治以降の天皇制の成り立ちを議論、地に足が付きかつ新しい発見がある
376.「怪奇小説という名の怪奇小説」都築道夫、桃源社(1979)、3月2日  *
377.「スペンド・シフト」ジョン・ガーズマ他、プレジデント社(2011)、3月3日  **  (10)
 : リーマン・ショック後の世界では消費者は意義あるブランド(= 清廉さ、社会的責任、持続可能性を柱とする)を受け入れ、そのブランドの商品を買うことにより社会を変化させていく
378.「イメージを読む」若桑みどり、筑摩(1993)、3月3日    *
 : サブタイトル「美術史入門」。美術を知らない人たちに、実際に絵を見ながら話しかけるというかたちでの入門書
379.「日本の民俗2 日本人の衣食住」瀬川清子、河出(1976)、3月3日
 : 日本の暮らしの変遷を衣食住に絞って分析
380.「ぼくはへそまがり」なだいなだ、ポプラ社(1984)、3月3日
381.「黒衣の女」スーザン・ヒル、早川文庫(1987)、3月3日
 : モダン・ホラー・セレクション
382.「プラムバン」ジェーミー・R・フォーセット、新水社(2013)、3月3日
383.「紳士たちに挑んだ女」フランシオ・シャーウッド、新潮社(1995)、3月4日  *
 : 18世紀に「女性の権利の擁護」を出版しフェミニズムの先駆者といわれるメアリー・ウルストンクラフトを主人公とする小説。
384.「ブス愚痴録」田辺聖子、文春(1989)、3月4日   **
 : 9編の短編小説を収録。人間観察の鋭さを温かいまなざしとユーモアで包んだ好著
385.「素敵に年を重ねる女の生き方」下重暁子、海竜社(1992)、3月4日
386.「ゆれる24歳」下重暁子、サイマル(1977)、3月4日
 : 24歳前後の結婚適齢期のOL10人にインタビュー。仕事観・結婚観・人生観をまとめ、それに著者のコメントを加える
387.「三コ」斎藤隆介、福音館(1969)、3月4日    *
 : 童話
388.「ダンスと空想」田辺聖子、文春(1983)、3月5日
389.「村の民俗」瀬川清子、岩崎美術社(1982)、3月5日
390.「新装版 アイヌの婚姻」瀬川清子、未来社(1998)、3月5日   *
 : アイヌの女の成年期・婚姻・出産・葬列をめぐる習俗とそれにたいする心の掟を年老いた人たちに聞いた記録
391.「日本の食文化体系1 食生活の歴史」瀬川清子、東京書房(1986)、3月5日   *
 : 日本人の食生活の歴史を、1)食糧(食材)=主食と副食、2)調理法、調味料、3)調理器、食器、4)社会生活の中での食事にわけて語る
392.「食生活を探検する」石毛直道、文春(1969)、3月5日   *
393.「神話・寓意・徴候」カルロ・ギンズブルグ、せりか書房(1988)、3月5日
 : 1961~84年に書かれた論文を収録。本書の全体を貫く導きの糸は「形態学」と「歴史」との関係
394.「海を渡ったサーカス芸人」大島幹雄、平凡社(1993)、3月5日
 : サブタイトル「コスモポリタン沢田豊の生涯」
395.「旅のかたみ」下重暁子、メディア・ファクトリー(1994)、3月5日
 : 国内・海外の旅の折に自分用に買った土産品についての文章と写真を掲載
396.「現代日本思想体系12 ジャーナリズムの思想」鶴見俊輔編、筑摩(1965)、3月5日  *
397.「「女の歴史」への誘い」デュピイ、ペロー他、藤原書店(1994)、3月5日
 : 「女の歴史」を刊行するにあたって、その発行目的・内容などを紹介する本
398.「カオティックス」フィリップ・コトラー、東洋経済(2009)、3月5日  *  (18)
 : 人間の社会は乱気流こそがその通常状態であるという新しい時代に入った。そこで企業の生き残りにとって重要なのは、リスク(測定可能)と不確実性(測定不可能)を的確に把握し、早期警報システムを確立してそれに対応していくこと
399.「日本の民俗5 人生の歴史」牧田茂、河出(1976)、3月5日
400.「 ”    ” 6 女の一生」和歌森太郎、” (1964)、 ” ”
401.「 ”    ” 1 民俗のふるさと」宮本常一、”(1975)、” 7日
402.「 ”    ” 3 生業の推移」   ”  ” 、” (1976)、”  ”
403.「 ”    ” 4 人間の交流」桜井徳太郎、” ( ”  )、”  ”
404.「 ”    ” 7 季節のまつり」今野国輔、 ” ( ”  )、”  ”
405.「 ”    ” 8 民俗の芸能」三隅治雄、 ”  ( ”  )、”  ”
406.「 ”    ” 9 ことばの文化」池田彌三郎、” ( ” )、 ”  ”
407.「 ”   ” 10 庶民の精神史」和歌森太郎、”( ”  )、”  ”
408.「 ”   ” 11 民俗学のすすめ」 ”  ” 、 ”( ”」 )、”  ”
409.「贅沢な時間」下重暁子、大和出版(1994)、3月5日
410.「若者と娘をめぐる民俗」瀬川清子、未来社(1972)、3月5日  *
411.「ルネサンスの異教秘儀」エドガー・ウインド、晶文社(1986)、3月6日
 : 「秘儀」=祭儀上の秘密の概念を儀礼的・比喩的・魔術的なものとしてとらえ、それが「ルネサンス」芸術に表現されていると指摘
412.「ルネサンス様式の四段階」ウイリー・サイファー、河出(1987)、3月6日  *  (2)
 : 絵画・建築・彫刻の歴史的流れを文学の流れに関連つけようとする大胆な試み。視点の特徴としては、1)マニエリスムの重要性を強調、2)構造主義を使ったこと
413.「シンボリック・イメージ」E・H・ゴンブリッジ、平凡社(1991)、3月6日   (3)
 : イメージとそれが表わすものとの関係を主知的アリストテレス系の伝統と神秘的な新プラトン主義的伝統が古代・中世・ルネサンスを経て現代にまで至る長い射程で時代と共に盛衰・変容しながら具体的イメージ使用法・象徴論を織りなしていったさまが述べられる
414.「美術史の基礎概念」ハインリヒ・ヴェルフリン、慶応(2000)、3月6日
 : 16・7世紀の様式発展は、1)線的(彫塑的)から絵画的へ、2)平面的から深奥的へ、3)閉じられた形式から開かれた形式へ、4)多様的統一的から単一的統一へ、5)絶対的明瞭性から相対的明瞭性へ、5対の概念によって定式化される
415.「日間賀島児島民俗誌」瀬川清子、未来社(1975)、3月6日
416.「女の民族誌」瀬川清子、東書選書(1980)、3月6日
 : サブタイトル「そのけがれと神秘」
417.「差別」佐々木宏幹他、伝統と現代(1982)、3月6日
418.「禁忌」吉田禎吾他、伝統と現代(1982)、3月6日
419.「日本近代の思想的アポリア」橋川文三、伝統と現代(1983)、3月6日  *  
 : 橋川文三の「福沢諭吉と西郷隆盛」が秀逸
420.「魔術的ルネサンス」イエィツ、晶文社(1984)、3月7日   *  (2)
 : エリザベス朝の哲学は、ルネサンスのオカルト哲学であり、これに対する反動が荒れ狂っている時代に出現、やがて啓蒙主義的ルネサンスに駆逐されていく
421.「薔薇のイコロジー」若桑みどり、青土社(1984)、3月8日  **  (3)
 : 芸術史研究を限定してきた境界(時代・ジャンル)を取り外し、人間の作り出したイメージの普遍性を探ることを目的に書かれた本
422.「婚姻覚書」瀬川清子、講談社(1971)、3月8日
 : 日本各地の若者組・娘組・女性と祭祀・婚姻の様々な形態などを紹介
423.「海女」瀬川清子、未来社(1970)、3月8日
 : 日本各地の海女の生活を紹介(能登・房州・越前・長門・丹後)
424.「販女」瀬川清子、未来社(1971)、3月8日
 : 販女(ひさぎめ)の成り立ち、瀬戸内を中心とするその各地での実態を紹介。漁民の妻が穀物を手に入れるために農村に魚売りに行ったところから始まり、広がっていった
425.「老いの覚悟」下重暁子、海竜社(2011)、3月8日   *
426.「灰の迷宮」島田莊司、カッパノベルズ(1987)、3月9日   **
 : 吉敦刑事の殺人事件簿
427.「もうひとつのこの世」渡辺京二、弦書房(2013)、3月9日
 : サブタイトル「石牟礼道子の宇宙」
428.「ホワイト企業」坂本里和、文春(2013)、3月9日
 : サブタイトル「女性が安心して働ける会社」
429.「日本の食文化大系2 日本食文化考」平野雅章、東京書房(1986)、3月10日
 : 調理法・調味料・食器・日本料理の種類・日本食文化小史
430.「   ”      ” 3 祭礼料理考」鬼頭素朗、     ”  (  ” )、  ”  ”
 : 「神事と食事は以て身を養いこれを活かす」。月毎の祭りとその際の献立を紹介
431.「   ”      ” 4 食物諺集」平野雅章、      ”   ( ” )、  ”  ”
432.「   ”      ” 5 滋味風土記」魚谷常吉、    ”   ( ” )、  ”  ”
 : 日本全国を実際に旅して、これは旨いと思ったものを収録
433.「   ”      ” 6 魚貝譜」石黒正吉、       ”   (1982)、 ”  ”
434.「   ”      ” 7 海藻譜」岡村金太郎、     ”    (1986)、 ” 11日
 : 「高度な学理も正面から説くより、裏面からした方が解かりが早い」。春夏秋冬、海藻の科学、古文書、文章、和歌、俳句の中の海藻をつづる
435.「   ”      ” 8 野菜記」平野雅章、       ”   (  ”  )、 ”  ”
 : 第一部「野菜譜」で四季を代表する野菜を、第二部「やさい風土記」で多面的に野菜の素顔に迫り、豊富な話題を提供する
436.「   ”      ” 9 山菜記」片岡博、        ”    (  ” )、 ”  ”、
 : 「山菜」の話に入る前に、それぞれの土地・人々とのふれあいが紹介される異色の「山菜歳時記」
437.「   ”      ” 10 味噌・醤油の百科」川村渉、 ”   ( ”  )、 ”  ”
 : 味噌・醤油風土記・歳時記・歴史・古典料理・詞華集・
438.「   ”      ” 11 塩の百科」平島裕正、    ”    ( ” )、  ”  ”
 : 人間の生命と生活にとって不可欠な塩を見直し、再認識するための最良の参考書
439.「   ”      ” 12 酢の百科」河野友美、    ”    ( ” )、  ” 12日
 : 酢の歴史・種類・健康・味覚・調理に対する効果・料理を紹介
440.「   ”      ” 14 そば通」村瀬忠太郎、    ”    ( ” )、  ” 13日
 : 産地・種類・各地の食べ方・和歌俳句・有名店
441.「   ”      ” 15 うどん通」永井恒、      ”    ( ” )、  ”  ”
 : 歴史・産地・技術・小麦粉の選び方・名産うどん
442.「   ”      ” 16 とうふ通」多田鐡之助、   ”    ( ” )、  ”  ”
 : 豆腐料理(レシピ)、江戸・明治の主要文献、「新撰豆腐料理」「豆腐百珍」「豆腐百珍続編」
443.「   ”      ” 17 つけ物通」小川敏男、    ”    ( ” )、  ” 14日
 : 「漬物風土記」、歴史、各地の漬物、四季と漬物、漬物の知識、漬物と健康、漬物用の野菜、これからの漬物
444.「   ”      ” 18 饅頭博物誌」松崎寛雄、  ”    ( ” )、  ”   ”
 : 歴史、饅頭と俳句、儀式と饅頭、饅頭の小咄・狂歌・川柳
445.「   ”      ” 19 餅博物誌」古川瑞昌、   ”     ( ” )、  ”   ”  
 : 戦国の英雄、浮世絵画家、餅話、言葉の伝播 
446.「余白の祭り」恩田侑布子、深夜叢書(2013)、3月10日   *
 : <近代的自我>の表現を超えた現代芸術論集・俳句論集
447.「悪いけど、日本人じゃないの」日向ノエミア、柏書房(2013)、3月10日  *
 : ブラジル日系人2世、足掛50年近く日本に住み、ブラジルと日本のカルチャーギャップを理解し・埋めると同時に日本の良さを語る
448.「先生はアイヌでしょ」荒井和子、北海道出版企画センター(2013)、3月11日  **
449.「生活の世界史1 古代オリエントの生活」三笠宮崇仁編、河出(1976)、3月12日  *
450.「  ”   ”   2 黄土を拓いた人びと」三田村泰助、   ” (1980)、 ”  ”   **
451.「  ”   ”   3 ポリスの市民生活」太田秀通編、    ” (1975)、3月12日
452.「  ”   ”   4 素顔のローマ人」弓削達編、       ” (  ” )、  ”  ”
453.「  ”   ”   5 インドの顔」辛島昇・奈良康明、     ” (1976)、  ”  ”
454.「  ”   ”   6 中世の森の中で」堀米庸三編、     ” (1975)、  ”  ”
455.「  ”   ”   7 イスラムの陰に」 前嶋信次編、     ” (1975)、 ”   ”
456.「  ”   ”   8 王権と貴族の宴」金沢誠、        ”  (1976)、 ”  ”
457.「女のはたらき」瀬川清子、未来社(1962)、3月12日
 : サブタイトル「衣生活の歴史」
458.「ディープな高齢社会日本で稼ぐ」根本重之、日経(2013)、3月12日
 : 車の運転はできない、歩いての外出もままならない、施設に入っている人も多い。消費者が来店してくれることはもはや期待できない社会でのビジネスチャンスとは?
459.「共に生きるということ」緒方貞子、PHP(2013)、3月12日
 : NHK「100年インタビュー」
460.「沖縄の婚姻」瀬川清子、岩崎美術(1969)、3月13日   *
 : 昭和34年に沖縄の古老を訪ねて2か月間にわたり、以前の若者・娘たちの生活の話を聞いたまとめ
461.「ふかいことをおもしろく」井上ひさし、PHP(2011)、3月13日   *
 : NHK「100年インタビュー」
462.「記憶」港千尋、講談社選書メチエ(1996)、3月14日    *  (4)
463.「ホームレス歌人のいた冬」三山喬、東海教育研究所(2011)、3月15日  *
 : 2008年春、朝日新聞「歌壇」に彗星のごとく現れ、9か月で消息を絶ったホームレス歌人を追跡したルポ
464.「季語の誕生」宮坂靜生、岩波新書(2009)、3月15日
 : 季語の誕生を、1)縄文人の生活意識、2)季語の地霊化という視点で探る
465.「93歳。ひとりごとでも声に出して」吉沢久子、海竜社(2011)、3月15日
466.「不良老年のすすめ」下重暁子、集英社文庫(2004)、3月15日
467.「さとりの世代」原田曜平、角川(2013)、3月15日
 : 「さとりの世代」は「さとった風世代」である。「長引く不況(空白の20年)」と「ソーシャル・メディア化」「小学ちょこちょこ消費」「経験消費」「応援消費」「ネタ消費」が特徴
468.「農業を支えた女たち」早田リツ子、かもめ出版(2013)、3月15日
 : サブタイトル「明るい農村をめざして」
469.「演劇ほど面白いものはない」蜷川幸雄、PHP(2012)、3月16日   *
 : NHK「100年インタビュー」
470.「チャレンジが道をひらく」王貞治、PHP(2012)、3月16日
 :  ” 「  ”     ”    」
471.「夢追い漫画家の60年」藤子不二夫、PHP(2012)、3月16日
 :  ” 「  ”     ”    」
472.「日本の考古学1 先土器時代」杉原荘介、河出(1965)、3月15日
473.「 ”     ”  2 縄文時代」鎌木義昌、  ” (  ” )、 ”  20日
474.「 ”     ”  3 弥生時代」和島誠一、  ” (  ” )、 ”   ”
475.「 ”     ”  4・5 古墳時代上・下」近藤義郎、”( ” )、 ”   ”
476.「 ”     ”  6・7 歴史時代上・下」三上次男、”( ” )、 ” 21日 
477.「九十歳。生きる喜び。学ぶ楽しみ」清川妙、海竜社(2011)、3月16日  *
478.「心ゆたかな四季ごよみ」吉沢久子、集英社(2006)、3月16日
479.「90歳。一人暮らしをたのしんで生きる」吉沢久子、海竜社(2008)、3月16日
480.「94歳。寄りかからず。前向きにおおらかに」吉沢久子、海竜社(2012)、3月16日
481.「異国のヴィジョン」北川智子、新潮社(2013)、3月16日
482.「住んでみたドイツ8勝2敗で日本の勝ち」川口ローマン恵美、講談社α文庫、3月16日  **
483.「新・通貨戦争」浜矩子、朝日選書(2013)、3月16日  **  (17)
484.「永遠の現在」S・ギ―ディオン、東大(1968)、3月19日  *
 : サブタイトル「芸術の起源」
485.「日本生活文化史1 日本的生活の母胎」坪井清足編、河出(1986)、3月19日
 : 先史時代~古墳時代。採集狩猟文化の特質、農耕文化の導入、統一国家の形成
486.「  ”     ”  2 庶民生活と貴族生活」門脇禎二、 ” (  ”  )、 ”  ”
 :古墳時代後期・ 飛鳥時代~平安時代前期。帝都の出現、貴族の生活、都の住民たち、地方官人の生活、村々の生活
487.「  ”     ”  3 日本的生活の基点」武者小路穣、 ” (  ”  )、 ”  ”
 : 平安中期~鎌倉初期。国衙領と荘園、武士団の成長、物流の流れと宮廷の生活、末法の世
488.「小澤征爾指揮者を語る」PHP(2012)、3月20日  **
 : NHK「100年インタビュー」。サブタイトル「音楽と表現」
489.「あきらめなかったいつだって」森光子、PHP(2011),3月20日
 : NHK「100年インタビュー」。サブタイトル「女優・半世紀の挑戦」
490.「マザー・マシン」ジーナ・コリア、作品社(1993)、3月21日  *  (4)
 : サブタイトル「知られざる生殖技術の実態」
491.「語りかける季語ゆるやかな日本」宮坂靜生、岩波(2006)、3月21日  *
 : ことばには土地の貌が映し出されている=地貌。地域色豊かな季語を紹介
492.「祖父、澁澤栄一に学んだこと」鮫島純子、文春(2010)、3月21日
493.「ブラジルジョーク集」醍醐麻沙夫、実業之日本社(1980)、3月22日
494.「日本語に生まれて」中村和克、岩波(2013)、3月22日
 : サブタイトル「世界の本屋さんで考えたこと」
495.「本の森翻訳の泉」鴻巣友季子、作品社(2013)、3月22日  **
 : 日本文学の森に分け入り、翻訳という豊潤な泉から言葉を汲みだし、日本語の変容・文学の可能性へと鋭く迫る
496.「小説を読むことばを書く」金井恵美子、平凡社(2013)、3月22日  *
 : サブタイトル「金井恵美子エッセイ・コレクション(1964~2013)3」
497.「シンシン」辻丸純一、第三書館(1993)、3月22日
 : サブタイトル「パプア・ニューギニアのフェスティバル」
498.「日本生活文化史4 庶民生活の上昇 鎌倉・室町」松本新八郎、河出(1986)、3月23日 *(7)
 : 鎌倉時代中期(承久の乱後)~室町中期(応仁の乱)まで
499.「  ”     ”  5 動乱から秩序化へ 戦国」原田伴彦、 ”  ( ” )、  ”  ”   (7)
 : 応仁の乱後の戦国時代(1467)~徳川三代将軍家光の治世(1651)まで
500.「  ”     ”  6 日本的生活の完成 江戸」西山松之助、” 、( ” )、 ”  ”,  (8)
 : 徳川四代将軍家嗣の治世(1652)から十一代将軍家斉治世中の文政末年(1829)まで
501.「  ”     ”  7 西欧文明の衝撃 江戸~明治」川村善二郎、” (”)、 ” 、    (7)
 : 江戸末期(1830)~1877(明治10年)まで
502.「  ”     ”  8 生活のなかの国家 明治」宮川寅雄、 ” ( ” )、 ”  ”     (5)
 : 西南戦争終了後(1878)から日露戦争集結(1905)まで
503.「  ”     ”  9 市民的生活の展開」和歌森太郎、 ” ( ” )、 ”  ”        (7)
 : 明治時代末期の1906(明治39)から1931(昭和6)まで
504.「村の女たち」瀬川清子、未来社(1970)、3月23日
505.「91歳。今日を悔いなく幸せに」吉沢久子、海竜社(2009)、3月23日
506.「92歳。小さなしあわせを集めて生きる」吉沢久子、海竜社(2010)、3月23日
507.「94歳。私が実践してきた「人生を元気に愉しむ」コツ」吉沢久子、三笠文庫、3月23日
508.「NHK「100年インタビュー 夢うばわれても」蓮池薫、PHP(2011)、3月23日
509.「クラッシュ」太田哲也、幻冬舎(2001)、3月24日   *
 : サブタイトル「絶望を希望に変える瞬間」
510.「明けの赤馬」古井由吉、福武書店(1985)、3月24日
511.「ツリー・ハウス」角田光代、文春(2010)、3月24日   *
512.「博士の愛した数式」小川洋子、新潮社(2003)、3月24日  *
513.「流跡」朝吹真理子、新潮社(2010)、3月24日
514.「きことは」朝吹真理子、新潮社(2011)、3月24日
515.「河岸忘日抄」堀江敏幸、新潮社(2005)、3月24日
516.「真実真正日記」町田康、講談社(2006)、3月24日
517.「ぼくには数式が風景に見える」ダニエル・タミット、講談社(2006)、3月24日  *
518.「1000の小説とバックベアード」佐藤友哉、新潮社(2007)、3月25日      **
519.「これから話す物語」C・ノーテボーム、新潮社(1996)、3月25日   *
 : 主人公の死の直前の2秒間の回想を描いた小説
520.「95歳。今日を楽しく」吉沢久子、海竜社(2013)、3月26日
521.「ちょこ旅 瀬戸内」松島むう、アスペクト(2003)、3月26日
522.「日本生活文化史10 軍国から民主化へ」和歌森太郎、河出(1986)、3月26日
 : 本文では1932(昭和7)~1954(昭和29)まで、シンポジウムでは1955(昭和30)以降を扱う
523.「アニマルズ・ピープル」インドラ・シンハ、早川(2011)、3月26日   *
 : 1984年インドで起きた史上最悪といわれるユニオン・カーバイトの化学工場事故を背景とした小説
524.「八十歳をすぎてわかってきた人生の大切なこと」吉沢久子・清川妙、海竜社(2004)、3月26日
525.「生き方の知恵」吉沢久子・清川妙、海竜社(2006)、3月26日
526.「江戸 老いの文化」立川昭二、筑摩(1996)、3月26日         *
 : 「死光り」=死に際が立派なこと、という言葉が記憶に残った
527.「生活の世界歴史9 新大陸に生きる」猿谷要、河出(1975)、3月26日  *
528.「  ”     ” 10 産業革命と民衆」角山栄、 ” (  ” )、  ” ”
529.「小説のタクティクス」佐藤亜紀、筑摩(2014)、3月26日2007年から3年間の明治大学での講義録。「小説の目的は、記述の運動によって読み手の応答を引き出すこと。それをどう組織化してある形態を与えるのか、どうすればより大きな快を引き起こすことが出来るのかが小説の戦略。戦術はあくまでも戦略を実現するための手段である」
530.「黒人ジョーク集」水田寿一訳編、実業之日本社(1980)、3月26日
531.「江戸塾 特別篇」杉浦日向子編、PHP(2008)、3月26日        *
532.「江戸人のこころ」山本博文、角川選書(2007)、3月26日
 : 江戸時代の歴史上の人物の感情がよく示されている手紙を紹介。大名家の奥女中として仕えた娘の手紙から後水尾上皇の宸翰まで
533.「サムライとヤクザ」氏家幹人、ちくま新書(2005)、3月26日
534.「心はいつも育ちざかり」清川妙、あすなろ書房(2005)、3月27日
535.「ふれあい」デスモンド・モリス、平凡社ライブラリー(1993)、3月27日  *
 : 二人の人間の身体のふれあい: 性的親密性、社会的親密性、物への親密性、自己親密性
536.「家計簿の中の昭和」澤地久枝、文春(2007)、3月27日    *
537.「決定版 中国古典ジョーク集」駒田信二訳編、実業之日本社(2007)、3月27日
538.「続・イギリスジョーク集」船戸英夫訳編、実業之日本社(1979)、3月28日  *
539.「スペインジョーク集」山田善郎、       ”    ”  (1980)、 ”  ”
540.「ラテンアメリカジョーク集」山口秀男、   ”     ” (1981)、 ”   ”
541.「スイスジョーク集」中谷和男、        ”     ” (1979)、 ”   ”
542.「出会いのときめき」清川妙、清流出版、3月28日
543.「任侠百年史」藤田五郎、笠倉出版(1980)、3月28日
544.「ドイツジョーク集」関楠生編著、実業之日本社(1979)、3月29日
545.「アラブジョーク集」牟田口義郎、 ”    ”  (1978)、 ”  ”
546.「風流江戸雀」杉浦日向子、潮出版(1987)、3月30日     **
 : 川柳を「日向子浮世絵」で描いた「お江戸夢華録」
547.「老い方上手の楽しい台所」吉沢久子、海竜社(2009)、3月30日
548.「ていねいに今を輝いて生きる」清川妙、あすなろ書房(2001)、3月30日  *
549.「抱擁、あるいはライスには塩を」江國香織、集英社(2010)、3月30日    *
550.「エクソフォニー」多和田葉子、岩波(2003)、3月30日              *
551.「小説の設計図」前田塁、青土社(2008)、3月30日                *
552.「本を愛しなさい」長田弘、みすず(2007)、3月30日
553.「僕たちは池を食べた」春日武彦、河出(2006)、3月30日
554.「犬のしっぽを撫でながら」小川洋子、集英社(2006)、3月31日         *
 : エッセイ集
555.「容疑者の夜行列車」多和田葉子、青土社(2002)、3月31日
556.「夢からの手紙」辻原登、新潮社(2006)、3月31日
557.「アメリカジョーク集」船戸英夫訳編、実業之日本社(1975)、3月31日
558.「続・ユダヤジョーク集」サルチア・ラントマン、実業之日本社(1974)、4月1日
559.「86歳。こころ若く生きる」清川妙、あすなろ書房(2007)、4月1日
560.「おてんば八十八歳。喜び上手の生き方ノート」清川妙、海竜社(2009)、4月1日
561.「91歳。育ちざかり」清川妙、主婦の友(2013)、4月1日
562.「若者を見殺しにする国」赤木智弘、双風舎(2007)、4月1日
 : 「論座」2007年1月、「「丸山真男」をひっぱたきたいー31歳フリーターの希望は戦争」。4月これに対する知識人の反論。6月「けっきょく「自己責任」ですか」で応答。これらの経過をまとめて単行本化
563.「前田普羅句集 雪山」中西舗槌編、フランス堂文庫(1992)、4月1日
564.「決定版ユダヤジョーク集」M・トケイヤ―、実業之日本社(2007)、4月1日
565.「ロシアジョーク集」原卓也編著、実業之日本社(1978)、4月1日
566.「立ったまま埋めてくれ」イザベル・フォンセーカ、青土社(1998)、4月2日  **
 : サブタイトル「ジプシーの旅と暮らし」。1989年以降東欧の共産主義国の崩壊、そこに住むジプシーたちに何が起きたかの渾身のレポート
567.「わたしたちに許された特別な時間の終わり」岡田利規、新潮社(2007)、4月2日
568.「虐殺器官」伊藤計劃、早川(2007)、4月2日     **
535.「紙の本が亡びるとき?」前田塁、青土社(2010)、3月27日       *
 : 「紙の本が遠くない未来に失われる」「その先は霧の中」
536.「91歳の人生塾」清川妙、小学館(2012)、4月2日
537.「東欧ジョーク集」大森純訳編、実業之日本社(1978)、4月2日
538.「フランスジョーク集」磯村尚徳編、実業之日本社(1982)、4月2日
539.「現代日本の農業問題」久野重明、ミネルヴァ(1982)、4月3日  **  (45)
540.「脳を知りたい」野村進、新潮社(2001)、4月3日  *
 : 専門家から見ても正確な脳研究についての最先端の知識がわかりやすく述べられている。早期教育、うつ病、環境ホルモン、睡眠、視覚、言葉、アルツハイマー、意識などを取り上げる
541.「ルポ 正社員になりたい」小林美希、影書房(2007)、4月3日
542・「ナチュラル・ウーマン」松浦理恵子、リプロポート(1987)、4月3日
543.「楽しみながら、少しずつ今日から自分磨き」清川妙、清流出版(2008)、4月3日
544.「生きさせろ」雨宮処凛、太田出版(2007)、4月4日   *
 : サブタイトル「難民化する若者たち」。「プレカリアート」=「precario=不安定なこと」+「プロレタリアート」=不安定なことを強いられた人々
545.「天才の栄光と挫折」藤原正彦、新潮選書(2002)、4月4日   *
 : サブタイトル「数学者列伝」。9人の歴史上に残る数学者に焦点を当てて人物像を紹介
546.「人質の朗読会」小川洋子、中公(2011)、4月4日
547.「名もなき孤児たちの墓」中原昌也、新潮(2006)、4月4日
548.「サイバラ茸1」西原理恵子、講談社(2002)、4月4日
549.「新岩波講座哲学1 いま哲学とは」中村雄二郎他編、岩波(1985)、4月4日  * (11)
550.「  ”     ”  2 経験・言語・認識」黒田亘編、   ” (  ”  )、 ” ”   * (14)
551.「  ”     ”  3 記号・論理・メタファー」中村雄二郎、”(1986)、 ” ”   * (21)
552.「  ”     ”  4 世界と意味」山田晶、        ”  (1985)、”  ”
553.「  ”     ”  5 自然とコスモス」坂本賢三、    ”  (  ” )、 ” 5日    (12)
554.「  ”     ”  6 物質・生命・人間」村上陽一郎、  ” (1986)、 ”  ”     (13)
555.「  ”     ”  7 トポス・空間・時間」岩田晴夫、   ” (1985)、 ” 7日    (16)
556.「  ”     ”  8 技術・魔術・科学」坂本賢三、   ”  (1986)、 ”  ”
557.「  ”     ”  9 身体・感覚・精神」木田元、     ”  ( ”  )、 ”  ”
558.「  ”     ” 10 行為・他我・自由」藤沢玲夫、   ”  (1985)、 ”  ”
559.「  ”     ” 11 社会と歴史」浜井修、        ”  (1986)、 ”  ”  * (16)
560.「  ”     ” 12 文化のダイナミクス」坂部恵、   ”  (  ” )、 ”  ”
561.「  ”     ” 13 超越と創造」武市明弘、       ”  ( ” )、  ” 8日
562.「  ”     ” 14 哲学の原型と発展 哲学の歴史1」斎藤忍随、 ”(1985)、” 9日
563.「  ”     ” 15 哲学の展開 哲学の歴史2」大鹿一正、”     (  ” ”)、”  ”
564.「  ”     ” 16 哲学的諸問題の現在 哲学の歴史3」滝浦静雄、”( ” )、 ”  ”
565.「ボーパール午前零時五分」上・下、ドミニク・ラピエール他、河出(2002)、4月5日  *
 : 1984年12月インドのボーパールで起きたユニオン・カーバイトの事故(死者1.6-3万人、負傷者50万人)のルポ
566.「サイバラ茸2」西原理恵子、講談社(2002)、4月5日
567.「NHK特集緊急レポート 食糧国家の選択」NHK(1988)、4月5日
568.「食糧と農業を考える」大島清、岩波新書(1981)、4月5日
569.「農業問題入門」井野隆一・田代洋一、大月書店(1992)、4月5日
570.「若者殺しの時代」堀井憲一郎、講談社現代新書(2006)、4月5日
571.「世にも美しい数学入門」藤原正彦・小川洋子、ちくま新書、4月5日
572.「プロフェッショナル 農業人」大澤信一、東洋経済(2013)、4月6日   *  (10)
 : 「日本農業の課題」を整理した上で、7人の日本を代表する農業の達人・名人の農業技術・開発・実践・経営を紹介
573.「ここが間違っている日本の農業問題」鈴木宜弘、家の光協会(2013)、4月6日 * (18)
 : サブタイトル「農業・食糧・TPPの”真”常識」
574.「TPPで暮らしはどうなる?」鈴木宜弘、岩波ブックレット(2013)、4月6日
575.「サイバラ茸3」西原理恵子、講談社(2002)、4月6日
576.「現代農業問題論究」保志恂、お茶の水書房(2000)、4月7日
577.「古典に読む 恋の心理学」清川妙、清流出版(1996)、4月7日  *
578.「サイバラ茸4・5」西原理恵子、講談社(2006)、4月8日
579.「センセイの鞄」川上弘美、平凡社(2001)、4月8日
580.「現代中国女性文学傑作選」1・2、田畑佐和子編、鼎書房(2001)、4月8日
581.「日本の農業問題の動向と国際市場を巡って」越智猛夫、地域文化研究所(2004)、4月8日
582.「一杯のかけそば」栗良平、角川文庫(1992)、4月8日  *
583.「農業問題」本間正義、ちくま新書(2014)、4月8日    *  (22)
584.「日本農業の再発見」飯沼二郎、NHKブックス(1975)、4月9日  *  (18)
 : 農業はそれぞれの国の地理・風土に根ずいて特色ある発展を遂げてきた。日本農業の近代化は西洋化・単作化ではなく、複合経営を目指して進めねばならない
585.「暗渠の宿」西村賢太、新潮社(2006)、4月9日
586.「サイバラ茸6・7・8」西原理恵子、講談社(2007、2009)、4月9日
587.「現代哲学の冒険1 死」細川亮一他、岩波(1991)、4月9日
588.「  ”    ”   2 子ども」加藤尚武、” (  ” )、 ”  ”
589.「  ”    ”   3 差別」高橋哲哉、 ” (1990)、 ”  ”
590.「  ”    ”   5 翻訳」持田季未子、” ( ”  )、 ”  ”
591.「  ”    ”   6 コピー」増成隆士、 ”(  ” )、 ”  10日  *
592.「  ”    ”   7 場所」菅啓次郎、  ”(1991)、 ”   ”
593.「  ”    ”   8 物語」野家啓一、  ”(1990)、 ” 16日
594.「  ”    ”   9 ゲームと計算」飯田隆、”(1991)、” ”
595.「  ”    ”  10 交換と所有」鷲田清一、”(1990)、” ”
596.「  ”    ”  11 技術と遊び」西垣通、”  ( ”  )、” ”
597.「  ”    ”  12 行為と美」土屋賢二、”  ( ”  )、” ”
598.「  ”    ”  13 制度と自由」井上達夫、” (1991)、” ”
599.「  ”    ”   4 エロス」松洞寿輝、  ”  (1990)、” 13日
600.「  ”    ”  14 浮遊する意味」冨山太圭夫、”( ” )” 22日
601.「  ”    ”  15 ゼロ・ビットの世界」清水哲郎、”(1991)、”  ”
602.「サンマの丸かじり」東海林さだお、朝日(2013)、4月10日
603.「現代哲学の根本問題1 存在論の根本問題」H・ロムバッハ、晃洋書房(1983)、4月10日
604.「  ”       ”   2 機械論の ”  ”  」G・プラウス、  ”   ” (1979)、”   ”
605.「  ”       ”   3 倫理学の ”  ”  」F・カウルバッハ、”  ” (1980)、”   ”
606.「  ”       ”   4 芸術哲学の”  ” 」M・ハイデッカー、”   ”(1978)、 ” 11日
607.「  ”       ”   5 言語哲学の”  ” 」E・ハインテル、  (1979)、”12日 ** (14)
608.「  ”       ”   6 科学哲学の”  ” 」E・シュトレーカー、”  ” (1977)、” 14日
609.「  ”       ”   8 減少額の ”  ” 」M・ミューラー、  ”   ”(1978)、 ”  ”
610.「  ”       ”   9 分析哲学の”  ” 」H・G・ガーダマー、”  ”(1985)、 ”  ”
611.「  ”       ”  10 弁証法の  ”  ”」W・ベッカー、   ”   ”(1978)、 ”  ”
612.「  ”       ”  11 新マルクス主義の” ”」A・フォン・バノス、” ”( ”  )、 ”  ”
613.「  ”       ”  12 ハイデッカーの” ”」O・ぺゲラー、 ”  ” (1980)、  ”  ”
614.「人間の尊厳について」J・ピュ・デッラ・ミランドラ、国文社(1985)、4月11日
 : 「人間本性の卓越性」は「自分がそうありたいと欲するものになる」「自由」と「多様性」にある
615.「フリーターにとって「自由」とは何か」杉田俊介、人文書院(2005)、4月12日  *  (8)
 : 自己責任・環境責任の狭間で、「死ね」という立場に対し日常の中で永久に抵抗・抗戦し「存在の多元的平等」を主張
616.「イバーラの石」ハリエット・ドウア、集英社(1994)、4月12日  *
 : 標高2000メートル、住民わずか1000人のさびれた村イバーラにやってきた夫婦(アメリカ人)を主人公にする物語
617.「ヴェネツィアの冒険家」ヘンリー・H・ハート、新評論(1994)、4月12日
 : サブタイトル「マルコ・ポーロ伝」
618.「教育に関する考察」ロック、岩波文庫(1967)、4月12日
619.「農業全書」宮崎安貞、岩波文庫(1936)、4月12日
 : 江戸時代200年にわたり広く普及した代表的農書、五穀・菜・三草・四木・菓木・諸木・生類養法など
620.「楽園のカンヴァス」原田マハ、新潮社(2012)、4月13日  ***
621.「知覚の言語」J・L・オースティン、勁草書房(1984)、4月13日
 : サブタイトル「センスとセンシビりア」
622.「道徳性の形成」L・コールバーグ、新曜社(1987)、4月14日  **  (17)
 : サブタイトル「認知発達的アプローチ」。従来の理論は、社会から個人への働きかけにより人間が社会化するという発想だったが、これを否定し、個人がみずから学ぶべきものを選択し、価値観を作り上げていくことによって社会化するのだと主張
623.「全体性と無限」E・レヴィナス、国文社(1989)、4月14日
624.「日本農書全集 会津農書」佐瀬与次右衛門、農山漁村文化協会(1982)、4月14日  *
625.「言語・知覚・世界」大森荘蔵、岩波(1971)、4月14日  **  (12)
626.「愛とセクシュアリテの歴史」ル・ゴフほか、新曜社(1988)、4月14日  *
 : 「欲望の否認」と同時に「自由な愛」の希求は人類の歴史と共にバビロニアから現代まで続く
627.「性と歴史」ジャン・ルイ・フランドラン、新評論(1987)、4月14日
 : 15世紀以降の西欧における「性の歴史」を愛・愛と結婚・性道徳と夫婦の交わり・子どもと生殖・独身者の性生活などで分析
628.「肉体の文化史」スティーブン・カーン、法大(1989)、4月14日
 : サブタイトル「体構造と宿命}
623.「純粋人工知能批判」H・L・ドレイファス、アスキー出版(1987)、4月15日  *
 : サブタイトル「コンピューターは思考を獲得できるか」。著者の答えは「できない」。人間の最高位の能力レベルに到達したエキスパートは、経験に裏付けられた直観力で判断する。数式や規則でプログラムされたコンピューターにはこれは無理
624.「生命は学習なり」コンラート・ロレンツ、思索社(1990)、4月15日
 :サブタイトル「わが学問を語る」
625.「比較文化叢書2 文化の協応」中田光雄、東大(1982)、4月15日  *
 : 「文化協応とは、比較文化学の対象領域の本質構造であり、比較文化学とはこの対応領域に協応律を探索する学問的である」
626.「乳児の脳とこころ」R・M・レストック、新曜社(1989)、4月15日
 : 「人間の脳ーとくに胎児と乳児の脳ーについてあきらかにされている知見と行動と関係づけること」を目的に書かれた本
627.「ふれあいの育児」小林登、TBSブリタニカ(1988)、4月15日
 : サブタイトル「胎児期からの子育て」
628.「人生のお福分け」清川妙、集英社(2014)、4月15日  *
629.「西方の音」五味康祐、新潮社(1969)、4月15日
 : 西洋の音楽ならびに音楽家についてのエッセイ
630.「農業再建」生源寺眞一、岩波(2008)、4月15日  **  (35)
 : 日本の農業再建は、担い手支援を集中する経営安定対策と農地・水・環境保全対策を二本柱とする政策パッケージで
631.「なぜイタリアの村は美しく元気なのか」宗田好史、学芸出版(2012)、4月15日  *
 : サブタイトル「市民のスロー志向に応えた農村の選択」
632.「心の可塑性と実在論」P・M・チャーチランド、紀伊国屋(1986)、4月16日
633.「認識の生物学」ルーベルト・リードル、思索社(1990)、4月16日  *  (19)
 : サブタイトル「理性の系統発生的基盤」。「進化論的認識論」を評価しつつ、その限界を乗り越える提案を模索
634.「自然と遊戯」M・アイゲン、東京化学同人(1981)、4月16日  *
635.「農民の愛と性」J=L・フランドラン、白水社(1989)、4月17日
 : サブタイトル「新しい愛の歴史学」
636.「いじめ=<学級>の人間学」菅野盾樹、新曜社(1972)、4月17日
637.「非日常性の意味と構造」村上陽一郎、海鳴社(1984)、”  ”
 : 「非日常性は、日常的世界を健康に保持するための必要な仕掛け、という趣をもっていた」
638.「世界制作の方法」ネルソン・グッドマン、みすず(1987)、” ”
 : 世界制作の工程は、1)合成と分析、2)重みづけ、3)順序づけ、4)削除と補充、5)変形である
639.「小町風伝」太田省吾、白水社(1978)、4月17日
 : 戯曲集
640.「荒野のロマネスク」今福龍太、筑摩(1989)、4月17日
641.「リンネとその使徒たち」西村三郎、人文書院(1989)、4月17日
 : サブタイトル「探検博物学の夜明け」
642.「バイオ」F・エワルド、新評論(1986)、4月17日
 : 現代の生物学思想(ないしイデオロギー)の「現状報告」
643.「流れとよどみ」大森荘蔵、岩波(1999)、4月17日   *
 : 日常生活の場で考えた「身心」または「物と心」の哲学断章
644.「我、ものに遭う」菅野盾樹、新曜社(1983)、4月17日
 : サブタイトル「世に住むことの解釈学」=人間の自覚の形式
645.「認知科学とパラダイム論」M・ドゥ・メイ、産業図書(1990)、4月17日  **
 : 「認知科学」(知識について研究する科学)の発展の歴史をパラダイム転換に重きを置いて分析。良き解説書になっている
646.「時間と物語」Ⅰ~Ⅲ、ポール・リクール、新曜社(1987)、4月18日  *  (5)
 : 「個人によって、また個人の属する共同体によって、それぞれの物語的自己同一性の探求においてのみ、時間のアポリア論と物語の詩学とが十分な正当性をもって応答しあう」
647.「物語としての歴史」アーサー・C・タント、国文社(1989)、4月18日
 : 歴史の物語的解釈の革新を促した分析的歴史哲学の書であり、歴史の物語派と呼ぶべきものの出発点となった著作
648.「文学の危機」ヴァルター・ベンヤミン、晶文社(1969)、4月18日
 : 7編の文学エッセイを収録
649.「行為としての読書」W・イーぜー、岩波現代選書(1982)、4月18日  *
 : 「文学テクストは、読まれることによって、初めて展開しうる。それゆえ文学テクストの作用の記述は、おおむね読書過程の分析に一致する」という基本的事実認識を出発点としたテクスト理論が本書である。イーザーの読書論は、「根本において完全な一致は望めないはずであるが、「テクストに隠された意味」を追求するのではなく、「テクストの呼びかけ」に応じて「テクストの実現、具体化」に参加する読者の能動性を重視する」
650.「認知科学選書7 心の科学は可能か」土屋俊、東大(1986)、4月18日
 : 本書が課題とするのは、1)心に関する科学的研究が可能か、2)その研究がいかなる性格をもつか、3)その化学の困難がどこに存在するのかを指摘すること
651.「日本農業の真実」生源寺眞一、ちくま新書(2011)、4月18日  **  (58)
 : 日本農業の危機とは何か、危機脱出の施策は?日本農業問題の核心に迫る啓蒙版の力作
652.「農業と人間」生源寺眞一、岩波現代全書(2013)、4月18日
 : サブタイトル「食と農の未来を考える」。経済史の観点での日本の食と農の過去・現在・未来
653.「身心問題」廣松渉、青土社(1989)、4月19日  ***
 : 分かりにくい身心問題を分かりやすく書こうという姿勢が一貫しており、好感が持てた。人間の歴史の中で心身二元論は比較的最近の短い期間に過ぎないことから説き起こし、二元論の引き起こしている矛盾を指摘し、そこ克服のための一元論構想を、、先行者の説を批判的に検討しながら提示する。大筋としては納得できるが、一点、「心」から「身」への働きかけは認めるものの、「身」から「心」への働きかけは認めないと主張する論理は、その根拠も不明確で納得できるものではない
654.「性愛の社会史」ジャック・ソレ、人文書院(1985)、サブタイトル「近代西欧における愛」。16-18世紀の近代西欧における愛と性の諸現実の主要な文化的側面を比較研究的方法で提示。結論として、抑圧(禁欲)と放縦の共存がその特徴だったと述べる
655.「歴史におけるエロス」G・R・テイラー、新書館(2008)、4月19日  *  (10)
 : 西欧のセックスの歴史をたどると、禁欲的・自己否定的態度と自発的・許容的な尊大な態度が観察できる。これを著者はパトリスト(父親を手本とした者)とマトリスト(母親を手本とした者)のどちらかの影響力がでたかの違いだと見る。歴史はこの二つの力の対立・抗争だという。ここ2000年はマトリストからパトリストへ、さらにマトリストへ主導権が移り、現代はマトリストの影響力が強まっていく時代だと分析する
656.「メロンの丸かじり」東海林さだお、朝日(2008)、4月19日
657.「「渓嵐拾葉集」の世界」田中貴子、名大(2003)、4月19日
 : 中世比叡山の学僧光宗の「渓嵐拾葉集」の成立の背景・天台宗の百科全書という枠に収まりきれない宗教史・政治史も視野に入れたその内容を紹介
658.「新版よくわかる食と農の話」生源寺眞一、家の光協会(2009)、4月19日
659.「農業と農政の視野」生源寺眞一、農林統計出版(2010)、4月19日
660.「世界の共同主観的存在構造」廣松渉、勁草書房(1972)、4月19日
 : 著者も認めている通り、未完成の建築途上の仮家屋
661.「現代日本の農業改革」生源寺眞一、東大(2006)、4月20日  *
 : 出遅れた「日本の農業政策」に焦点を当てた著作
662.「農業がわかると、社会のしくみが見えてくる」生源寺眞一、家の光協会(2010)、4月20日
 : サブタイトル「高校生からの食と農の経済学入門」
663.「群集の心理」ヘルマン・ブロッホ、法大、4月20日
 : サブタイトル「その根源と新しい民主主義創出への提案」
664.「革命的群集」G・ルフェーブル、創文社(1982)、4月20日
 : フランス革命(1789)を例にとり、群集(単なる集合体)が如何にして革命的群集に変態したかを分析
665.「比較文化叢書6 ナショナリズムの明暗」大澤吉博、東大(1982)、4月20日
 : 19世紀末から20世紀初めの日本文化史の中でナショナリズムという感情がいかなる役割を果たしてきたのかを、キプリング、漱石、タゴールの3人を取り上げて分析
666.「ことばと対象」クワイン、勁草書房(1984)、4月20日  *  (6)
667.「自己組織性」今田高俊、創文社(1986)、4月20日  **  (6)
 : 自己組織性を基礎として社会理論の復活を意図する。方法としては演繹・帰納・解釈、理論としては構想・機能・意味・行為螺旋運動モデル、行為次元では、慣習的・合理的・自然的行為螺旋運動=複合螺旋運動
668.「抽象と直観」稲垣良典、創文社(1990)、4月20日      (3)
 : 中世後期を中心とした認識理論のまとめ。「抽象」中心を否定し、「直観的認識」に置換
669.「デカルトからベイトソンへ」モリス・バーマン、晶文社(1989)、4月22日  *** (98)
 : サブタイトル「世界の再魔術化」。デカルト・ニュートンパラダイムの功罪とその問題点を克服する方向をデカルトとベイトソンを中心にまとめた本。この領域では最良のレベルを達成した傑作
670.「ヒューマン・サイエンス1 ミクロコスモスへの挑戦」石井威望、中山書店(1984)、4月22日**
671.「   ”       ”  2 情報システムとしての人間」”  ” 、  ”   (  ”  )、 ”  ”
672.「   ”       ”  3 生命現象のダイナミズム」清水博、   ”   (  ”  )、 ”  ”
673.「   ”       ”  4 ハイテクノロジーと示表社会」村上陽一郎、” (  ”  )、 ”  ”
674.「   ”       ”  5 現代文化のポテンシャル」小林登、   ”   (  ”  )、 ”  ”
675.「限界芸術」鶴見俊輔、講談社学術文庫(1976)、4月22日
 : 芸術は1)純粋芸術、2)大衆芸術、3)純粋芸術の3種類がある。さらに芸術と生活との境界線に当たる作品がある。柳田国男、柳宗悦、宮沢賢治を取り上げて限界芸術について論じる
676.「エンジェル」佐々凛子、集英社(2012)、4月22日   *
 : サブタイトル「国際霊柩送還士」。2012年第10回開高健ノンフィクション賞受賞作品
677.「本当はひどかった昔の日本」大塚ひかり、新潮社(2014)、4月22日  *
 : サブタイトル「古典文学で知るしたたかな日本人」
678.「始めよう!「定年塾」」河上多恵子、学研新書(2012)、4月22日
 : 「つながり力」「経済力」「健康力」「始末力」「夫婦家庭力」が求められる
679.「認知科学の計算理論」ゼノン・W・ピりシン、産業図書(1988)、4月22日
680.「認知の構図」U・ナイサー、サイエンス社(1978)、4月23日
 : サブタイトル「人間は現実をどう把えるか」
681.「精神のモジュール形成」ジェリー・A・フォーダー、産業図書(1985)、4月23日
682.「形態と象徴」高橋義人、岩波(1988)、4月23日   *
 : サブタイトル「ゲーテと「緑の自然科学」
683.「全体性と無限」E・レヴィナス、国文社(1989)、4月23日
 : サブタイトル「外部性についての試論」
684.「現代物理学の思想」W・ハイゼルベルグ、みすず(1967)、4月23日
685.「明かしえぬ共同体」モーリス・ブランショ、朝日(1984)、4月23日   (6)
 : ナンシーの共同体論への反論。共同主義の要請と共同体の可能性についての考察
686.「歴史的世界」高坂正顕、福村書店(1949)、4月23日
687.「比較文化叢書4 日本のメタファー」赤祖父哲二、東大(1982)、4月23日
688.「  ”    ” 5 日本留学と革命運動」上垣外憲一、”(  ”  )、”   ”
689.「  ”    ” 7 地球文化の行方」馬場伸也、  ” (1983)、  ”   ”
690.「挑発としての文学史」H・R・ヤウス、岩波(1976)、4月23日
691.「作品の哲学」佐々木健一、東大(1985)、4月23日
692.「文学的芸術作品」R・インガルデン、勁草書房(1982)、4月23日
 : 文学的芸術作品の根本構造とあり方の研究。いまなお有力な心理主義的傾向と混沌から文学的作品の理解を開放する
693.「身ぶりと言葉」新潮社(1973)、4月23日
 : 太古から今日に至る人類の生物学的・文化的進化を実証的・理論的に提示
694.「華やぐ智慧」ニーチェ、白水社(1980)、4月23日   *
 : 383の哲学的話題に対するニーチェのコメント集。「別世界」を求める哲学
695.「現代自由学芸叢書 制度論の構図」盛山和夫、創文社(1995)、4月23日
 : 制度・組織・秩序・規範・ルールとは何かを問う
696.「野生のうたが聞こえる」アルド・レオポルド、講談社学術文庫(1997)、4月25日  *
 : 野生の事物がないと暮らしていけない者の喜びとジレンマをつづったエッセイ集。ソローの書と並ぶ環境保護運動の古典的バイブル
697.「レイテ戦記」上・中:下、大岡昇平、4月28日   **
 : 太平洋戦争で日本の敗戦を決定づけたレイテ島での日米軍の激戦を豊富な資料と自分の体験を交えて克明に描いた名戦記
  
     計: 697タイトル 788冊 情報カード 1472ページ