「2020年狂言鑑賞」
1.「第十回東次郎家伝十二番」1月13日 ***
: 「麻生」(麻生の何某)山本東次郎、(頭六)山本則重、(下六)山本則秀、(烏帽子屋)山本修三郎、 「庵梅」(お寮)山本泰太郎、(女)山本則孝、山本則重、山本凛太郎、寺本雅一、山本則秀
: 「麻生」: 訴訟のため信濃の国から京に来ていた主従が裁判に勝ち、正月を迎えるという目出度い狂言。主従はそれぞれ長所・短所を持っているが、それをそれぞれが補い合い仲良くやっているという
如何にも狂言らしい一曲。「庵梅」は笑いの要素の一切ない曲。年老いた尼が住む梅が咲く庵を歌の弟子が訪れ、歌を詠み、舞を舞い、酒を酌み交わして一日を楽しむ。能で描く「老い」とは全く違う、その時を精一杯楽しみながら生きるという、狂言の世界観を表す。