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2018年01月06日

「2018年寄席鑑賞」

1.「横浜にぎわい寄席正月興行」1月5日  ****
 : 「寄合酒」三遊亭金かん(前座)、「時そば」」三遊亭わん丈(二つ目)、「奇術」山上兄弟、「替り目」三遊亭金太郎(真打)、「ぜんざい公社」昔昔亭慎太郎(真打)、「粋曲」柳家小菊、「妾馬」春風亭一朝(真打)
 : 全体としてバランスの取れた出来の良い寄席だった。特に、前座・二つ目はレベルが高く、将来の活躍が楽しみなポテンシャルを示していた。
2.「横浜にぎわい寄席二月興行」2月2日  ***
 : 「雑俳」(前座)、「真田小僧」林家まめ平(二つ目)、「漫才」東京丸・京平、「長屋の花見」桂右團治(真打)、「締め込み」三笑亭可龍(真打)、「動物ものまね」江戸屋小猫、「厩火事」橘家圓太郎(真打)
 : トリに向けて徐々に盛り上がっていくという楽しい舞台だった。特にトリの「厩火事」はなじみの演目だが、話に入る前の「女のこわさ・強さ」を自分の妻・貴乃花の例を挙げてのつかみが良かった。

3.「横浜にぎわい寄席六月興行」6月1日  ***
 : 「牛ほめ」(前座)、「看板の一」三遊亭遊子(二つ目)、「紙切り」林家楽一、「青菜」柳家小はん(真打)、「鹿政談」桂やまと(真打)、「漫才」宮田陽・昇、「石原裕次郎物語」昔昔亭桃太郎(真打)
 : 落語はトリの「石原裕次郎物語」は桃太郎がNHK「ラジオ深夜便」出演のリハーサル的演目で違和感があった。あとはお馴染みの出し物。今回は色物の「紙切り」「漫才」の充実が良かった。

2018年01月10日

「2018年映画鑑賞」

1.「キングスマン ゴールデン・サークル」1月9日  ***
 : このシリーズの愉しみは、イギリス流対アメリカ流の比較・揶揄。今回は、世界の麻薬マーケットを支配するゴールデン・サークルに英米のチームが立ち向かい、サークルを潰滅させるという物語。映画は、いきなりのカーチェイス・アクションで始まり、観客は一気に物語の世界に引き込まれるという入りも良い。
2.「ジオ・ストーム」1月23日  ***
 : 異常気象による災害が頻発する地球の気候を安定させるために、世界17か国の科学者が協力し宇宙から衛星でコントロールするシステムを確立・運営し始める。しかし、このシステムの故障に見せかけて世界18都市を破壊し権力を手に入れようとする企てが発生する。リアリティがあり、楽しめるエンターテインメント映画。

3.「ジュピターズ・ムーン」2月6日  ***
 : 空中浮遊の能力を持つ難民の少年を支える医師を中心とした物語。見どころは、空中遊泳する少年のショット。これまでの映画にないシーンが迫力。ストーリーが今一なのが残念。
4.「スリービルボード」2月13日  ****
 : 作品賞をはじめ2018年アカデミー賞6部門にノミネートされている作品。南部の田舎町で娘が強姦され・焼き殺されたが捜査が一向に進展しないのに業を煮やした母親が道路沿いの3枚の看板に広告を出すところから物語は始まる。この広告からストーリーは思いがけない展開をとげる。アメリカ南部の社会(人種問題・閉鎖的な住民関係などに)と夫婦・親子・恋人・友人などの様々な人間関係を織り交ぜ鮮やかにアメリカ社会の断面を切り取りながら物語をぐいぐい進めていく脚本は素晴らしい。作品賞・脚本賞・主演女優賞にノミネートされるのは納得。
5.「15時17分パリ行き」3月2日  ***
 : テロリストの襲撃を受けた高速列車でたまたま乗り合わせたアメリカの海兵隊員3人が犯人を制圧するという実話をイーストウッド監督が映画化。主人公の生い立ちを丹念に描くことにより、この時、この場での事件に遭遇し、制圧することが必然であることを描いている。
6.「シェイプ・オブウォーター」3月6日  ****
 : 今年度アカデミー賞作品賞等多数の賞を獲得した作品。幼いころ声を失いアメリカの宇宙研究センターで掃除婦として働くヒロイン。そこにアマゾンんで捕獲された正体不明の生き物が運び込まれてくる。孤独なヒロインが手話で話しかけるとそれを理解し、音楽にも反応する。そして、いつしかヒロインは恋に落ちる。ところがこの生き物を殺処分するとの決定が下される。そこでヒロインが取った大胆な行動は?おとぎ話的ストーリーの作品を不自然さなく楽しい娯楽作品に仕上げている。
7.「ナチュラルウーマン」3月20日  ***
 : 今年度アカデミー賞外国映画作品賞、ベルリン映画祭銀熊賞受賞作品。同棲するパートナーが心臓発作で急死したヒロインが警察・パートナーの妻をはじめとする家族などから差別嫌がらせを受けながらも毅然と自分を貫いていくという物語。このヒロインは、実はトランスジェンダーの女性であるというのが分かりずらいのが残念。
8.「バーフバリ 王の凱旋」4月2日  ***
 : インドで映画興行収入歴代一位を記録した作品。いかにもインド的な大規模エンターテインメント作品。アナログ的な大物量作戦も圧巻。気楽に楽しめるのがいい。
9.「ウインストン・チャーチル」4月10日  ****
 : 今年度アカデミー賞主演男優賞獲得作品。第二次世界大戦開始時、ナチスの怒涛の進撃により、ベルギー・フランスが陥落、イギリスの全陸軍兵士30万人がダンケルクに追い詰められ全滅の危機が迫る。戦時内閣は、徹底抗戦を訴えるチャーチルが、ヒトラーと和平交渉を進めるべきという他閣僚と対立孤立する。チャーチルの人柄に焦点を当てながらいかに国民の総意をまとめていくかを描いた力作。
10.「レディ、プレイヤー1」5月8日  ***
 : ヴァーチャルのゲーム・ワールドで熱狂する人々。この世界を作り上げたレジェンドが死に、その後継者に三つのゲームをクリヤーした者を選び全財産を譲ると告げる。この競争に勝つために激しい戦いが巻き起こる。この戦いは、バーチャル・ワールドで始まるが、次第にリアル・ワールドでの戦いも巻き広げられる。ストーリーの組み立ても良く、大いに楽しめる。
11.「万引き家族」6月3日 ****
 : 今年度カンヌ映画祭最高賞受賞作。久しぶりに、インパクトのある日本映画に出会えた。不思議なパワーをもった作品。祖母の年金に頼って夫婦と子ども3人の家族計6人が狭い家で暮らしている。それぞれの事情で仕事ができなくなった夫婦が足りない家計費を補う手段は、父親と子どもたちの万引き。しかしこの家族の絆の強さは並大抵ではない。その秘密は、家族のやさしさと思いやり。物語の後半で、3人の子どもたちは全く夫婦との血のつながりのない家族であることが明かされる。家族の絆は、何によって生まれるのか、常識に反した環境を設定することによって、是枝監督は鋭く問い、その答えを用意する。この映画の力は、ストーリー構成の確かさと主役たち、リリー・フランキー、安藤サクラ、樹木希林の演技力が相まって生み出された稀有な作品。
12.「犬が島」6月8日 ****
 : 「桃太郎」を現代風にパロディ化、日本を知り尽くした外人による、日本の要素を前面に押し出しながら、しかも世界各国の観客に受け入れやすい(グローバル化)ということを両立させるチャレンジを見事に成功させている。
13.「空飛ぶタイヤ」6月20日 ***
 : 運送会社の大型トラックのタイヤが外れ、主婦が死亡する。トラックの製造会社は事故原因を運送会社の整備不良と断定する。納得のいかない運送会社の社長はリコール隠しを疑う。巨大企業に立ち向かう困難を鋭く描く。筋は良くできているが、重たい展開がチョット残念。
14.「パンク侍、切られて候」7月3日 ****
: 徹底したパロディ化路線。日本映画でこれをやると上っ滑りに終るケースが多いが、この映画は見事に成功させている。その二大要因は、脚本とキャスティング。特にキャスティングは登場人物のイメージを的確に把握しそれを演じきる役者を選びきっている。
15.「ミッションインポッシブル」8月12日 ****
 : シリーズ第4作。息もつかせぬアクション場面の連続。徹底したエンターテインメント映画として見事に成功。
16.「カメラを止めるな」8月21日 ***
 : 上映当初は都内で公開はわずか2館。口コミで評判が広がり、上映館が増えていったという珍しい作品。相鉄ムービル(横浜)で観たが観客の多さに驚かされた。評価が分かれる映画。
17.「散り椿」9月25日 ***
 : 夫婦の絆を藩内の不正を糺す動きと絡めた時代劇。岡田准一が熱演。殺陣が新鮮。
18.「日日是好日」10月16日 ***
 : 20歳でお茶を始めたヒロインが44歳で「日々是好日」を生きることを実感するまでの四季と人生の移ろいを丁寧に描く。茶の世界・心を描くという難題を上手くさばいている。樹木希林が茶道の師匠を演じる伊作。
19.「宇宙の法 黎明編」10月30日 **
 : 幸福の科学の教宣映画。このシリーズはダイレクトに教宣をせずに、あるストーリーの中に巧妙に言いたいことを織り込むというパターンが多く、そのすり替えに興味を追って鑑賞するのが楽しみだったが、今回はベタに来たので拍子抜け。「強者が弱者を支配するのが、宇宙の法」という主張に対し、「強者は弱者を守るのが役割(ノブレス・オブリージュ)、人間は愛によって結ばれ、切磋琢磨して成長することによりより良い地球文明をつくることができる」と主張。
20.「華氏119」11月6日 ****
 : 「119」は2年前、トランプ大統領が大統領選の勝利宣言をした日。クリントン候補が圧勝し、初の女性大統領誕生間違いなしとみんなが見ていた中で、なぜトランプ候補が勝利したのかを分析。あらゆる手段を用いて共和党の他候補を蹴落とし、傍若無人に違法行為も交えてクリントンに迫る。この勝利の背景には、オバマ前大統領をはじめとする民主党幹部たちの有権者を欺く行為があったことも指摘。今のトランプの登場はヒットラーの初期に類似、いま「NO」の声を上げないとナチスの二の前になると指摘。
21.「ア・ゴースト・ストーリー」11月20日 ***
 : 家に居ついたゴーストは理解できるが、同時に歴史をさかのぼって居ついているというのは、理解できなかった。
22.「斬」11月28日 ***
 : 塚本晋也監督の時代劇初挑戦作品。殺陣などに新しい味を出そうという意欲は感じられたものの、物語全体のふくらみが今一つだった。
23.「僕の帰る場所」12月11日 ***
 : 日本での外国人の実態をドキュメンタリー風に仕立てた作品。ミャンマーから難民として妻と男の子2人と一緒に日本にやって来た家族を中心に描く。主人は何回も難民申請を行うが、承認されないという不安定な立場で、家族を支えるため居酒屋で働き生活費を稼いでいる。この不安定な状態に妻は怯え、不眠症になり、ついには子どもを連れて帰国、兄の家に転がり込む。長男は日本に帰りたがり、次男はすぐに父親と暮らしたいと泣く。今の滞日外国人の一つの典型的な状態を知らせる作品。
24.「パッドマン」12月20日 ***
 : インドの実話にもとづいた映画。新婚の妻が生理になると汚い襤褸切れを使用していること、また多くのインド人女性がそのために感染症にかかったり、死んだりしていることを知り、妻にナプキンを買う。しかし妻はそんな高額なものは使えないと断る。それなら自分で安いナプキンを作ろうと試作品を作り、妻・医大生などに試してもらい改善を図るが上手く行かない。同時に、男が生理について話し、ナプキンを自分でも試していることが村で恥知らずだと大騒ぎになり、妻も女性家族も恥に耐え兼ね家を出る。そこで主人公は、これでは終われないと一念発起。あとは涙涙のストーリー展開。

2018年01月16日

「2018年狂言鑑賞」

1.「横浜狂言堂一月公演」1月14日  ****
 : 「末広」(果報者)山本則秀、(太郎冠者)山本泰太郎、(売り手)山本則俊、「素袍落」(太郎冠者)山本東次郎、(伯父)山本則孝、「解説」山本東次郎
 : 「末広」は代表的なおめでたい出し物。「素袍落」は、山本東次郎が演じる太郎冠者の振る舞いに、会場は大いに沸いた。「解説」の山本東次郎は、「狂言」の奥深さを何としても観客に伝えようという熱意、的確な表現で、いつも感心させられる。今回は、「狂言」は人間の愚かさを描くが、それだけで終わらせず、「末広」では、最後に機嫌を直し、太郎冠者を許し、逆に二人の絆を深めて終わるというところに狂言の本質があると指摘。

2.「横浜狂言堂二月公演」2月11日  ***
 : 「解説」高野和憲、「秀句傘」(大名)石田幸雄、(太郎冠者)岡聡史、(新参の者)中村修一、「鈍太郎」(鈍太郎)高野和憲、(下京の妻)野村大一郎、(上京の女)飯田豪
 : 「解説」は、粗筋に加え意味が現代ではわからないキーワード(秀句、隔夜など)をユーモアを交えて的確に説明、狂言理解に大いに役に立った。「鈍太郎」は最近では一番の盛り上がり立った。
3.「横浜狂言堂三月公演」3月11日  ***
 : 「鱸包丁」(伯父)山本東次郎、(甥)山本則重、「伊文字」(女・通りの者)山本凛太郎、(主)山本則秀、(山本泰太郎)、「解説」山本東次郎
 : この二曲は他流派ではあまり演じられないが、山本東次郎が好きな演目ということで取り上げたという。大笑いをするような曲ではないが、そこはかとしたおかしさがあり、受けていた。山本東次郎の「解説」は行き届いたもので、「鱸包丁」の時代背景・台詞の詳細説明でこの曲の理解が一気に深まった。
4.「横浜狂言堂六月公演」6月10日 ***
 : 「解説」深田博治、「謀生種」(甥)中村修、(伯父)高野和憲、「千鳥」(太郎冠者)深田博治、(主)月崎晴夫、(酒屋)内藤連
 : 「解説」は曲の粗筋と分かりにくいセリフの説明が中心。9割以上の観客がレピーターという状況を考えると一工夫が必要では?「千草」は掛けがたまり、支払いが済まなければ酒は売れないという酒屋を、何とかごまかして酒樽を持ち帰ろうとする太郎冠者のやり取りが上手く表現された曲。
5.「横浜狂言堂十二月公演」12月9日 ***
 : 「解説」茂山千五郎、「寝音曲」(太郎冠者)茂山千作、(主)島田洋海、「鱸包丁」(伯父)茂山千五郎、(甥)茂山童司
 : 「解説」は物語の筋を中心に。「寝音曲」はストーリーの面白さ=「客が来るたびに謡をやらされてはかなわないと考えて、1)酒を飲まないと謡えない、2)酒を飲んでも座っては謡えない、女房の膝枕でないと、と条件を付ける太郎冠者の台詞の面白さ」と、見て(演技)の面白さ=「膝枕をさせた主が太郎冠者を座っている姿勢に戻そうとすると、声が出なくなるのが、途中からそれが逆になる」が上手く組み合わされて、笑わせてくれるよくできた一曲。

2018年01月23日

「2018年歌舞伎鑑賞」

1.「初春大歌舞伎」1月19日  ****
 : <昼の部>「箱根霊験誓仇討」(飯沼勝五郎)勘九郎、(滝口上野)愛之助、(女房初花)七之助、(忽川久馬)吉之丞、(母早蕨)秀太郎、「七福神」(恵比寿)又五郎、(弁財天)扇雀、(寿老人)彌十郎、(福禄寿)門之助、(布袋)高麗蔵、(毘沙門)芝翫、(大黒天)鴈次郎、「菅原伝授手習鑑」<車引>(松王丸)幸四郎m(梅王丸)勘九郎、(桜丸)七之助、(杉王丸)廣太郎、(金棒引藤内)亀鶴、(藤原時平)彌十郎、<寺小屋>(松王丸)白鵬、(武部源蔵)梅玉、(千代)魁春、(戸浪)雀右衛門、(延くり与太郎)猿之助、(百姓良作)由次郎、(同田右衛門)桂三、(同鍬助)寿猿、(同米八)橘三郎、(同麦六)松之助、(同仙兵衛)寿治郎、(同八百吉)吉之丞、(同吾作)東蔵、(春藤玄蕃)左團次、(園生の前)藤十郎
 : <夜の部>「双蝶々曲輪日記」<相撲場>(濡髪長五郎)芝翫、(藤屋吾妻)七之助、(仲居おたけ)宗之助、(茶亭金平)錦吾、(山崎屋与五郎・放駒長吉)愛之助、「口上」白鸚、幸四郎、染五郎、幹部俳優、「勧進帳」(武蔵坊弁慶)幸四郎、(源義経)染五郎、(亀井六郎)鴈治郎、(片岡八郎)芝翫、(駿河次郎)愛之助、(常陸坊海尊)歌六、(富樫左衛門)吉右衛門、「相生獅子」(上)(姫)扇雀、孝太郎、「三人形」(下)(傾城)雀右衛門、(若衆)鴈治郎、(奴)又五郎

2.「二月大歌舞伎」2月21日  ****
 <昼の部>: 「春駒祝高麗」(工藤佑経)梅玉、(曽我五郎)芝翫、(大磯の虎)梅枝、(喜瀬川亀鶴)梅丸、(化粧坂少将)米吉、(曽我十郎)錦之助、(小林朝比奈)又五郎、「一條大蔵卿」(一條大蔵長成)幸四郎、(常盤御前)時蔵、(お京)孝太郎、(吉岡鬼次郎)松緑、(茶亭与市、(女小姓)宗之助、(八剣勘解由)歌六、(成瀬)秀太郎、「暫」(鎌倉権五郎)海老蔵、(鹿島入道震斎)鴈治郎、(那須九郎妹照葉)孝太郎、(成田五郎)右團次、(小金丸行綱)彦三郎、(加茂三郎)亀蔵、(桂の前)右近、(大江正広)廣松、(埴生五郎)弘太郎、(荏原八郎)九團次、(足柄左衛門)男女蔵、(東金太郎)市蔵、(局常盤木)齊人、(宝木蔵人)家橘、(加茂次郎)友右衛門、(清原武衡)左團次、「井伊大老」(井伊大老)吉右衛門、(お静の方)雀右衛門、(昌子の方)高麗蔵、(宇津木六之丞)吉之丞、(老女雲の井)歌女之丞、(仙英禅師)歌六、(長野主膳)梅玉
3.「二月大歌舞伎」2月21日 ****
<夜の部>: 「熊谷陣屋」(熊谷次郎直実)幸四郎、(熊谷妻相模)魁春、(藤の方)雀右衛門、(梶原平次景高)芝翫、(亀井六郎)歌昇、(片岡八郎)萬太郎、(伊勢三郎)巳之助、(駿河次郎)隼人、(堤軍次)鴈治郎、(白毫弥陀六)左團次、(源義経)菊五郎、「壽三代歌舞伎賑(木挽町芝居前)」白鳳、幸四郎、染五郎、(木挽町座元)菊五郎、(芝居茶屋亭主)仁左衛門、(茶屋女房)玉三郎、(男伊達)又五郎、鴈治郎、錦之助、松緑、海老蔵、彌十郎、芝翫、歌六、(女伊達)魁春、時蔵、雀右衛門、孝太郎、梅枝、高麗蔵、友右衛門、東蔵、秀太郎、(表方)廣太郎、(役者)錦吾、(高麗屋番頭)猿之助、(町火消組頭)楽善、(木挽町町年寄)我當、(江戸奉行)梅玉、(太夫元)吉右衛門、(芸者)藤十郎、「仮名手本忠臣蔵(祇園一力茶屋の場)」(大星由良之助)白鳳、(大星力也)染五郎、(赤垣源蔵)友右衛門、(富森助右衛門)彌十郎、(矢間重太郎)松江、(斧九太夫)錦吾、<偶数日>(遊女お経)菊之助、(寺岡平右衛門)海老蔵、<奇数日>(遊女お経)玉三郎、(寺岡平右衛門)仁左衛門
 : 「二月大歌舞伎」は一月に続き、高麗屋三代の襲名披露公演。歌舞伎座・高麗屋にとって37年ぶりの親・子・孫の襲名披露であり、出演者数も歌舞伎座改築披露公演以来の多さと力の入った舞台。出し物も人気狂言をそろえ、豪華な舞台で大いに楽しめた。
4.「七月大歌舞伎」7月20日 ***
 : 「通し狂言 三國無双瓢箪久<出世太閤記>」(羽柴秀吉、孫悟空)海老蔵、(明智光秀、明智左馬之助)獅童、(松下嘉兵衛、柴田勝家)右團次、(北畠信雄)松江、(沙悟浄、滝川一益)鶴亀、(秀吉女房八重)児太郎、(三法師)勧玄、(福島正則)竹松、(森蘭丸、片桐且元)廣松、(神戸信孝)男寅、(脇坂安治)玉太郎、(猪八戒、小栗栖長兵衛)九團次、(高山右近)桂三、(中川清秀)由次郎、(村越伍助、佐久間信盛)市蔵、(丹羽長秀)権十郎、(三蔵法師、筒井順慶)齊人、(百姓畑作、佐々成政)家橘、(紅少娥実は金毛九尾狐)萬次郎、(前田利家)友右衛門、(光秀妻皐月)雀右衛門、(嘉兵衛妻呉竹)東蔵